第58羽 広まる謎の噂?
今日は休みだったので少しだけ早く投稿出来ました。
僕たちが聖国に着いたのは、あの日から10日程経った頃だった。
連行されたと思えば、何故か普通の宿に泊めてくれた。まぁ、監視員は付いていたが、料理を美味しく食べれたので良かった。
宿の人も心良く泊めてくれた。
その後直ぐにチェックアウトし、聖国の王ダーミリアン・ゴットゥア17世王が待つ王城に向かう。
「きゅう〜」
「パァーどこいくの(๑╹ω╹๑ )?」
「これからね、この国で1番偉い人に会いに行くんだよ。」
「へぇー(╹◡╹)」
黒兎が周りの人をずっと見ていたので、僕も周りを見渡すと、何故か目を逸らされた。
僕が何かしたのだろうか?まぁ、いいや。あれから2ヶ月くらいが経っただろうか?聖女さんたちは元気にやっているのだろうか?今度里帰りでは無いけど、我が家に帰ってみようかな。みんなの顔も見たいし。
ーーーーーーーーーーー20分後ーーーーーーーーーー
ローマの神殿のような雰囲気が漂っている、王の城に到着し、僕たちは謁見の間に通された。
「おう!来たか!」
「はい、それで僕に何か御用でしょうか?」
「お主は、あの国で魔人と戦ったと聞いてな。そのときに卵を持っていなかったか?」
え?こっちじゃなくて卵、卵?……あーそういえば、そんなのあったっけ。確かランドセルの奥底にしまってあったはず。
【ゴソゴソ】
これだな。僕はあの時の包みを取り出して、紐を解いて中身を王様に見せる。
「そう、それだ。それは、少し危険なものらしいから、俺の国の結界の中に封印する」
「そうなんですか、ならこれお渡ししますね」
『ダメェーーーーー!』
さっきまで寝ていたダ女神が急に起きたが、僕は横にずっと立っていた神父さんらしき人に卵を手渡してしまった。神父さんは一礼をしたあと、何処かに持っていくのではなく、何故か王様の方に向かっていった。
「王よ」
「ハハハハ!!これで俺の野望の第1段階が完成する!」
王様はいきなし立ち上がり、横の武装した兵士が持っていた大きな白い盾を受け取る。その盾には中心にあの卵が丁度ハマりそうな大きさの穴が開いていた。
王様は神父らしき人から、あの卵を受け取りその盾にはめ込んだ。盾が脈打つように、ドクン、ドクンと音を立て唸り始めた。
「ハハハ!完成したぞ!丁度良い所に、いい的があるなぁ」
盾をこっちに構えて何をするのだろうか?
「リオォォォオ!!」
「死ねぇ!」
何故か僕たちを守るように、黒兎が僕たちと王様の前に飛び出した。その瞬間だった、黒兎の体を激しい光が襲った。その光景は、あの時の光景をフラッシュバックさせた。
「く……黒兎!!」
僕たちが目を開けると、目の前には黒兎が倒れていた。慌てて黒兎を抱き抱える。トクン、トクンと心音が伝わってくるのを感じた。僕は一安心し、黒兎をスライムの上に寝かせた。そして光が飛んできた方、そう王様の方を怒りの眼差しで睨みつけた。
「おい!王様、これはどういうことだ?」
「きゅ!!」
「クロをいじめたなo(`ω´ )o!!」
「ハハハ、魔物風情が、一丁前に俺を睨んでおる。俺を殺したとこでお前たちには帰る場所なんて無いんだから、俺とこの盾の実験台にして何が悪いんだ?この虫けらが」
僕たちに帰る場所がないだって?何のことだ?
