アイス戦争
興味を持って頂いてありがとうございます。
楽しんでもらえればなぁと思います。
時は201X年ッ!
蝉の鳴き声が跋扈していく、真夏の出来事であった!
夏の気温に当てられ、避暑に努める家が多い中、夏の暑さとは違う質の熱気を放つ家が1件だけあった!!
その家庭の名前は『高橋家』
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「おいこら!クソ兄貴!!俺のガリゴリ君勝手に食ったろ!!」
この真夏のクソ暑い中、息巻く少年。彼は高橋家末っ子にして三男の『高橋 夏樹』である。
「なに勝手に決めつけてくれちゃってるわけ?てか、どこに俺が食った証拠があるんですかねぇ…」
こちらの椅子に座ったちょっと気だるげな青年。彼は高橋家の次男『高橋 冬也』である。
ちなみにこの二人、歳の差はなんと七歳。しかし、そんな差を気にもしないのが、夏樹の良いところでもあり、悪い所でもある。
「じゃあ一つ聞くが、テメェの今口に加えてるアイスの棒はなんなんだよ!」
夏樹は鬼の首を取ったように勝ち誇った様子で言ってくる。
「ふん、愚問だな…今朝食べた、ほおむらんバーの棒に決まっている」
冬也も負けじと冷静に反論を続ける。しかし、夏樹の追撃は止まらない。
「ゴミ箱から覗いてるガリゴリ君の袋について説明して貰おうか!」
大口を開けたゴミ箱からガリゴリ君の袋が見える。そしてその上にはほおむらんバーの袋も存在していた。先ほどの冬也の発言に嘘は無いようだ。
「ふん、それも愚問だな…昨日俺が食べたガリゴリ君の袋以外の何物でもない」
冬也は得意気に答えた。
その言葉を聞き、夏樹はニヤリと笑う。
「お前言ったな!昨日お前が食ったガリゴリ君だって確かに言ったな!じゃあやっぱりお前が食ったんじゃねえか!!」
「あぁ、確かに言ったさ。そのガリゴリ君の袋は俺が昨日食ったものに間違いない。ただ、そのガリゴリ君がお前のガリゴリ君だって証拠が無い以上、それを自分の物だと決めつけて文句つけてくるのは横暴ってもんだろ!!」
冬也は椅子から立ちあがり、怒った様子でありながら、どこか夏樹を馬鹿にしている風にそう言った。それは、夏樹のガリゴリ君だという証拠は何処にも無いということを信じて疑わない自信の表れでもあった。
「証拠ねぇ…あるんだなぁこれが」
夏樹は自信に満ち溢れた様子でガリゴリ君の袋をゴミ箱から取り出す。そしてそれを冬也に突き出す。
その刹那、冬也の中の時が止まる。思考も止まる。吹き出す冷や汗。震える手足。口が大きく開いていく。彼が霞んでいく視界の中で捉えたもの。それは…そう、『夏樹』としっかり書かれたガリゴリ君の袋だった。
「う…嘘だ…出し抜かれた…?夏樹ごときに…この俺が…何かの間違いだ…そうだ…これは夢だ!夢に違いない!」
動揺。プライド。羞恥心。それらが冬也を包み込む。そんな彼に止めを刺すように夏樹は言葉を告げる。
「気の毒だが、これは夢じゃねぇ…現実だ!お前の馬鹿にしてた夏樹に敗れたっていう現実が今、お前の前に立ちはだかってんだよ!」
その言葉を受けた冬也は、その場で崩れ落ちた。
「お前がもっと素直なら、こんなことにはならなかったかもな…」
しかし、夏樹の表情は明るい。その様は長年の仇敵を討ち取った様でもあった。
「一つ教えてくれ…何で名前なんて書いたんだ?今までそんなことをしたことは一度も無かったじゃないか…」
冬也はこのことだけが、どうも引っ掛かるようだ。今までそんなことをしたことはなかったのに、何故今回に限り…と。自分を貶めた原因でもあるのだから、なおのことだろう。
「食べられたく無いものだったら、名前を書いておけ…そう俺に教えてくれたのはあんただろう…?冬兄…」
そう聞いて冬也はハッとした。確かに伝えていた。しかもたった2日前の出来事じゃないか…いくら、煽る目的でその場限りの言葉発していたにもあまりにも間抜け過ぎる…
自分の間抜けさに打ち拉がれながら、冬也は心からの気持ちを夏樹に伝えた。
「成長したな…夏樹」
「ありがとう、冬兄」
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こうして、高橋家のいつもと変わらない優雅な1日が過ぎていくのであった。
たぶん、最後まで読んでくださったということで良いんですよね…?素直にありがとうございます。
小説もどきとか書くの初めてで、しかもラノベ等を含む小説もほとんど読まない人間なので色々と至らない所(それ以前に文法とか酷くねみたいなの)があったと思いますが、その辺りを教えて頂けると喜びます。
楽しんで頂いたのなら幸いですが、つまらなかったら、一言つまんねって言っていただいても喜びます。というか、どのような感想でも頂ければ喜びます。