ケースI ~愛の使者の場合~
Iさんは魔王に立候補した!
「今日から私、魔王になります!」
ここは異世界。
動物界ヒト科の生物(人間含む)と魔物界マゾク科の生物(非生物ゴーストなど含む)が長きに渡り争う世界。
とは言ってもどこの世界も利権を争うのは上層部と一部の選民思想の者のみ。
一般の平和な者達は巻き込まれて無残な目にあうのみである。
「私、皆んなと仲良くしたいの!」
Iさんもそんな平和を愛する一般民であった。
特筆できる事といえば、魔族であり、魔力がズバ抜けて高い、そして何より特徴的なのは、常に目をハートにして、自称愛の使者と公言している事位だろう。
そんな、何処にでもいる普通の少女が、終わりの無い争いに終止符を打つべく立ち上がったのだ。
しかし、人間社会と違い、完全物理的実力主義社会の魔物界である。
そのTOPに立つには力を示さねばならない。
「さあ、皆んなー!愛と平和の為に力を合わせましょー♪」
一見ひ弱な少女であったIさん。
現魔王他その部下達多数を愛と勇気と平和の名の下に説得(肉体言語)していった。
時には並み居る軍勢を崩落魔法で言葉通り叩き落とした。
時には暗殺集団を愛と勇気と平和の洪水(文字通り大量の水責め)をした。
時には城に籠城した者達を城ごと持ち上げて振り回して投げ飛ばした。
全て優しく愛を囁きながら満面の笑顔で行われた。
いつしかIさんに逆らう者は魔物界にいなくなった。
「うふふ♪今日から魔王として皆んなの為に頑張るネ♪」
Iさんは魔王に君臨した!
「世の中ー♪ラヴ!アーンド、ピース♡」
Iさんは愛と勇気と平和と皆んなの為に、動物界に侵攻した!
「きゃわわ~皆んな可愛い~♪
私と愛し合いましよー♪」
Iさんは並み居る軍勢に愛を説いた!(いやらしい意味で肉体言語。男女差別無し)
「うふふ♪みーんなお友達ネ♡」
こうして世界は愛に溢れた!(無理矢理)
そんなIさんの種族はサキュバス兼時々インキュバス。