表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

1歩進んで夢遊病



ノロノロ更新です。


チュンチュンと小鳥の囀ずりで意識が浮上する。

浮上するだけで目は開けない。


もう朝か…起きる気にならないわ。

どうせ、今日から夏休みだしもう少し寝よう。

昼になれば郁斗も起こしに来てくれるだろうし。


寝返りをうって二度寝しようとする。



ん?



何かおかしい。

何がおかしいって私はなんで寝てるんだろう?



二度寝しようとしてた意識が再び浮上する。



私、寝るようなことをしてたっけ?


確か創った乙女ゲームをする約束をして学校から帰って弟におやつ頼んで悪友が来る前にパソコンにインストールしてて…もしかして寝た?

画面を覗きこんだところまでは覚えてる。

だけど友達来る5分前に普通は寝ないでしょ。


ってそれよりも!

ヤバい、悪友に殺される!!



「ごめんなしゃいぃ!寝るつもりはなかったんにぇす!」



悪友への謝罪を叫びながら飛び起きる。

寝起きのせいか若干声が高くて滑舌が悪いがこれで勘弁して欲しい。



「…へ?」



思わず間抜けな声がでた。


いや、だってさぁ。



「ここ、どこ?」



驚くことなかれ!

なんと、私が寝ていた場所はカントリー風な可愛らしいお部屋だったのだ!

床には積み木やら玩具やらが置いてあって、おまけに早朝なのか独特の暗さだぞ。

驚き過ぎて単語しか出てこないよ。

本当にここどこなの。



ああ、これは夢か。

じゃあ、目覚めようか!


私は夢から覚めるために勢いよく両手で顔を叩いた。

夢の中の私だから痛いってこともないだろうとおもって。



「ったぁぁい!?」



結果、夢ではないことが証明されました。おまけに痛覚もばっちりです。

なぜ、勢いよく叩いた私。



「夢…じゃない?」



じゃあ、どうやってここに来たの?

足りない記憶をかき集めみるがまったく覚えてない。

これは寝ている間に移動して他人のお宅に勝手に上がり込んでしまったに違いない。

私、もしかして夢遊病患者だったのか!




そういえばさっき小鳥の鳴く声がした。

すごいさわやかな朝なぁ~と思ったよ。

だけどね?私の近所に可愛い声で鳴く小鳥なんて居ないはずなんだよ。


私の家の横はゴミ捨て場でよくカラスが集りにくる。

衛生的に悪いからネットかけたりさしたんだけど器用に外される。

どんな対策立てようがゴミ捨て場に集りにくるんだよ!しつこい奴め!

そんだけな感じで鳴いたとしてもカラスがガアガア鳴いてるてるぐらいである。


もしかして、私の家の近辺ではないのかもしれない。

どこまで寝に行ったんだよ…

これは重症だ、帰ったら医者に行こう。


とりあえず、窓があることだしベッドから出て確認しよう。



「あれ?」



なんだと…!?

本日二回目の驚きだった。


私の足の長さが足りない。

いつも通りに足を下ろしても床に届かないのだ。

心なしか私の手も小さいような気が…


ベッドから飛び降りて窓の横に置いてある等身大の大きな鏡に近寄る。



「…おう、ふう…」



鏡に写ったのはまだ3歳ぐらいの幼女だった。



肩まである癖のない黒い髪にとろんとした紅い目


わぁ、可愛い!私、こんな妹欲しかったんだよね!

はい、すみません。調子にノリました。


さっき、声や滑舌がおかしかったのってこのせい?

確かにこのぐらいの年の幼児は舌ったらずですよね。



もう一度鏡を覗きこむ。



うん、この鏡に写っているのは私だ。

でも、私は生粋の日本人なのだよ。

今までどう足掻いても私の目は茶色だったのに今は紅い目のロリですか。あはは…


知らないお宅で寝てたあげくに幼女になってるとか笑えないですけどおぉぉ!


落ち着け、私。人間の順応性を見せるんだ。

そうだ、外。外を見よう!

ここを何処だか見極めなければ!



覚束ない足取りで窓を開ける。



日が出て暗かった町に光がさす。


町の風景に自分の息を呑み込んだ。





「マジきゃよ」



どうやら私は違う世界に来てしまったらしい。

なんでそんなこと言えるかって?



お城のように巨大な建造物に見覚えがあるからだよ。

これはお城じゃないことを私は知ってる。




シュイナール学園。




私と悪友が創った乙女ゲーム《瑠璃の薔薇》の舞台。



周りの家が高層ビルみたい高くないせいかとても大きく見える。

周りの家はレンガの家で煙突からモクモクと煙が出てるし木々も近所の木より生えてる。

私のいた世界みたいに車なんか走ってないし空気が清んでる。




幼女になってしまった私。世界は私と悪友の作品。

どこかの小説に出てくる展開になってきたぞ。


ここまでの情報を元に出た結論。







「転生?」






どうやら私は自分で創った乙女ゲームに転生してしまったようです。











しょっぱなから迷走でした。

ここまで読んでくださりありがとうございます



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