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<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

色々混ぜた大人な童話

作者: ホタル火

リハビリ作品です。


リハビリでもグダグダしていますが気軽に呼んでください。

むかしむかし、ある所にお爺さんとお婆さんが住んでいました。


お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。


少しこの2人のお話をしましょう。


まずお爺さんですが服の下は老人とは思えないほどの鍛えられた筋肉があります。


自分の身丈ほどの斧を片手で持ち上げてお婆さん特製のおにぎりを腰に携えて山へ走って行きました。


お爺さんは昔は金太郎と言われ赤子の時から山の中で優しい動物達に育てられました。


大きくなると動物達と遊んでいた事もあり筋肉がつきました。


そして動物達に育てられた為常に裸でいました。


それでも金太郎は山の動物達が大好きでずっと山で過ごそうと思っていました。


しかしそれが突然壊されました。


金太郎が16歳になった頃、山に妙な格好をした男が来ました。


腰に刀をこさえて背中に変な旗を担いだ男です。


その男は金太郎と動物達の前に来てこう言いました。


「我は桃太郎!モモタロ王国からやって来た!ここにいる動物達よ!このきび団子を1つやるから共に鬼を退治に行くぞ!」


桃太郎の言葉に動物達は目を丸くしました。


たった1つのきび団子でこの世で1番恐ろしいと言われる鬼ヶ島に行き地上で上位の強さを誇る鬼を倒そうって話をしたからだ。


更に動物達が死んだら死亡保険などの保証がありません。


そう、桃太郎は兵士をそのような死地に赴けないがために動物達を捨て駒にしようとしているのです。


当然動物達は抗議のため吠えました。


しかし桃太郎は残酷な事を言いました。


「もし我の誘いを断るとモモタロ王国の兵達がこの森に火をつけよう!獣でもその言葉の意味は分かるであろブベラッ!?」


最後まで言わせないと言わんがばかりに金太郎は桃太郎の顔を拳で殴りました。


桃太郎はまるでゴム毬のように飛び跳ねながら吹き飛びました。


吹き飛ばされて少しした後起き上がる桃太郎。


「何をする野蛮人!我を殴ったらこの森どころかお前ら獣達の命は無いぞ!」


「家族!守る!」


金太郎は裸のまま桃太郎の前に立つ。


桃太郎は金太郎の鍛えられた筋肉と逞しい男の象徴を見て男としての自信を無くしていたが自分には刀がある事を思い出して急いで引き抜いた。


「ど、どれだけ鍛えた体であろうと刀には勝てん!成敗!」


桃太郎はへっぴり腰の状態で金太郎に切りかかった。


しかし刀は金太郎の逞しい胸板に当たると鈍い音を立てて折れました。


「はへ?」


桃太郎は折れた刀を見て思わず凝視した。


こいつには勝てない。


そうわかった瞬間桃太郎の心は折れました。


そして急いで引き返して山を降りようとしましたが金太郎が桃太郎を掴んで背負い投げをする様に桃太郎を森の外に投げました。


桃太郎は涙と鼻水と涎を垂らし股間を濡らしながら山頂付近から森の外に飛ばされました。


外で待機していた兵士達は桃太郎が飛んできた事に驚き慌てて桃太郎を受け止めました。


桃太郎は気を失う寸前に、


「も・・・森を・・・焼け・・・ガクッ」


と言いました。


兵士達は桃太郎の言う通り森に火をつけました。


火はあっという間に燃え広がりましたが金太郎と動物達は急いで山から逃げており動物達は燃える自分達の故郷を見ながら金太郎と共に次の住処に向かいました。


その道中でお婆さんに出会いました。




そしてお婆さんですがお婆さんはいたって普通のお婆さんですが若かりし頃は白雪姫と言われ世界一美しい女性と言われていました。


白雪姫はモモタロ王国に住んでいる爵位の低い貴族の三女でした。


白雪姫はその美しい容姿から上の意地悪な長女と次女、更に意地悪な母が嫉妬して毎日家の掃除をさせられたり馬の糞処理や食事、更に洗濯など家政婦の如く働かせられていました。


