農耕地帯クレセント・ムーン
暫くほのぼの内容が続くと思います。多分…
ツカサとアリエルはオズルの街を後にして集落が点在する農耕地帯クレセント・ムーンという場所に来ていた。
「おぉー。これは…」
「あれはコメというものよ。」
「知ってはいるんですが稲穂の時のものは見たことがなくて。これは髭の人も黄金と間違えるわけだ…」
「髭の人?」
「すいません。何でもないです。目的地はあの街ですか?」
「そうね。あそこが目的地よ。」
ツカサ達の馬車が進む先にクレセント・ムーン一帯を治めるクレタという街が見えてくる。それから少しして街の入り口に着き身分証を見せたところで門番が驚いた表情を浮かべツカサ達に少し待つように言う。暫くして門番が慌てて戻ってきたかと思うとツカサ達への態度が一変するのであった。
「まさか貴方様があのツカサ殿であったとはご無礼しました。どうぞお通り下さい。そしてつきましては領主様が是非会いたいとのことなのですが如何でしょうか?」
ツカサは特に大した用事もないので了承する。
「いいですよ。」
「ありがとうございます。」
「いいの?ツカサ。また何か厄介なことに巻き込まれるかもしれないのよ。」
だんだん分かってきたじゃないですか…アリエルさん。
「とりあえず会ってみるだけでもいいかなって思ったんですけどダメでした?」
そう言ってツカサは上目遣いにアリエルを見る。効果はバツグンだ!アリエルはやられた。
「いや…まぁ大丈夫だけど…」
「ありがとうございます!」
ツカサ君…上目遣いは反則だと思うぞ。
それから馬車は大通りを進み領主がいる館で停まるのであった。ツカサ達が馬車から降りると一人の老執事と数人のメイドが出迎えてくれた。
「お待ちしておりました。ようこそお越しいただきました。私めはリカードと申します。」
「ツカサといいます。」
「私はアリエルといいます。」
「領主様たちがお待ちです。さぁ中へ。」
リカードはツカサ達を屋敷へと招き入れる。ツカサ達が屋敷の中に入るとそこには更に大勢の執事とメイドそして領主と思しき人物とその家族のような者達がいた。
「ツカサ殿、アリエル殿ようこそおいで下さりました。王女様へのご助力誠に感謝いたします。私はフェンガリ・イシュバランケと言います。私の隣にいるのが妻のルーア。そして息子のユーインと娘のルナです。」
ツカサとアリエルも自己紹介を済ませそれぞれ挨拶を交わす。そしてツカサ達は食堂に通されそこで夕飯を御馳走になりながら王女のことやこれまでの旅のことを話す。領主の子供たちはまだツカサよりは少し幼かったためツカサの冒険談興味津々といった様子であった。そして興が乗ったのかツカサはありもしない冒険談を語り始める。
「船が嵐に巻き込まれて気付いたら島に漂着していてね。そこは絶滅していたと思っていた動植物たちが住む楽園だったんだ。」
「そんな島が…」
「行ってみたいです!」
おいツカサ君。君はいつの間にそんな冒険をしていたのかな…?純粋な子供をだますような真似はいけませんよ。
その日はツカサ達が着いた時間も遅かったこともあり食事が終わりその後はツカサが風呂場を間違えるというアクシデントがあったもののそれ以外は特に何もなく一日が終わるのであった。
またコロナが猛威を振るうことになるのかな…皆さんもお気を付けください。今の内に外食で食べたいもの食べてきます。それではまた次回。