「どういうことだ?」
「死ぬ前に教えてやるよ。お前らは、俺の妻を殺した罪人ってことで、指名手配してあんだよ」
「僕たちがお前の妻を殺しただと?お前の妻は、病で死んだはずだ」
聖国の使者たちが話しているのをこの前聞いた。
王は口角を上げながら、僕たちにこう告げた。
「確かに俺の妻は病で死んだ。だかな、ここにいる奴ら以外、その真実を知る奴はこの世に居ないんだよ。だからお前が俺の妻を毒で殺したって、明朝、各国に連絡したんだよ」
ここで僕は悟った、この王様に僕たちは嵌められたんだ。そして奥さんは、病で死んだのではない。あの男に殺されたのだ。これは全て最初から仕組まれていたのだ。
「このクズやろう。イースターさん!ソニカ!」
「きゅう!!」
「パァー!マァー!いくよぉー( *`ω´)!」
イースターさんが超高速で王様に近づき、蹴りをかますが、あの大きな盾で防がれた。そこにソニカが追撃をかましに行くが、それも難なくと耐えられてしまった。
「ハハハ!どうだこの盾の防御力の高さは!」
腹が立つ笑いだ。僕は2人に魔力で薄いグローブをはめさせて、もう一度連携攻撃を仕掛けるが、今度も難なくと耐えられてしまう。
それどころがグローブを形成していた魔力が無くなった。
なのでイースターさんが前から、ソニカが後ろから仕掛けるが、イースターさんは盾で、ソニカは大きな白い剣で防がれてしまった。
「もう一回行くよ?イースターさんどうしたの?」
「きゅ!?……」
何故かイースターさんが、あの白い剣を見るなり動きを止めてしまった。イースターさんから、あの剣はあの人の……と、懐かしいような悲しいような感情が、伝わってきた。
「ソニカ!イースターさんは戦えなさそうだから、少しの間だけ、お願い出来る?」
「うん、まかせておいてぇーー(๑╹ω╹๑ )」
「ちょこまかとうざいな。おらよ!」
「?!」
ソニカの足首に石の首輪が付いた瞬間、娘の動きが固まった。その一瞬の隙に、男はソニカを大剣で壁まで吹っ飛ばした。
「ソニカ!!」
「きゅう!」
「イースターさん?」
ぬらりと立ち上がったイースターさんから、2度目の憎悪と言う名のマイナスの感情が伝わってきた。イースターのウサ毛が逆立ち、イースターさんは凄い剣幕で王に襲いかかる。王はイースターさんの攻撃のほとんどを、盾で防ぎすきあらば、あの剣で攻撃していた。
王とイースターさんが戦っていると、スライム2号がソニカを僕の元へ連れてきてくれた。不幸中の幸いなことに、ソニカは息をしていた。
良かったと少し安心をしていると、何か大きい物が背後で倒れる音がした。
僕はイースターさんが勝ったんだなと思いながら振り返ると、そこには魔力症を引き起こしたイースターさんの姿があった。
「イースターさ…ぐはっ!?」
僕はイースターさんのことで頭がいっぱいになり、背後から近づく敵に気づかなかった。一瞬意識が飛んだが、直ぐに目を覚ました。僕は地べたに四つん這いさせられ、首に槍の先がくっついており、身動きが取れない状況になっていた。
「いゃあー良い汗をかいた。それに流石神話の魔物だ、良い魔力が手に入った」
顔を上げると、あの王様がタオルで額の汗を拭いていた。
「貴様!イースターさんに何をした!」
「お主なかなか可愛い顔をしておるなぁ。どうだ?俺の新しい妻になる気は無いか?」
「僕は……そんなことは、どうでもいい!イースターさんに何をしたんだ!」
「連れない奴だなぁ。はぁ、仕方ないから教えてやるよ。
この盾に嵌められたこの黒い卵はな〜魔人族が作り出した、プラスの魔力を封じ込める容器なんだよ
そしてこの盾は、相手の魔力を吸う吸魔の盾でな。この2つを合わせると、ほぼ無制限にプラスの魔力を吸えるってわけだ。だから、そこの魔物の魔力を吸ってやったんだよ」
高笑いをする王。僕はあの王にあの卵を渡したことを後悔し、自分の警戒のなさを痛感していた。
そんな時だった、あのダンジョンの奥で手に入れたペンダント(ジャンヌさん)から、ぽつり、ぽつりと声が聞こえたのだ。
(我を使え……さすれば……)
僕は再度男を見上げながら睨みつけ、こう宣言した。
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