表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花の祝福は私に宿る  作者: タカのハネ
12/15

1-11「花の祝福」

続きです。

靄が言う。


『‥‥"花"よ、それは同情か。

この死にゆく若者と、生きていくつもりか。

それは、石の上に根を生やすのと同じであるぞ』


"花"。

これがそうなのか。

だが、まだその花弁は閉じたままだ。


花の蕾が揺れた。

りん、という音がして、周囲が白く光りだす。

俺もその光に巻き込まれた。

晴天の空の元で、青い芝生に寝転ぶような暖かさを感じた。


花の蕾が何か言っているような気がした。


『誓え』

と、靄が言う。


『信じられないことだが、花は貴様を生かすことを望んだようだ。

だが、ゆめゆめ忘れるな。

それは貴様の思うような便利なものではない。

貴様がまた罪を犯そうものなら、花は途端に答えなくなるであろう。

だから、誓え。

その花に敵うよう生きることを。

もう、貴様は間違えてはならないのだ』


俺は、膝立ちになり、両手の指を組み、

目を閉じた。


「‥‥誓います」


ゆっくりと目を開けた。

そこには、白く綺麗な、一輪の花があった。


これが、俺ーー-イオ・アルバーナと"花"の出会いであった。

一話完結です。

次は街を出ます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