所変わって王城に1人の女性が居ました。


彼女は桃太郎の母であってこの国の王妃様です。


王妃様は毎日毎晩鏡に向かってある事を言います。


「鏡よ鏡よ鏡さん。この世で1番美しい女性はだーれだ。」


すると鏡から声がします。


「それは王妃様、貴方でございます。」


その言葉に王妃様は喜び鏡に口付けをしました。


しかし、その日は違いました。


王妃様はいつものように鏡に向かってこう言います。


「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で1番美しい女性はだーれだ。」


すると鏡は答えました。


「それは貧乏貴族の三女の白雪姫でございます。」


王妃様は鏡の言葉に驚き怒りました。


そしてすぐに外で待機していた兵士を呼びこう言いました。


「今すぐ貧乏貴族の白雪姫と言う女を探しなさい!」


王妃様の言葉に兵士は慌てて仲間の兵士と共に片っ端から貧乏貴族に聞き込みをしました。


兵士達が白雪姫を探している間に王妃様は毒林檎を作るために大鍋に怪しい物を入れていきました。


数刻で出来た毒林檎は食べた相手を痺れさせるだけの林檎でした。


王妃様はおぞましい笑顔を浮かべながら白雪姫が見つかるのを待ちました。


そして白雪姫を見つけました。


兵士はその事を王妃様に伝えました。


王妃様は黒いローブを被り白雪姫の家に行きました。


しかし家には白雪姫は居ませんでした。


居たのは意地悪な姉2人と母でした。


王妃様は3人に白雪姫に毒林檎を食べさせて欲しい事を言い3人は笑顔で大丈夫と言いました。


そして4人は白雪姫を陥れるための計画を話し合いました。




白雪姫が帰るといつも不機嫌な顔をしている2人の姉と母が笑顔で出迎えました。


初めは戸惑っていた白雪姫でしたが母に手を引かれリビングに行きました。


そこには豪華な料理がありました。


白雪姫は驚きました。


姉2人は白雪姫に今まで意地悪な事をしてごめんなさいと謝りました。


母も謝り白雪姫は困惑しましたがやっと幸せな生活が出来ると思いました。


白雪姫は久しぶりに家族全員で食事をしました。


いっぱい食べていっぱい笑いました。


そしてデザートの林檎を食べた白雪姫は身体中痺れました。


椅子から崩れ落ちた白雪姫は姉2人と母を見ました。


3人はニヤニヤしています。


「やっと食べてくれた、あんたと数分でも家族になるなんて鳥肌が立つんですけど。」


「あんたに謝罪するだけでも反吐が出るわ。まっ、もう話すことないけどね。」


「あんたのその顔が昔から嫌だったのよ白雪姫。入ってきて。」


母の言葉に複数人の男性が入ってきました。


この人達誰と言おうとしても白雪姫は声が出ません。


男性達はニヤニヤしながら白雪姫の服を破りました。


白雪姫は抵抗しようとしても体は動きません。


そのまま大切にしてきた純潔が散り複数人の男性のおもちゃになりました。


数刻が経ち、


ボロボロになった白雪姫。


最後に王妃様がやってきて白雪姫の大切な局部に手を突っ込み子供を作る大切な部分を力一杯引っ張り引きちぎりました。


「あんたの子孫はこれで産まれないだろう。この女を王国の外・・・そうだね・・・近くの森に捨てて置いで。」


王妃様は白雪姫から引き抜いたモノを外に投げ捨てて男性達に言いました男性達は白雪姫を担いで外に出ていきました。


最後に聞いた言葉は、


「あんたら姉妹のどちらかが私の息子の嫁になるんだよ。息子は今頃立派に鬼を殺しに行っている頃だろうよ。そしたら息子は英雄でその妻も英雄の妻になるさ。」


だった。






王国の外にゴミのように捨てられた白雪姫。


まだ痺れており大事な部分から激痛がして動くことができない。


白雪姫は裸同然の状態でしばらく倒れていると動物達がやって来ました。


動物の中に熊が居ました。


白雪姫は絶望のあまり気を失いました。








次に目を覚ました白雪姫は質素な布団の中でした。


痺れはありませんが大事な局部からは激痛が走りました。


