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新学年2

 一方その頃、フィリエルのいる五年生でも、ちょっとした騒ぎが起きていた。


 フィリエルの婚約の報と、クラス分けの名簿にのる双子の姓が変わっていたこと。


 王族の妃の座を狙っていた女子生徒は、がっくりと崩れ落ちた。


 そんな中、エリザが入ってくると、たちまち貴族階級の生徒達に囲まれ、口々にお祝いの言葉を掛けられる。



「おめでとうございます、エリザ様」


「エリザ様なら私達も諦めがつきますわ」


「本当に、とてもお似合いですもの」


「違うわよ」


「………えっ?」


「フィリエルの婚約者は私じゃないわよ」



 ………………。


 口々にお祝いの言葉を掛けていた女子生徒達は笑顔のまま顔を硬直させ、その場に気まずい空気が流れる。



 突如流れたフィリエル婚約の報。

 相手の詳しい情報はまだ流れていなかったが、フィリエルの周囲にそれらしい令嬢の気配はなく、当然彼女達は血筋が最も相応しいエリザが相手だと信じて疑わなかった。



「まったく、いい迷惑だわ」



 エリザはちょうど教室に入ってきていたフィリエルにきつい視線を送る。


 苦笑するフィリエルの後ろから、護衛二人と、笑いを堪えているセシルとカルロが続々と入ってくる。



「悪かったな、エリザ」



 むっとした表情のエリザに、とんでもない勘違いをしてしまった女子生徒達はおろおろと狼狽える。

 相手は公爵令嬢、不興を買えば家など簡単に潰せる力を持っているのだ。



「あ、あの……」


「別にあなた達には怒っていないわ」



 言葉の通り、何とも思っていなさそうなエリザの様子に、彼女達は安堵する。

 そして、一人が躊躇いがちに問い掛けた。



「殿下、よろしければ、どちらのご令嬢とご婚約なされたのかお教え願えませんか?」


「俺達の妹だよ」



 フィリエルが答える前に、カルロが口を挟む。



「まあ!お二方の妹君ですの?

 あ………ですが、妹君というのは二年生のあの方の事ですよね……」



 セシルとカルロの妹と聞いて喜んだが、直ぐに妹だと気付いて言葉を濁す。


 彼女達の知る二人の妹と言えば、セシルとカルロの妹であることを笠に、自分のクラスで我が儘放題していると、もっぱらの噂である。

 そんな者が王族の妃になるというのは、素直に喜べる事では無かった。


 セシルは勘違いしている彼女達を訂正する。



「ああ、大丈夫だよ。

 同じ二年生ではあるけど、母親違いのあれではなく、同じ母親を持つ本当の妹の事だから」


「もうお一方いらっしゃったのですか?」


「あら、私は存じ上げておりますわ。

 以前、お二人とご一緒にいらした所をお見かけしましたもの。

 とても可愛らしい、お人形さんのような方でしたわ」



 実技の試験の時に、食堂で一緒に昼食を取っていた時の事を言っているのだろう。

 どこにいても目立つ二人なだけあり、他にも予想以上にユイの姿を見ている者が居た。



「でしたら、お二方の姓名が変わっていらしたのも、殿下と妹君との婚約が関係しているのですか?」


「いや、元々成人を期に母親と一緒に住む事になっていてね。

 母親の再婚相手である、カーティス宰相の息子になったんだよ」



 案の定というか、レイスの息子になったと聞くと、誰もが笑顔を引き攣らせた。


 他にも、母親が王族の血を引いている事、祖父が継承権を持っている事、フィリエルとは親戚であったことなど、それらを積極的に話して聞かせた。

 それらの話は、五年生を中心に一気に他の学年にも広がっていった。




 そうして迎えた昼休み。



「ルエルちゃんっ」


「ユイ!」



 ユイは教室を飛び出し、ルエルとの再会を喜び合った。



「感動の再会だねー」


「何やってるんだ、あいつら」



 棒読みのフィニーとあきれ顔のイヴォ。

 他にライル、クロイス、ゲインといった中等学校時代からの友人が久しぶりに全員揃い、食堂へ向かう。



「もうやだ、Hクラスに帰りたい」



 魔王の娘という事をフィニーが暴露したおかげで陰口は無くなったが、ステラとフィニーがやり合った事で、何を勘違いしたのかシャーロットが二人を仲直りをさせようとユイを巻き込もうとするのだ。


 憎々しげな視線を向けるステラと、笑顔で威嚇するフィニー。

 この二人を見て、どうして仲良く出来ると思ったのか、甚だ疑問である。


 勝手にするのなら問題ないが、自分を巻き込まないでくれと、痛切にユイは思った。




「私もよ、あの女本っ当にムカツク!!」


「あの女?」



 嘆くユイ以上に、感情を高ぶらせているルエルの言葉に首傾げる。



「そう、あの我が儘女よ!

