普通ではない
ある晴れた日の朝、いつも通り大学に登校する男A
後ろから声を掛けられ振り向くとそこには男Aとは決して交わることのない世界の住人である女A・B・Cがいた。声をかけられた理由は女Aと幼馴染だからという他愛もないものであり、いつも必要以上に関わってくる三人のカースト上位者にうんざりしながら軽くやり過ごし校舎に入る、面白くもない教授の話を90分みっちり聞いたあと次の教室に移動しまた授業を聞く。いつもと同じかわりばえのない日々、、食堂に行く、入り口から一番遠い奥の窓際の席が割とお気に入りではあるが...あいにく誰かが座っている。別の席を探していると朝の三人組が固まっている中から女Aが手を振って呼んでいる。それを無視し見つけた窓際の二人席を一人で使う。食券を買いに席を立ち再び席にもどると二人席の片側に女Aが座っていた。男Aはすぐに何かあると思い、辺りを見回すとさっきの席で女B・Cとその友人と思われる存在がこちらを見てにやにやしている。
「あぁ、そういうことか」男Aはその状況を理解したうえで平然を装い 「なに」 ときいたすると女Aは「お金貸して」とためらいもなく言い、続けて「100万円」と言い放った。金額の大きさに一瞬面食らったが使う当てのないバイト代を持て余している男Aは一人その場を離れ数分後持参した100万円が入った封筒を渡した。
お金が渡せなくなったらどうなるんだろう
そう思いながら男Aはそこから立ち去った。
男Aはその後も何度も金をせびられそのたびに工面していた。いくらせびっても金を出す男Aを気持ち悪がって女B・Cとその取り巻き達はだんだん近づくのを止めるようになった、しかし女Aはその状況に味をしめ金をせびり続けた。いつしか時間がたち男Aも女A・B・Cも社会に出て働き始めたが、それでも男Aと女Aの関係は続いた。それからは皆似たような同じ日々の繰り返しで、働いては休み働いては休みの代わり映えない日々、そんなある日女は突然仕事を辞めた、理由は他愛もない仕事上の行き違いによるいざこざだった、しかし男Aという金づるがいる女Aにとってはたったそれだけのことが辞める理由になってしまった。
もともと好きではない仕事だった。
働かなくても生活はできる。
女Aは男Aに以前より高額な金を要求するようになった。しかし男Aは
「もうお金はあげられない」
続けて「お金の切れめが縁の切れ目ってね」と言った
すると女は「そんなの聞いてない、そんなことあっていいわけないじゃない」
「私はどうなるの、もう死ぬしかないじゃない」
金輪際はたらかなくてもよいと思っていた女Aはそう言いました。
「そうだね」 「君はもう死ぬしかないんだ」 「この時のために僕は君にじ間を費やしていたんだ、 きみがじ分からしぬっていってくれるこの時のために」「ああ、なんて幸福かん」「////」「きみはぼくのなかからいなくなるんだ」「ぼくはきみとであわなかった」「ああたのしみ」
「なんだろうこのぐちゃぐちゃしたかたまりは、にんげんみたいなかたちをしているな、でもぼくにこんなしりあいはいないし」
男Aは何事もなかったかのように一言
「明日も仕事だ、頑張ろう」
と呟いたとさ
おしまい