プロローグⅠ!?
前回プロローグとか言って、キャラ紹介しかしなかったorz
こっから本編です。
キーンコーンカーンコーン……
授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
「んじゃ、ここまでな。連絡もないし、ホームルームは省略な。
じゃー、気ぃつけて帰れよ、お前ら」
やる気の感じられない声でそう言った先生は、教室から出てった。
ふぅ、ようやく一日が終わった。長かったぜ、まったく。
「ナーギ、一緒に帰ろー」
「あぁ、いいぜ」
こいつは俺の幼馴染である、神崎 静香。俺のことを「ナギ」と呼ぶ唯一の友人だ。
最近、俺に何故か絡んでくるようになったが、悪い気はしないので放っている。
この「一緒に登下校」なんていうのも、向こうから言ってきた。
だから、いつも通り。
いつも通りに一緒に校門をくぐったのだった。
――このあと、俺がとんでもないことに巻き込まれるとは知らずに……
「ねぇ?」
「あ?」
「ソレ何?」
静香の言う「ソレ」っていうのは、俺の持っている竹刀袋のことである。
「これか?」
「うん!!」
ま、眩しい!静香の好奇心が眩しすぎるっ!
「なになに?おしえてよー」
「あぁ、もう!教えるから引っ付くな!」
俺は腕に張り付いた静香を引きはがしながら、竹刀袋の中身について考え出した。
どうやって静香に教えよう?そのまま教えたら、絶対混乱するしな……。
「ねぇ?」
あぁ、面倒くさいなぁ。もういいや、どうにでもなれ。
「刀」
「え?カタナ?ナニソレ?オイシイノ?」
ほら、おかしくなった。
「日本刀、わかる?」
「ニホントウ?……日本刀!?」
「そ」
「なんでそんなモン持ってんのよ!?」
まぁ、そうなるわな。
「いや、『親父が持って行け』って言ったから」
「和さんが?」
和さんってのは俺の親父、和成のこと。
「そ。『なんか嫌な予感がするから』って押し付けてきた」
「和さん……」
静香も呆れているようだ。
俺だって最初は嫌がったけど、親父がどうしてもって言うからな。
仕方なくってやつだ。
「はぁ……」
「まぁ、落ち込むなって」
「落ち込んでなんかないわよ!!つーか、誰のせいだと!!」
そう言って、静香が近寄ってきた時だった。
「え?」
「あ?」
突然だった。俺の足元が消えた。いや、マジで。俺の周りだけ。
「うおぉ!?」
「ちょっ!?」
俺は咄嗟に静香の腕を掴んでいた。
そして、俺の体は落下を始めた。
「うおぉぉぉ!?」
「いやぁぁぁぁ!?」
静香も当然引きずり込まれた。
そりゃそうだ。俺が腕を掴んでたんだから。
静香、すまん。
そんなことを思いながら、俺の意識は何処かへ吹きとんだのだった。
静香がキレにキレまくってる……。
そんなキャラじゃないのにっ!
次回から異世界に飛びマース