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聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について。  作者: きなこ軍曹/半透めい
第一章 聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について。
8/181

ぼ、ボクっ娘だとぉ!?

ブクマ、評価ありがとうございます。

ブクマ4000、300000pv、10000pt、日間ランキング1位達成しました

読んでくださっている方々に感謝です。

トルエの描写を少し加えました。

  俺がギルドで治療を始めてから数日が経った。


 さすがギルドというべきか、怪我人が多いことこの上ない。


 俺は今日も怪我人の対応に追われていた。怪我自体は一瞬で治せるのだが如何せん客が多いので人数が足りない。


 アウラたちが手伝ってくれてはいるもののやはり足りない。


 「あぁ!しんどいわ!これ多すぎだろ!?」

 

 「何言ってんのよ。そんなこと言う暇があればさっさと治療しなさい!」


 「だってさぁ、一日に1000人弱だぞ!?さすがにキツいわ!」


 さすがに多すぎだろ、みんなどんだけ怪我してるんだって話だ。





  「今日はココまで!」


  ようやく夕方になりこの地獄から解放された。 


  今日の稼ぎはだいたい100万エン。確かに俺がたくさん稼がせてもらってるのは事実だ。実際ここ数日だけでも何百万って稼いでるし……。


 「あと一人ネストがいればぁ楽になるのにねぇ!」


 リリィが言ったことが現実になればどれだけ楽になるだろうか。もう一人俺がいればなぁ。


 …………もう一人俺が居れば……?


 「なんだ!簡単な話じゃないか!」


 俺の突然の大声に辺りの視線が集まるがそんなこと気にしない。思い立ったら即実行!


 「居ないなら別のとこから持ってこればいいんじゃないか。」


 




 そして現在俺は奴隷市場にいる。アウラたちには先に帰ってもらっているから心おきなく探すことができる。


 「これはこれは、お久しぶりでございますアネスト様。今日はどのような奴隷を所望ですかな?」


 「回復魔法が使えるやつなら何でもいい。」


 奴隷商に俺の希望を伝えると何故か渋い顔を浮かべられた。


 「実は回復魔法を使える者は少なくてですね、ただ今当店にも一人しかおりません。少々お値段が張りますが大丈夫でしょうか?」


 「一応あるだけ持ってきたんだけどそれで足りるかな。」


 高かったらその時はまた金貯めてくるしかないんだけど……。


 「500万となっておりますが、どうでしょうか。」


 んー、ちょっと高いかなぁ。いや、足りるんだけど。。


 俺が買うか買わないかで迷っていたのだが、どうやらその奴隷は頭が良く事務もやらせることができるということだったので買うことにした。


 その奴隷はリリィと同じくらいの歳の男の子で、一般的なヒールなら苦なく使えるらしい。髪は茶髪だがかなりぼさぼさである。


 俺たちの奴隷契約が終わるまでその男の子は一言も喋らず、終わってからも「よろしくお願いします、ご主人様。」くらいしか話そうとしなかった。



 




 

 俺は今、宿屋で正座させられていた。宿屋に新しい奴隷を連れて帰ったら、アウラがキレた。


 「これどういうことネスト!?なんか真剣そうな顔してたから先に帰ってみたら、どうして新しい奴隷を連れてきてるのよ!!」


 「ご、ごめんなさい……。」


 俺が怒られているのを、男の子は口を挟むことなく大人しく見ている。


 「しかもせっかく稼いだお金を500万も使ったりして!」


 ごもっともです。けど、これからのことを考えたりするとやっぱり必要な経費だったと思う。


 「確かに沢山使っちゃったけど、後悔はしていない!!」」


 「なに開き直ってるのよ!!」


 その後も延々と怒られ続け、その日は部屋の外で眠る羽目になった。


 俺、一応ご主人様のはずなんだけどな…………。


 あ、夜ご飯も抜きでした。




 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 僕の名前はトルエ。僕の家はみんなと違って裕福だった。


 僕の両親は教会にたくさんの寄付金を払って、僕に回復魔法を覚えさせてくれた。


 けど、そのあと色々あって家が没落した。両親はどこに行ったのかわからない。そんな中僕は奴隷として売られることになった。


 もともと人に自分から話しかけるような性格でもないし、奴隷になったせいかもっと人と話さなくなった。


 ある日僕は男の人に買われた。その人は自分の奴隷に怒られて部屋を追い出されるような人だった。


 次の日皆で自己紹介をした。


 「ぼ、僕はトルエっていいます……。」


 久しぶりに話したからちゃんと言えてるかわからなかったけど皆笑って歓迎してくれた。


 そして今日は僕のご主人様、とお風呂に入ることになった。

 

 ご主人様に体を洗ってもらえることになったので服を脱ぐ。でもいつまでたってもご主人様は洗ってくれない。どうやら何かの衝撃で固まっているようだった。


 「お、おい、トルエ。お、お前って男じゃないのか……!?」


 ご主人様はなにを言っているんだろう。


 「え、っと、女だけど……?」


 なんで?と質問するがご主人様はまた固まってしまっている。


 結局そのまま動かないので僕は自分で体を洗ってお風呂から上がった。


 しばらく経った後お風呂場からご主人様の声が聞こえた


 



 「ぼ、ぼ、ボクっ娘だとぉ!?!?!?」


 

 


 今日からよろしくお願いします、僕のご主人様。


 

 

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