お腹を押さえる白雪姫。


お腹を押さえながら周りを見渡すと犬や猿、雉や雀、熊や兎、亀、中には白雪姫の見たことのない動物達が心配そうに白雪姫を見守っていました。


白雪姫は恐怖のあまり痛みを忘れて布団から逃げようとしました。


ですが360度見渡しても動物達が居ます。


白雪姫は泣きました。


なんで自分がこんな目に遭うのか。


自分は何もしてないのにこの仕打ち。


貴族として、女として生きていけなくなった白雪姫は今まで溜め込んでいた涙を一気に流しました。


声をあげて泣きました。


そんな時背中から抱きしめて来た人が居ました。


しかし白雪姫はそんな事どうでもいいかのように泣きました。


抱きしめている人は頭を撫でました。


白雪姫が泣き止むまで撫でました。


白雪姫は泣き止み落ち着いて来てそっと自分を抱きしめる人を見ました。


そこには裸の青年がいました。


白雪姫は悲鳴をあげて気絶しました。


これがお爺さんとの出会いです。





それから金太郎と白雪姫は共に暮しました。


初めの頃は白雪姫は男性への恐怖から金太郎に近づくことはせずただただ動物達に囲まれながら過ごしていました。


金太郎は白雪姫のために森で木の実や果物、襲って来た凶暴な動物を倒して食糧に変えて持って行きました。


更に金太郎は白雪姫のために小さな家を作りました。


白雪姫はただ持って来た木の実や動物の肉を見てこのままでは食べれないと思い、虐げられた時から身につけた生活能力で火を起こし肉を焼きました。


また裸の金太郎を見ることができないため白雪姫は葉っぱなどで簡易的な服を作りました。


白雪姫は動物を介して金太郎に葉っぱの服を渡しました。


金太郎は服を知らないため適当に穴に手を突っ込んだりしていました。


それを見た白雪姫は金太郎に服を渡す事を諦めてせめて男の逞しい物を隠せるように葉っぱの恥部隠しを作りました。


金太郎は渡されて遠くにいた白雪姫がここを隠すとジェスチャーで知らせました。


金太郎は恥部隠しを装着してそのまま働きました。


それからは会話らしい会話をせず動物達に囲まれながら過ごす金太郎と白雪姫。


1年程してようやく白雪姫から話しかけました。


1年過ごして自分によくしてくれた金太郎を信用しようと思った。


「・・・ありがとう・・・」


たった一言だが金太郎は太陽のような笑顔を白雪姫に返しました。


それからは自己紹介をして今までの経緯を説明した。


説明中に泣き出す白雪姫。


金太郎は優しく頭を撫でる。


動物達もそんな2人に寄り添う。





更に数十年の月日が流れ今では服を着始めた金太郎と男性に過剰な恐怖を感じなくなった白雪姫が手を繋ぎ森を歩いていました。


数年前に夫婦になった2人。


金太郎から思いを伝えましたが白雪姫は初めは断りました。


子を産むことが出来ないため自分のために働いている金太郎を不幸にしたくないため白雪姫は断りました。


それでも何度も何度も思いを伝える金太郎。


その情熱に負けた白雪姫。


白雪姫が金太郎の思いを受け取った瞬間金太郎は白雪姫を抱きしめました。


それを動物達は見守っていました。





そして現在。


お婆さんは川で洗濯をしていると川の上流から大きな桃がどんぶらこーどんぶらこーと流れて来ました。


「まぁなんて大きな桃でしょう!」


お婆さんは桃が近くに来た時に桃を掴みました。


お婆さんは今までよくしてくれたお爺さんにこの桃を食べてもらいたくて洗濯物を急いで終わらせて大きな桃を家に持って帰りました。


家に帰ったらまだお爺さんは帰って来ていません。


お婆さんは洗濯物を干しながらお爺さんの帰りを待ちました。




夕方になり、お爺さんは山で刈った柴を片手で担ぎ家に帰ってきました。


柴を家に横に置き斧も置くと家の扉を開けました。


するとそこには大きな桃がありお爺さんのは驚きました。


お婆さんは川で桃が流れてきて一緒に食べるために持って来た事を伝えるとお爺さんは喜んでお婆さんにキスをしました。


お婆さんは桃を切り分けお爺さんと一緒に食べました。