 ユイはアデル・オブラインって女知ってる?」



 アデル・オブライン。

 一度顔を見た程度で、会話すらしたことは無いが知っていることは知ってる。



「うん、私の異母姉妹」


「でも同じ年でしょう?」


「いわゆる愛人の子?」



 実際は愛人から正妻に治まっているので、今は後妻の子ではあるが、当時は愛人関係であったので間違ってはいないだろう。



「全然似てないじゃない。

 ユイの異母姉妹って事は、やっぱりユイのお兄様達とも血が繋がってるのよね」


「うん」


 

 頭を抱え唸りだしたルエルの様子の意味が分からず、同じクラスとなったゲインに視線を向ける。



「そのユイの異母姉妹ってのが、クラスで我が儘放題しててよ。

 さすがに目に余るんでルエルが注意したんだよ。他の奴は見て見ぬ振りだったんで。

 そしたら、フィリエル殿下の側近であるオブライン家の双子の妹の私に文句つけたらどうなるか分かってるの?だってさ。

 その後のルエルを抑えるのが大変だったぜ」



 ユイを溺愛している兄二人を見ているので、彼女に喧嘩を売れば二人を敵に回すのではと、下手に反抗出来ず、ルエルの怒りの持って行き場がなかったのだ。


 疲れたように話すゲインを見れば、その時の苦労が見て取れるようだ。


 すると、ライルが補足を入れる。



「その子の事は俺達のクラスにも話が来てるよ。

 何かあると直ぐにオブライン兄弟の名を出すけど、彼女と話している所なんて誰も見てないから、仲悪いんじゃないかって。

 でも、殿下からも信頼されている兄弟を敵に回すのが怖くて、同じ階級の貴族も文句を言えないみたい。

 上級生からも評判悪いんだよね」


「今度兄様達の名前を出されても気にしなくて良いよ。

 周りに迷惑掛けている人を注意して、相手が妹だからってそれを怒るような人じゃないから。

 それに兄様達は、もうオブラインとは関係なくなったし」


「そう言えば正式にカーティスに移ったんだったわね。

 ………ふふふ、ならもう怖がる必要は無いわね」



 凶悪な顔で笑うルエルは、先程と打って変わった生き生きとしている。



「そっちも大変そうだけど、こっちも大変だったんだよ。

 フィニーがぶち切れちゃって」



 そう言ってステラの話をすると、ルエルとゲインは驚愕した。



「あの女より馬鹿な女がいるなんて!」


「なんて命知らずな………」


「本当だよね」



 そんな話をしながら食堂に着く。 


 以前はこの豪華な造りの北棟の食堂で食べられるとルエル達と喜んでいたが、これからは毎日食べる事になるんだなと思うと、これまでの質素な食堂が懐かしくなった。


 空いている席に着き、メニューを選んでいると、ライルとイヴォとクロイスが周囲を見渡していた。



「どうかしたの?」


「いや、やけに今日は騒がしいなと思って………」


「そう?」



 ユイ達元Hクラスの四人には分からなかった。

 むしろユイ達の使っていた食堂と比べれば静かな方だった。



 あちらでは席を取り合ったり、食堂のおばさんにメニューを叫んでいたりと、下町の大衆食堂のような騒がしさがあったが、北棟の食堂は貴族が多いので、公共の場で大声で騒ぐ者はいない。


 上品に食べている者が多ければ、庶民出身の者も、自然と静かに食べるようになるようだ。


 だが、普段の食堂を知るライル達は、今日はいつもよりも食堂内がそわそわとして、生徒達が何やらあちこちの席に移動したりと、静かな中にも慌ただしさを感じた。



「ちょっと聞いてくる」



 そう言ってライルは、近くの上級生が座る席へと向かった。



「こんにちは、お姉様方~」


「あら、ライル君、こんにちは」


「ねえねえ、今日は何かあったの?」


「知らないの?

