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4歩進んでおやつの時間

どうも、皆さん。お久しぶりです。

この世界に転生?してから早くも1年半もたちました。もう、私は4歳なんですよ。


転生したころ肩まであった髪は腰より少し上まで伸びた。

ママの趣味で毎度私の髪は真っ赤なリボンでツインテールにされる。

ちなみに今日もツインテール。


ママ、私の精神年齢ハタチよ…!

私の何がゴリゴリ削られていくんだけど。




それは、おいといて。皆さまに重大なご報告があります。

私、メノウ・ローゼルは《瑠璃色の薔薇》の登場人物でした!

名字を聞いて思い出した。



で、誠に残念なお知らせ。

私はストーリーにあまり携わらなかったから詳しいキャラ設定とかわからないんですよ。


なんせ、徹夜しながら絵を描いたんで記憶がストンと抜けてるんだよ。

使えねーとか思わないで、泣いちゃうから。


安心してくれ、絵に関しては手は抜いてない。

プロの腕前と言われた私が頑張って攻略キャラをイケメンに描いてやったぞ。



しかし、本当にストーリーもざっくりとしたところしか覚えてないんだよね。

特に自分のポジションもサブキャラたったことしかわからない。

一周間ぐらいで思い出すのを諦めたわ。




「アリア、いらっしゃい」


「お邪魔するわね」


「お邪魔しまーす。」




話は変わりますが、私は午後のお茶会に来ています。

半年前から週に2回、ママ友のリリスさんの家でお茶会をしてる。


最近上手く歩けるようになったんだよ。

すごい進歩だと思いません?

ほんわかママの歩く練習はとてもスパルタでした。

マジ怖い。



リリスさんが開けてくれたドアをくぐり抜ける。




「あ、メノウちゃん、あの子部屋に居るから呼んできてくれる?」


「…はーい」





みんな揃ったらお茶にしましょうねっと言われて送り出された。

正直、行きたくない。


最近馴れてきたリリスさん宅を歩いてアイツの部屋に向かう。



『アイツ』とはリリスさんの息子のことで実は攻略キャラだったりする。

私の1つ上で甘い顔立ちが売りのドSキャラだ。



木でできたドアをノックせずに開ける。

普通するんだけど暴君なファイにする必要はない。




「うわっ!?」




右側に結わえてある髪の毛が急に引っ張られる。

地肌がギチギチいって痛い。

ハゲる、ハゲちゃうって!


こんなことをするやつはアイツしかいない。

ばっと振り返って犯人を睨み付ける。




そこには予想通り、ファイ・アスフエルトが立っていた。


深い青色の髪を揺らしながら髪とは逆に清んだ蒼い目を楽しそうに細める。猫みたい。

まだ幼い顔立ちたが将来有望と言うことがよくわかる。


顔だけは攻略キャラだわ。性格は性格は難ありだけどな!

5歳ですでにSに目覚め始めるとか、何をどうしたらそうなるんですか。




「ファイ!何すんのよ!」


「え?ノックしないから不審者だと思ったんだよ~。怪しい人は成敗しなきゃ」


「嘘つくな、バカ」


「女の子がそんな言葉使っちゃだめなんだよ」




痛がる私を見て犯人は楽しそうにまた髪を引っ張る。

やだ、こいつ性格歪んでるよ。

優しいリリスさんの血を分けた息子に見えないんですけどぉ!





「痛い、痛い!引っ張んないで!」


「本当に引っ張りやすいよね~。メノウの髪は」


「ファイってば痛いって!」




やっとのことで掴んでる髪を離される。


設定にドSとは書いてあったけど5歳で発揮せんでもいいだろ!

呼びに来るたびイタズラされるのはたまったもんじゃい。

まだ、髪を引っ張るとか幼稚なイタズラで押さえられてるけどこれが成長すればもっと酷い目にあうこと間違いなしだ。


この世界に転生する前はドSに罵られてみたいとほざいた自分を殴りたい。ああ、頭皮が痛い。



頭を押さえていると私の顔をファイは覗きこんできた。




「ごめんね。やっぱり、強く引っ張り過ぎた?」


「大丈夫。今度は止めてよ」


「考えておくね」




絶対止めないな。

ファイの考えておくは信用ならない。


色々諦めながらファイに手をだす。




「ほら、ファイのママが呼んでたよ」


「うん、行こう!」




ファイは悪びれなく差し出した手を握り返す。

何だかんだ言ってるけどファイのこういうところが好きだわ。




「ふふ、今日は何のおやつかな?」


「うーん、何だろうね。」


「何かなぁ?」




何だろうと考えこむファイの手を引きお茶会会場へ向かう。






ちなみに今日のおやつはシュークリームでした。






やっと攻略キャラを出せましたヽ(´o`;



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