するとどうでしょう。


桃を食べたお爺さんとお婆さんはみるみるうちに若返って行き、2人が出会った頃まで若返りました。


2人は驚きました。


金太郎は白雪姫を抱きしめて言いました。


「俺らはまだ幸せでいてもいいんだな。」


金太郎の言葉に白雪姫は答えました。


「えぇ!まだ幸せでいていいのよ!これは神様がくれた桃なのよ!」


2人は抱きしめ合い涙を流しながらキスをして獣のように長い夜を過ごしました。





月日が流れて白雪姫は子を成しました。


あの桃は白雪姫の大切な局部を治していました。


白雪姫は涙を流しながら金太郎にその事を伝えました。


金太郎は喜び白雪姫を抱き締めてありがとうと何度も言いました。




白雪姫は2人の玉のような子を産みました。


1人は男の子。


1人は女の子です。


白雪姫と金太郎は男の子に桃太郎、女の子にシンデレラと名をつけました。


桃太郎の何少し抵抗があった金太郎はあの時の桃太郎のような傲慢な男にしないようにしっかりと躾、鍛えました。


白雪姫は貴族だった頃を思い出してシンデレラを淑女として、そして心優しい女性にするために育てました。


その結果、桃太郎は金太郎の友であった動物の子供達と仲良くなり金太郎と同じくらいの筋肉がつきました。


シンデレラは白雪姫の教育のおかげで誰もが羨む美貌と心優しさを持つ女性となりました。





そんなある日、


金太郎達家族の耳にある不穏な噂が流れました。


鬼がモモタロ王国を襲っていると。


実は金太郎に追い返された腰抜け桃太郎は森に火を放つ事を命令した後、鬼退治に行かずにそこら辺にいた野良の鬼を兵士達に倒させて自分の手柄としていた。


モモタロ王国に帰った腰抜け桃太郎は倒した鬼を見せびらかした後白雪姫の意地悪な姉2人と結婚、重婚をした腰抜け桃太郎は贅沢三昧。


2人の姉も腰抜け桃太郎と同じように贅沢をしていました。


意地悪な母は王宮に連れて行かれそこの人と再婚をして息子を産み意地悪な2人の姉が産んだ息子と娘と共に育てていました。


鬼が同族を殺された事により復讐を企てている事を知らずに。


鬼の寿命は人の数倍、腰抜け桃太郎が年老いた頃を見計らって王国を襲うためだ。





桃太郎は金太郎に鬼を説得すると言いました。


金太郎は反対しましたが桃太郎は行くと聞きません。


金太郎は仕方ないと折れました。


桃太郎に金太郎愛用の背丈ほどの斧を渡して白雪姫とシンデレラの3人で桃太郎を見送りました。


桃太郎は山の動物達にしばらく帰ってこれない事を伝えると動物達には自分も連れていってほしいと吠えました。


桃太郎は危険だ、危ないと言うも動物達は引きません。


桃太郎は観念して動物達を連れて鬼ヶ島に向かいました。




道中桃太郎は魔法使いを助けたり他国の姫と王子の恋を成就させて恩を売ったりと寄り道をした。




そしてついに海に来た桃太郎集団。


しかし船がありません。


そんな時友達の亀が言いました。


「この辺りに竜宮城があります。そこで船を貸していただけるようにお願いして来ます。」


亀は海に行きました。


数刻して海が盛り上がり海面に何かが出てきました。


大きな大きな鯨です。


鯨の背中に亀と女性が居ました。


「私は乙姫。あなたが鬼ヶ島に行こうとする人間ですか?亀から事情は聞きました。あなたの勇気ある行動にこの鯨をお供につけます。どうかご無事で。」


乙姫はそう言うと海に戻って行きました。


桃太郎集団は鯨の背に乗り鬼ヶ島に向かいました。





鬼ヶ島に着いた桃太郎集団。


大きな門が立ち塞がりましたが金太郎から受け取った巨大な斧で門を破壊。


その音で鬼達は桃太郎集団がやって来た事に気付き棍棒を持ちました。


しかし桃太郎集団は強かった。


雉は空で鬼達を撹乱し、猿はその身軽さから鬼の体を登り目を引っ掻く、犬は素早い速度で鬼の足を引っ掻く、兎は高くジャンプして鬼の顔を蹴り飛ばし、熊は鬼と相撲をとり叩き倒す、雀は雉より小さい為数で錯乱させ、ネズミは鬼の体を登り背中などをくすぐり集中力を乱していた。


