第53羽 ゆういつの突破口?
学生のみなさんは、夏休みでしょうか?
暑いですが元気に頑張りましょう!
石像が襲いかかって来た。
「イースターさん!」
「きゅ!」
イースターさんに掴まれながら、ギリギリのところで槍の付きを避ける。
すると石像は、片言ながらも喋り出した。
「ア、 ア、ア、アイツ……オ、レノ……ショ、ゲキカワシタ、キケン」
「キ、キ、キ、キケンハ……ハ……イジョ、ス、ルルル」
瞳の青い炎が急激に燃え上がり、槍を振り回し始めた。
あまりの回転の速さに旋風が巻き起こった。
少しずつ瓦礫が浮き出し、次の瞬間槍による風の攻撃が迫って来た。
「きゅ!……ぎゃう?!」
「イースターさん?!」
イースターさんは背中から血が流れていたが、すぐに超回復が発動し傷も血も綺麗さっぱり無くなった。
どうやら僕たちが前のゴーレムのあの大技に気を取られているうちに、もう1人のゴーレムが背後に回り、槍を構えていたのだ。
「ナン、ダ……ソノカイフ、ク……ノ、ノウリョク、ハ?」
流石のゴーレムも、超回復にびびってはいるが、さてどうしたものか?僕は今、さっきの戦いで魔力を殆んど使い切ってるから動けない。
イースターさんはどうにか避けれてるけど、ゴーレムの連携が取れすぎているせいで完全に手詰まりだ。
ゴーレムは槍の間合いの範囲に、1歩足りとも入れさせてくれない。前は右手に槍を持つゴーレムが、背後には槍を左手に持つゴーレムが待ち構えている。
左右に逃げようとするが、どれだけ俊敏に動こうとも、臨機応変に対応し、そして左右には壁があるせいで動けなくなってしまう。
「ぎゅ〜〜」
イースターさんは眉間にしわを寄せて、すごく不満そうに地団駄を踏んでいる。
前後左右ダメならば、残る選択肢は上だ!
「イースターさん!! あの黒い板まで跳べる?」
そして後ろに跳んだって瓦礫の山だ、だから僕たちに残されていたのは前だけだった。
「きゅ!!」
イースターさんは陸上選手のような構えになり、次の瞬間イースターさんは本気で跳んだ。
【ドガガガン!!】
イースターさんが跳んだところの地面を見たら、クレーターが出来ていた。
ゴーレムの槍の上を軽く飛び越えて、板の前までやって来れたが、ゴーレムはすごい剣幕で押し寄せよとしていた。
何かバッキーさんが言ってたけど、もうこれしか無い!!
「イースターさん!回し蹴りでこの板を壊して!」
「きゅ〜〜ぎゅう!!!」
イースターさんの回し蹴りが板に炸裂したのだが……
「きゅーーー?!?!(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)」
足を抑えながら悶えるイースターさん。
「まじかよ」
板はビクともしなかった、それどころか何の反応も示さなかった。背後からはゴーレム2体が、後数メートルの地点まで迫っていた。
どうするべきか……
僕が悩んでいるとイースターさんは、僕を板に立て掛けるように降ろした。
イースターさんは戦う気らしい、せめて僕の魔力が残っていたら……
『異世界の魔力を感知しました……扉がぁ〜開きます、ご注意〜下さい』
どこの新幹線案内だよ!!って、ツッコミは置いといて、今僕動けないですけど〜!!
「イース、きゃーーー?!」
「きゅ!?」
さっきまで何も反応しなかった黒い板が、パカッと開き僕は自然落下していった。イースターさんは慌てて、僕をキャッチしてくれたのだが、そのまま落下して行った。
入り口のところにゴーレムが見えたが、どうやらこの中には入って来れない様子だった。
永遠にも感じられる暗闇を抜けた先には、花畑が広がっていた。そして中央には大きな木、僕とイースターさんが1年間暮らしていた、あの大きな木にそっくりな木ノ実を付けていた。
「きゅ〜」
?今、人影が見えたような……
「イースターさん此処でじっとしていても何も起きないし、あそこの木まで行こう」
「きゅい」
僕はソニカがいつも入ってる袋に入り、顔だけを外に出すソニカスタイルで移動する。
「きゅ〜♪」
先程までの緊張感は何処へやら、イースターさんは鼻歌混じりにとぼとぼと歩く。
「イースターさん、やっぱりここはあの森だよね」
「きゅう」
イースターさんも頷いている。
そう此処は僕たちが暮らした森と瓜二つの世界だった。だが1つだけ違うことがあった、木の根元にあんな黒曜の剣なんて物は、刺さっていなかった。
すると女の子の声、そして何処かで感じたような鋭い視線を僕だけが感じたのだ。
『やっと……』
何故かダ女神は、ウルウルとした瞳でその黒曜剣をを見つめていた。
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