 フィリエル殿下が婚約したって、大騒ぎなのよ」


「えぇ!?それ本当?」


「本当よ、なんと相手は宰相様のご令嬢ですって。

 と言っても、夫人の連れ子なのだけど、カーティス夫人は元々オブライン伯爵の夫人だったらしくて、あのセシル様とカルロ様の妹君らしいわ」


「そのお二方も、カーティスに姓を改められたらしくて、詳しい情報を集めようと色々な人が方々へ走り回っているみたいよ」



 上級生の話を耳にすると、零れんばかりに見開き、信じられないといった驚愕した目が一斉に一方へと向けられ、ユイは居心地悪そうにメニュー表で顔を隠した。


 ライルが戻るとルエルの尋問が始まった。



「証言と違う所があるなら聞こうか」


「ありません」


「事実と認めるのだね」


「はい……」


「言い訳があるなら言ってみなさい」


「もっと早くに話さなきゃって、でも家には身重の母がぁぁ」



 ぽんぽんとユイの肩を叩くルエルと、テーブルに顔を伏せ泣き真似をするユイに、ゲインの鋭いつっこみが入る。



「って、遊んでる場合じゃないだろ!」


「そうだよ、本当なの?」



 怖い顔で身を乗り出すライル達に、ユイは苦笑しながら頷く。

 一瞬ルエルの頭に政略の文字が浮かんだが、あのレイスが許すはずが無いと直ぐに消え去る。



「それって以前に言ってた人?」


「うん」


「どうして言ってくれないのよ」


「今日会ったら言おうと思ってたんだけど、Aクラスになったのとか、番犬がうるさかったりで、すっかり忘れてた」



 はあ、と全員から溜息が漏れる。



「それにしても、よくレイス様が許したわね」


「あの魔王様がだぞ」


「王族とか関係なく、八つ裂きにしそうなのにね」



 レイスを知るルエル、ゲイン、フィニーとしては、よく生きてたなというのが素直な感想だった。



 ユイは苦笑しながら、シェリナの助けや魔法契約の事を大まかに話すと「さすがシェリナ様」っとルエル達は感心した。


 イヴォに関しては、婚約より滅多にお目に掛かれない魔法契約の方の興味が勝ったらしく、契約の証があるユイの小指をじっと見つめた。



「これだけじゃあ、構造は分からんな?」


「だよね、私も調べてみたけど、全く分からない。

 婚約の証以外に、婚約者以外の異性が邪な感情で触れると弾くみたい」


「つまり、浮気防止か?」


「後、不届き者に襲われないようにとかかな」



 婚約とは別の方向に話が傾いていると、今日一番の騒がしさが食堂内に溢れる。

 そちらを見れば、ただ食堂に来ただけなのに注目を浴びているユイのよく知る兄二人の姿。



「ねえ、兄様達が来るといつもあんな感じ?」


「だいたいね。

 あのお二人と繋がりを持ちたい人は沢山いるから」

 

「その上妹が王族と婚約したと聞いて、余計に群がるんだろ」



 クロイスの言葉にユイも納得する。


 王族と縁が出来た二人にはこれまで以上に、価値がある。

 しかも、王家の血が流れているとなったら尚の事。

 情報収集に躍起にになり、今も裏では壮絶な駆け引きが行われているのだろう。


 つまり、自身にも繋がりを持とう腹に一物を抱えた者達が殺到してくるという事でもある。

 そう考えて、ユイはげんなりとした。



 周囲の熱い視線や、真実を問う周りの声には一切関わらず、食堂内を見渡し、ユイの姿を見つけると一直線に向かってきた。



「やっぱりユイはAクラスになったんだな。

 さすが俺らの妹だ」


「おめでとう」


「………祝われても、全然嬉しくないのに」



 むう、とむくれるユイに、仕方ないなとでも言うように笑いながらユイの頭を撫でる二人。


 そんな様子を見ていた周囲から。



「ねえ、もしかしてあの子じゃない?」


「あの子が殿下の婚約者?」


「リーフェじゃねぇか」


「でもAクラスの子でしょう?

 リーフェなのに、Aクラスって事は優秀な方なのよ」



 好意的な声もあれば、リーフェだと侮るような声もある。

 そんな周りの喧騒もなんのその、セシルとカルロは次にルエル達へと視線を走らせた。



「こんにちは」


「こんにちは……」


「もうユイの事は聞いたかな?」


「はい、今聞きました。本当………なんですね?」



 ユイの言葉を信じていない訳ではないが、やはりユイが王族と婚約!?という思いがあるルエルは確認するように問う。



「本当だよ。………それで、君達はどう思った?」


「どうと言われましても、びっくりしましたよ」


「後、ユイで大丈夫か?って」



 ルエルとイヴォの感想に、うんうんと他も頷く。

 驚いたと同時に、王族の伴侶としてやっていけるかユイが心配という思いが強かった。

 が、ライルだけは少し違った。



「ユイちゃんのお婿さんになれなくて残念です!