桃太郎は鬼の金棒を斧で破壊して行く。


鬼達は勝てないとわかり降参しました。


桃太郎はなぜモモタロ王国を襲おうとしたのか聞いた。


鬼は昔モモタロ王国の王子の桃太郎に鬼を殺された事を伝える。


鬼は基本的に凶暴だと言われていたがこの鬼ヶ島の鬼達は人を襲う事をしなかった。


ただ外の世界に興味があるだけだった。


その時2人の鬼が外の世界に行ったきり帰ってこなかったのです。


心配になった鬼一同だが鬼に1人がボロボロになって帰ってきました。


どうしたのか聞いてみるとモモタロ王国の王子と兵士に鬼の1人が倒されたとの事。


鬼達は悲しみモモタロ王国を憎しみました。


しかし鬼達はモモタロ王国の腰抜け桃太郎に警戒をして腰抜け桃太郎が年老いたところを見計らってモモタロ王国を襲撃しようとしていたとのこと。


桃太郎はそれを聞き自分もモモタロ王国に復讐すると伝える。


鬼達は驚いた。


桃太郎は鬼達にモモタロ王国が自分の親にしてきた事を伝えた。


鬼達は金太郎と白雪姫に同情して怒った。


桃太郎集団は鬼ヶ島で一泊した。


そして桃太郎集団は鬼集団も引き連れて家に戻った。


金太郎と白雪姫、シンデレラは桃太郎達を見て驚いたが事情を聞いて納得した。



桃太郎は金太郎にモモタロ王国に復讐する方法を聞いた。


金太郎として白雪姫にひどい事をした国が許せなかった。


だがどうすればいいのか分からず手をこまねいているとシンデレラが立ち上がった。


「今度モモタロ王国で王子様の誕生日パーティーがあるそうなので私がパーティーに出席します。そしてどこか適当な男の人を捕まえて王国の内情を聞き出そうと思います。」


白雪姫はシンデレラの言葉に泣きながらやめてと抱きしめた。


シンデレラは白雪姫がモモタロ王国の家族と王妃様に何をされたのか聞いていた為母のために復讐することを考えていた。


シンデレラは大丈夫と何度も白雪姫の背中をさする。


シンデレラは白雪姫を何度も説得して危なくなったら帰ってくることと桃太郎を護衛につける条件で了承を得ました。








モモタロ王国では腰抜け桃太郎元国王と意地悪な2人の姉の元王妃、そして現国王の息子と現王妃、そしてその子供数人が王国を牛耳っていた。


腰抜け桃太郎の血を注いでいるのか現国王と一部を除いた子供達はやりたい放題だった。


国民はそんな王族に不信感を覚えていたが何も出来なかった。


そんな中末の子の王子は考えていた。


(このままじゃこの国はダメになる。)


