表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

ソバメシ

名前……ソバメシ

年齢……36才

最終学歴……慶応大学

代表作……百鬼夜行物語

一言……少しでも何かの足しになれば







~小説家を目指したきっかけ~







 俺は元々、自分で何か書くって気はなかった。

作家なんてそもそもが狭き門だし、売れなきゃ人並みに暮らしてくのはしんどい。

割に合わないと思った。

それで、何となーく就職したのがウィンター出版。

言っとくけど、小説家になりたくない=本が嫌いって訳じゃ無いから。

俺は編集者として、ここの雑誌を取り扱う部門に配属された。

その雑誌は毎月違う内容を取り扱う雑誌で、例えばその月にスポーツを取り扱ったら、その次の月には料理についての記事を書く。

内容は世間が興味ありそうなことなら何でもで、編集する方も広く浅く、色んな知識が求められる。

そんな風に雑誌の取材ばっかりしてると、無性にファンタジーとか読みたくなるんだよな。

ある日、そんなことをポロッと編集長に言ったら、「そう思うんなら、ファンタジーの連載小説載せてみるか」、って言われた。

で、王道ファンタジーなんてありふれてるから、和物のファンタジーを載せよう、って。

その話を聞いて俺は密かに、この企画を誰かに渡すのは惜しいな、って思ったんだよ。








~いかにして小説家になったか~








 その日の夜に「百鬼夜行物語」ってタイトルであらすじだけ考えて、翌朝、編集長に話を持ってった。

「だったらお前、小説に専念しろ」、って言ってくれたんだ。

これが俺のデビュー。

ウケなきゃ編集者に戻ればいいし、まあ、物は試しか、みたいに軽く考えてた。

でも、百鬼夜行物語は評判が良かったんだ。

ノンフィクションの雑誌の中に、息抜き程度のファンタジーは需要があったんだよ。









~作家を目指す人へ~








 普通は小説家になりたきゃ、コンテストに応募してってのが一般的な流れだ。

で、そこそこ名のあるコンテストに、1回でどれ位応募があると思う?

約、5000だ。

倍率5000倍。

実感湧かないだろ?

で、それなら100回応募すれば50倍まで下がるって話でもない。

コンテストに通るのは、その中で一番優秀な奴。

クラスで一番になるのだって難しいのに、その学校、下手したら学区内で一番にならなきゃコンテストで優勝出来ないんだよ。

俺はそんな戦場でやり合うつもりはハナから無かったから、倍率せいぜい100倍の出版社に大人しく応募した。

就職の対策本なんていくらでも出てるしな。

 こういう本に携わる仕事をしていれば業界も見えてくるし、そこで知り合いができればそいつが仕事をくれたりもする。

何もコンテストに受かるだけがデビューのチャンスじゃないって事だな。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