 王族相手じゃあ、勝ち目がないよ」


「相手が王族じゃなくとも、お前には無理だ」


「ひどい、クロりん」


「その呼び方は止めろと何度も言っているだろ!」



 そんないつも通りのやり取りに皆が苦笑を浮かべる中、カルロは良かったなとでも言うように優しくユイの手を叩いた。

 そこで、自分が緊張して手を強く握り締めていた事に気が付いた。


 王族の伴侶になったからといって、直ぐに態度が変わるような人達ではないと分かってはいる。

 それでも王族という名の持つ力は強い。

 変わってしまうのではないかと僅かな不安から緊張していたが、ユイの心配を余所に、ルエル達の態度が変わることは無かった。


 ユイは自分の中に渦巻いていた不安を吐き出すように、人知れず息を吐いた。


 それを見て、セシルとカルロも彼らならいいだろうと判断した。



「そうか、なら君達にお願いがあるのだけれど、良いかな?」


「お願いですか?」


「学園にいる間、ユイの護衛を頼みたいんだ。

 王族の婚約者となると、どうしてもユイに群がる者や、悪意を持って近付いて来る者が出てくると思う。

 だけど俺達は学年が違うから守れない。

 君達にはそんな者から守って欲しいんだ」


「難しい事はねぇよ、学園内でユイを一人にしないように行動を共にしてくれれば良い。

 魔王と王族を敵に回す馬鹿は滅多にいないだろうし、俺達も牽制しておくから」


「でも、私達は全員庶民出身ですよ?

 護衛なら貴族階級の人の方が良いのでは?」


「護衛は身分より信頼出来る人物を置いておきたい。

 その点において、君達以上の人材はいないよ。

 勿論、ただでとは言わないよ」



 そう言ってセシルが提示したのは、イヴォには欲しい書物、ライルには女性を紹介、クロイスには王宮の菓子職人の菓子折、フィニーにはとある教師の秘密。


 そして、ルエルとゲインには、食堂での食費をレイスが支払うというもの。


 食堂は貴族用の値段の高い物と、庶民用のお手頃価格の物とがあるが、Aクラスの者は食費が免除になっているので、ライル達は関係なく注文していたが、自腹であるルエルとゲインはそういうわけにはいかなかった。


 だが、レイスが払うならその心配も必要ない。

 兄弟の多いルエルにとっては願ってもない話であった。


 だが………。



「こんな報酬が無くても、ユイの事は助けますよ?」



 素直に喜んでいる男達とは違い、ルエルは対価を貰う事に忌避感を感じているようだ。



「ご褒美と思ってくれれば良いよ」


「我が家の家計には助かりますが、それよりあの女の方が何とかなりません?」


「あの女?………ああ、あいつと同じクラスになったのか」


「それなら大丈夫だよ。

 家を出たからそろそろ対処しようと思っていたからね。

 何かあれば、逆に俺達の名を出してくれて構わないよ」



 それを聞いて、ルエルとゲインは安堵した。

 学園において最強の後ろ盾を得たようなものだ。



「じゃあ、俺達は行くよ」


「兄様達も一緒に食べないの?」


「そうしたいところだけど、あいつも一緒にってわけにはいかないだろ」



 二人が食堂の入口の方へ視線を向けると、ちょうどフィリエルと護衛二人が入って来たところだった。



「確かに」



 ユイ自身は良くても、ルエル達が緊張して食事が喉を通らなさそうだ。



「じゃあお前達、ユイの護衛頼んだぞ」



 少し離れてから振り返り、大きめの声で告げるカルロ。

 わざわざ周囲へと聞かせるように。



 食堂へと現れたフィリエルの元には、多くの生徒が集まり、口々に婚約のお祝いの言葉を掛けられていた。

 フィリエルに触れないようある一定の距離は保っているが、生徒がどんどん集まってくる為、ルカとジークが必死で生徒達を抑えている。


 フィリエルを救出しようと、セシルとカルロの二人が手を叩き生徒達の注意を集め、たしなめる。

 

 すると、それまでの騒ぎが噓のように訓練を受けた軍隊の如く動きを止め、素早く自分達の席へと帰って行った。



 もっと早く助けに来いと疲れ切った様子で文句を言っているジークとルカを遠目にしながら、ユイの婚約した王子の姿を目にしたルエルは、もう一度確認した。



「本当にあの人と婚約したの?」


「信じられないよねぇ」



 どこか他人事のようにユイは呟いた。


 王子とは分かっていても、公の場でフィリエルの姿を目にしたのは数度。

 テオドールや兄二人と私的な空間で会う事が多いため、あまり王子だと感じるような事は無かった。


 だが、周囲から礼を尽くされ敬意を示されているフィリエルを見れば、王子なのだなと今更ながらに実感した。

 そして、そんな遠い存在であるはずの人が自分の婚約者だというのだ。

 ユイ自身が信じられない思いだった。



 食事を終え、教室に戻れば、話を聞いただろうクラスメートから、朝とはまた違った視線を向けられた。


 暴言を吐いた者は顔を青ざめさせ、他はユイにどう対応して良いか考えあぐねているような表情。

 そして、ステラからは何故か親の敵かと聞きたくなるような敵意の籠もった視線を向けられ、ユイは深い溜息をついた。





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