そう考えていました。


しかし末の子の王子は気が弱く行動を起こすことができませんでした。


そんな気持ちを抱えたまま兄の誕生パーティーが始まりました。


末の子の王子に話しかけて来る女性は数人程度、全員が王族のおこぼれを貰おうとしていた。


それが見えていた為思わずため息を吐きそうになった時会場がざわついた。


全員が入り口を見ていたのです。


末の子の王子も釣られてそちらに視線を向けました。


するとどうでしょう。


100人が一斉に振り返るほどの美しい女性が優雅に歩いているではありませんか。


その後ろを着いて歩く屈強な男も女性が一目見て恋に落ちるほどの容姿をした男性なのです。


末の子の王子は一瞬にしてその女性に恋に落ちました。





時は数刻戻り、


シンデレラは困っていました。


王子様の誕生パーティーに出席するにはドレスがいります。


ドレスを持っていますが全て母である白雪姫が作った物です。


シンデレラは白雪姫の作ったドレスは好きですが今回は好きだからと着て行ける場所ではありません。


更に馬は居ますが馬車がありません。


馬車は父である金太郎が即興で作りましたが貴族様の乗る馬車の様な豪華さはありませんでした。


困り果てたシンデレラでしたがどこからともなく1羽の鶴がやって来ました。


シンデレラは鶴を見ていると突然煙が出て来ました。


シンデレラは驚きましたが煙が晴れると魔法使いが居ました。


どうやら魔法使いは鶴に化けて桃太郎に会いに来たとの事。


聞くところによるとこの魔法使いは桃太郎が鬼を説得するための旅の道中に助けてもらったとの事。


桃太郎に恩返しをするためにやって来たのです。


シンデレラは桃太郎を呼んで魔法使いの事を伝えました。


桃太郎は今から王国を襲撃する事をとそれまでの経緯を説明して魔法使いにシンデレラが着ていくドレスと乗る馬車を大至急用意して欲しい事伝える。


魔法使いは杖を出してシンデレラのドレスに魔法をかけました。


するとどうでしょう。


ドレスが美しい蒼ドレスに変わりました。


美しい蒼ドレスは白雪姫も見たことがありません。


靴もガラスの美しい靴に変わっているのです。


更に魔法使いは馬車にも魔法を掛けました。


すると馬車も貴族ではなく王族の乗るような立派な白い馬車に変わりました。


魔法使いは言いました。


「これは元のドレスと馬車の質とあなたに対する愛情がたっぷり詰まっていたため美しいドレスと立派な馬車に変わりました。貴方はご両親に愛されています。そしてこの魔法ですが夜中の零時に魔法が解けてしまいます。それまでにお城から逃げてください。」


