ケースV ~勝利の女神(Victoria)の場合~
Vさんは魔王に就職した!
「と言うわけで今年から2月14日はバレンタインデーとします」
Vさんは就任早々カレンダーに祝日を増やした!
「横暴だぞー!」
「政府は何をしてるんだ!」
「お前など魔王の器じゃない!今すぐ辞表を提出しろー!」
外野が騒ぎ出した!
「魔王とは横暴なものです。
政府とは魔王の犬です。
そして辞表は出しません。嫌なら魔族らしく戦って勝ち得なさい」
Vさんは冷静沈着にスンとした真顔で返した。
途端に黙る外野。
「お、お前いけよ」
「やだよ!無理だって!」
「勝利の女神に勝てる奴。いる?」
「ないだろ。勝利が約束された存在だぞ?」
外野は人生、ではなく魔族生を恨んで項垂れた!
「そもそも女神が魔王に就職すんなしな」
「女神が魔王になってはいけない決まりはありません」
ボソリと呟いた魔族に視線だけで凍りつかせる冷徹な眼で振り返るVさん!
食い気味で答えた!
「そう、そして女神が魔族の四天王に愛の告白をしてはいけない決まりもありません!」
今までの冷酷な真顔が嘘のように顔を赤らめて、ある一点を大袈裟な身振りで振り返った!
気分は舞台女優だ!
Vさんは懐から四角い包み紙を取り出した!
警戒する魔族達!
Vさんは警戒を他所に優雅に早駆けした!
「好きです!結婚を前提にお付き合いして下さい!」
そして急停止した先。四天王の一人で宰相職を務めるイケオジに両手を突き出した!
震える手には四角い包み紙!中身は勿論チョコレート(本命手作り)だ!
Vさんは勝負に出ている!
果たしてイケオジの答えや如何に!?
尚、この日を境に2月14日はチョコレート業界が最も儲かる日となった事だけは明記しておこう。




