第七話・混乱その後
今、俺は稽古を付けてもらっている
「おいカイ!踏ん張りが足りてないぞ」
「は、はい!」
俺に稽古をつけているのはコウ・モースさんだ
「まだやっていたの?」
呆れたように言いながら来たのはヒナ・ベリス
俺を襲った子だ
「よし、カイ!少し休憩するぞ」
「はい!」
まず俺が気絶させられてから何故こうなったのかを思い出そう
「──の人どうします?」
誰かの声が聞こえて俺は目を覚ました
「あ、起きた」
目の前に俺を襲った子がいる
「やっと起きたか兄ちゃん」
屈強な男が話しかけてくる
俺はというと椅子に縄で固定されていて動けない
「あんまり近づくのは危険かと」
そう言ったのはあの時傘をさしていたお姉さんだ
あとから知ったがこの人はミレイ・フォールと言うらしい
「大丈夫大丈夫、敵意を全く感じないから」
屈強な男がそう言う
正直この状況を理解するのに手一杯で戦う気なんて起きない
「俺はコウ、コウ・モースだ!よろしくな兄ちゃん」
コウさんは笑顔で手を差し伸べてきた
「あーえーと……カイ・ヘルトです」
少しの沈黙のあとコウさんが笑いながら言った
「悪い悪い、縄解いてなかったな。そりゃ握手できないな!ハハハ」
「ちょっと縄を解くんですか!?」
驚いたようにミレイさんが言った
「ん?まあいいだろ。いざという時は俺がなんとかするしな」
能天気なコウさんとは対象的に警戒心MAXなミレイさん
「ベリスちゃん、一応戦えるように備えといてね」
「はい、わかってます」
人形がふわふわ出てきた
正直見たくもない
が、今回は人形が襲ってくることはなかった
普通に会話をして終わった
「そうなのか……そうだ!なあミレイ」
コウさんが何かを思いついたようでミレイさんに話しかける
「なんですか?あんまり変なことを言うと殴りますよ」
真顔のまま答える
「いや、倉庫に木刀かなんか無かったか?」
「多分ありますけど……それがどうしたんですか?」
「こいつを鍛える」
ということがあった
「おーいカイ、休憩終了だ!」
コウさんが軽くストレッチをしながら呼んだ
まずは最後まで見てくださりありがとうございます
そして遅れてしまい申し訳ございませんでした
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