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濡れ羽色に輝く片翼の戦士  作者: しゃもん
第二章 下界
15/40

15.砂漠

 隊商は見渡す限り何もない砂漠のど真ん中で荷馬車を止めた。

「なんでここで止めるんだ?」

 ヒューが隊商のリーダに話しかけると彼は荷馬車から三組のテントを出した。

「旦那。ここの砂漠は夜になると酷い砂嵐になるんです。なので夕暮れになったら荷馬車を止めてテントを張って砂嵐をやり過ごすんですよ。」

 ヒューの問いかけに隊商のリーダーが教えてくれた。

「なるほどな。」

 ヒューとクリスは商人たちに教わりながら一緒にテント張りを手伝った。

 テントの一組は荷馬車を引く馬とそれを世話するもの、残りのテントはそれ以外の隊商の男たちがそれぞれ使うことになった。

 全員が水と食料を持ってテントの中に入って、しばらくすると物凄い轟音が聞こえてきた。

「この音は?」

 クリスの質問に隊商のリーダーが答えてくれた。

「これがこの砂漠名物の爆風ですよ。」

「「ほうこれが。」」

 思わずテントの戸を開けようとして隊商のリーダーに止められた。

 どうやらこのテントは守護結界を張ったもののようだ。

 テントの戸を開けると結界が解けて、それこそものの数分で爆風の餌食なるそうだ。

「知らなかったとはいえ悪かったな。」

 クリスが謝ると隊商のリーダーが困惑顔で手を横に振っていた。

「いやそんなぁ謝んないでくだせい。説明しなかったあっしらの落ち度ですから。あっちなみにトイレはこのテントの一番奥にある垂れ幕を開けるとありますんで外に出る必要はないですから。」


「「わかった。」」

 ヒューとクリスは頷いた。

 何とも気まずい雰囲気になった所で隊商にいた細身の男が荷物から酒と肉を出すと、テントに備え付けられていた簡易コンロで温め始めた。

 周囲にいい匂いが立ち込める。

 商人たちに勧められるまま肉を食べれば天空城で出された食事にも負けるとも劣らないものだった。

「この肉は何なんだ?」

 ヒューが肉を味わいながらリーダーの男に聞いてみた。

「へい。数年前に手に入れたんですが王都守備隊の非常食なんです。なんでも守備隊を統括されている将軍が結構なグルメ志向の方だそうで、副将軍がグルメ商人に依頼して開発されたものだそうで、つい最近になってやっとあっしらのような商人にも出回るようになったんでさぁ。」

 料理をしていた細身の男が説明してくれた。

「へえ、武人なのに料理にうるさいってめずらしいね。」

 クリスがそんな一言を呟いた。

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