魔法使いはそう言うと鶴になりどこから飛んで行きました。


シンデレラは桃太郎を見て急いで馬車を馬に引かせる準備をして城へと向かいました。








全員の注目の的になったシンデレラ。


しかし時間はありません。


シンデレラは視線を動かして周りを見ました。


誰が1番連れ出しやすいかを。


そして目に止まった人が居ました。


シンデレラはゆっくりとその人の元に向かいます。


そして、


「失礼ですが私とファーストダンスを踊ってくださりませんか?」


末の子の王子に向かいそう言った。



その頃意地悪な姉の元王妃は今は亡き王妃より授かった魔法の鏡の前に居ました。


そしてこう言うのです。


「鏡よ鏡よ鏡さん。この国で1番美しい女性はだーれだ。」


すると鏡はこう答えます。


「それは今城に来ているシンデレラという女性です元王妃様。」


それを聞いた意地悪な姉の元王妃様は怒り狂い鏡を叩き割りました。


そして、


「今すぐシンデレラと言う女を殺しなさい!」


そう外にいた兵士に伝えたのです。





末の子の王子はシンデレラに手を引かれて会場の中央で踊っています。


ダンスは男性がリードするのですが末の子の王子はダンスが下手でした。


何度も転びそうになっていましたがシンデレラがそれをさりげなくフォローしています。


周りは綺麗な踊りに見惚れていました。


シンデレラは末の子の王子の耳元でそっとつぶやきます。


「この国を変えたくありませんか?」


末の子の王子は目を丸くして小さく頷きました。


シンデレラは満足そうに笑顔を見せて最後にこう言います。


「私に拐われてみませんか?王子様。」


「はい、僕を拐ってください。お姫様。」


その瞬間元王妃様から命令された兵士が乱入してきました。


桃太郎はシンデレラと末の子の王子を抱えて会場から逃げます。


急いで馬車に乗り馬を走らせる。


兵士達も馬に乗り追いかけるが金太郎が育てた馬はそこら辺の馬より馬力があり馬車を引いていようが早く走ります。


王国を出た3人はそのまま家に帰りました。


家に着いた頃にシンデレラの魔法は解けてドレスも靴も馬車も元通りになりました。


王子は驚きましたが更に驚いたのはシンデレラの父と母である金太郎と白雪姫が美しく逞しい事と祖父の手により倒されたはずの鬼がいる事でした。


シンデレラは事情を説明して王子に協力を仰いだ。


王子は事情を知りこれ以上国を腐らせたくないがためにシンデレラに協力をした。





王子から街の侵入経路や王城の侵入経路、隠し通路を聞いた。


更に桃太郎はどこからか王族と軍隊を連れてきた。


この王族は魔法使いと同じく旅の最中に恋の手助けをした国の王子とその兵士だった。


王子曰くモモタロ王国は他国に侵略をしようとしていたらしく困っていたそうだ。


そんな時に桃太郎が来てモモタロ王国を侵略しようと持ちかけられた時に好機だと思えたとの事。


全員が揃ったとわかり桃太郎は再び作戦を立てた。






末の子の王子が誘拐されて数日後。


モモタロ王国は他国から侵略を受けた。


城門は鬼達が叩き壊して動物達が街の中をあまり壊さず暴れた。


末の子の王子より国民も今の王族のやり方が思わしくないと思っているから味方につけた方がいいと言われたからだ。


鬼達は国民に王族を叩き潰して住みやすい王国にしようと持ちかけたところ全国民が賛同しました。


鬱憤が溜まっていた国民は鬼達と動物達と共に王城に向かい行進していきました。


桃太郎と隣国の王子と兵士たちは末の子の王子から教えてもらった王族のみが知る抜け道から王城に潜入しました。


途中腰抜け桃太郎と遭遇したが桃太郎は顔面を拳で殴りつけて吹き飛ばして気絶させました。


腰抜け桃太郎は顔面を殴られたことにより昔金太郎に殴られた事を思い出してしまい失禁してしまいました。


王城内に侵入した桃太郎達はそこから最も簡単に城を落としました。


周りから鬼と国民、内側から桃太郎と隣国の兵士と挟み撃ちにあった兵士達は降参しました。


こうしてモモタロ王国は一夜にして攻め落とされました。





後日金太郎と白雪姫、シンデレラがモモタロ王国にやって来ました。


理由は王国を腐らせてきた王族の処刑です。


末の子の王子も処刑されようとしましたがシンデレラが止めました。


「この国を変えるのでしょう?まだ始まってもないのよ。死ぬならこの国が変わるところを見てから死になさい。」


シンデレラに言われて末の子の王子は泣きながら頷きました。


腰抜け桃太郎と意地悪な2人の姉、その子供達と意地悪な母の子供達、更に末の子の王子以外の王子と王女全員が処刑されていった。


途中腰抜け桃太郎が金太郎を、意地悪な2人の姉は白雪姫を見て驚きました。


あの頃とは違わない姿でやってきたからです。


更にその隣には桃太郎とシンデレラが居ました。


そしてわかったのです。


あの2人は彼らの子供で自分達は散々酷い事をしてきた人の子供に負けたのだと。


この日1つの王国の王族が全員処刑されました。


これから国民は力を合わせて国を変えていくことでしょう。






あれから数年が経ち、


シンデレラは末の子の王子と結婚しました。


モモタロ王国は変わり国民に笑顔と活気が蘇りました。


末の子の王子はそれを見届けて毒の杯を飲もうとしたところシンデレラに止められて変わりに口付けをされました。


「次は私の子供の未来を見届けるのよ。でも子供は私1人じゃ出来ないからあなたが手伝って一緒に見届けるのよ。死ぬのはその後でいいじゃないかしら?」


末の子の王子は唖然としたがこれはプロポーズだとわかり涙を流しながらシンデレラに口付けをした。


その後シンデレラは何人も子供を産み王子と共に死ぬまで子供達に未来を見届けていきました。




桃太郎はあの後旅に出ました。


金太郎から授かった巨大な斧を担ぎ腰に携えた袋には白雪姫からもらった大きな桃の種を持って。


その桃太郎の側には常に鬼に女性が付いていました。


鬼達はモモタロ王国で国民と共に過ごす共になくてはならない存在になっていった。


何十年も旅をして桃太郎と鬼の女性の間に何人もの子供を産み共に旅を続けていた。


母からもらった桃の種を植える場所を探すために。


後に遠く離れた小さな島に立派な桃の木がありその島を桃源郷と呼ぶ人が出てきたとか。





金太郎と白雪姫はモモタロ王国の隅にあるお墓に来ていた。


白雪姫は花束を墓の前に置き手を合わせた。


そして一言。


「もう来ないからね・・・お姉ちゃん。」


そう言って金太郎の手を繋いで帰路に着いた。


そして2人は時々帰ってくる息子と娘、更に孫達に囲まれながら最後の余生を過ごしていましたとさ。


めでたしめでたし

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