マジありがとうございますッ!!
すみません、時間がなくて今回も短いです><
気をつけます!
ブクマ評価感謝です。
「……ト、…スト!」
……誰だよ、人が気持ちよく眠ってるっていうのに……。
昨日のこともあってか普段はそこまで弱いということはない朝でも今日の俺にはつらいものがある。
「ネスト、起きて!」
「……ん。アウラか。まだ俺眠たいんだけど……」
「それどころじゃないのよっ!!リリィが居なくなっちゃ、った、の……」
アウラがまだ眠っていた俺の身体から布団を引き剥がす。
「…………ねぇ?どうしてリリィがネストのベッドに居るのかしら?」
冷たい声が響く。その瞬間俺の眠気はどこかへと吹っ飛び、代わりと言っていいのか俺の背中に冷や汗が流れる。
「アウラ、さん……?」
恐る恐る自分のベッドを見るとそこにはリリィが寝ている。しかも俺に抱きついた状態で。
確かによく考えてみたら夜中にリリィがベッドに入ってきたような気がする……
「……こ、このロリコンがぁあああああ!!!」
「ご、ごめんなさいぃぃいいい!!!」
運良くリリィが抱きついてくれてたおかげで俺は叩かれたりすることなくその場を乗り切る。
リリィさんマジありがとうございますッ!!
…………まぁこんなことになったのもリリィのせいなんだけど。
俺たち四人は都を観光している途中である。折角来たのだから少しくらい遊んでいきたいっ、というリリィの意向でこうしてぶらぶらと歩いている。
俺の頬には真っ赤な手の跡。言うまでもなくアウラにつけられたものだ。
叩かれないと思って安心していたら、リリィが起きて俺から離れた時になっていきなり叩かれた。
「ったく、手加減ってものを知らないのかね?」
「もう、私が悪かったわよ。でもいきなり一緒に眠ってたりしたらこっちだって驚くわよ」
「ふーん、そんなもんなのか?」
俺たちは何気ない会話をしながら都をぶらつく。さすがに都だけあって街よりも賑わっている。露店もたくさんあるし、宿屋だって広かった。
「リリィたちはなにか食べたいものはあるか……って居ねえ!?」
「え、嘘ッ!?」
後ろを振り返るとそこにいたはずのトルエとリリィがいない。
「でもまぁトルエもいるし、大丈夫だろ。遅くなったら宿屋にも帰って来れるはずだし」
リリィだけだったらすぐにでも探して回るだろうけど、トルエは頭もいいし、幸いにも少々のお金も持たせてある。
「じゃあ二人で回るか」
「……うん」
若干アウラの顔が赤い気がするけど、熱だったりしたら俺が回復魔法を使えばいいか。
さすがに少しはリリィたちを探しながら、都の観光を楽しむ俺とアウラ。
ちょうど時間もいい感じに昼になってきたので、俺たちは一度昼飯を取ることにした。
「……そういえば今まで聞くの忘れてたけど、なんでアウラは奴隷になったんだ?」
そういえば、アウラが俺の奴隷になってから結構な時間が経ったけど未だにそのことは聞いてなかったな……
ふと気になった俺は、料理を注文したあとの待ち時間に思い切って聞いてみる。
……少しの沈黙のあと、アウラはゆっくりと話し始めた。
「私が奴隷になったのは―――
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ある国で『アウラ』という可愛らしい女の子が生まれました。幸運なことに、彼女のお家は一国の王家。
特に不自由な生活を送ることもなく、毎日を楽しく暮らしていました。
彼女には勉学の才もあり、歳を十数えた頃から政治にも少しずつ関わるようになります。
国民は彼女に目を奪われ、そこに不満などが貯まることもなく年を重ねました。
しかし、ある日その国に一人の男があらわれたのです…………
きりが悪いのですが、次に続きます><