古代人の追憶
話の続きを思い付いた時気ままに書いてます。推敲や校正等してないので誤字あったら言っていただければ幸いです。
ツカサは何もない真っ白な空間に立っていた。
「おい。」
「はい!」
ツカサは突然後ろから声をかけられて驚きながらも返事をして振り返る。そこには180cmぐらいの綺麗な女性が左手に剣を持って立っていた。
「貴様だな?聖域を踏み荒らしたのは。」
「へ?」
「その黒装束に負の気配。間違いない。」
「え?何かの間違いだと思いますよ。」
女性は問答無用と言わんばかりに剣を振り下ろす。それをツカサはギリギリのところで躱す。
「悪党にしては中々にやるな。」
「話を聞いてください!」
「ーー飛燕!」
飛ぶ斬撃が放たれる。ツカサは何とか躱して距離を詰めダガーで攻撃を加える。しかしそれは剣で受け止められる。
「なかなかの速さだな。だが身体までは届いてないぞ。」
「身体が目的ではないですからねッ!」
ツカサはダガーを捨てて相手の剣を握っている左手を掴み捻り剣を手離させる。
「やるな。蛇の道に行かねば良き好敵手になれたものを。」
「だから違うんです!」
次々と放たれる拳と蹴りをツカサはひたすらに捌き続ける。
「これはどうだ?」
(右足の蹴り…)
「なっ!?グゥ!?」
ツカサは右足の蹴りを予測していたのだが想定外の左足の蹴りにより反応が遅れダメージを負ってしまう。
「重心移動ですか…」
「ほぅ。知っているか。」
ロンが重心を操って相手の読みを外す攻撃ができるということを話していたのをツカサは思い出す。
そこからは一方的であった。ダメージを負ったツカサを女戦士は容赦なく攻めたてる。ツカサはダメージが響き徐々に動きが鈍りボコボコにされていく。
ツカサはボコボコにされた。
それはもうボコボコにされた。
フルボッコだ!ドン!
「硬いな。」
ツカサはボコボコにされながらも何とか立ち上がる。丸太修行で手に入れた頑強というスキルの恩恵である。
「だがこれで止めだ。」
女戦士はいつの間にか回収していた剣を振り下ろしツカサに止めを刺そうとするが何かに気付いたようでツカサに届く直前で剣先を止める。
「そういえば貴様は一回も私に攻撃してこなかったな。」
「敵じゃないですから…」
女戦士はツカサに近づきフードを脱がせる。
「少年か…どうやら私は盛大な勘違いをしていたようだな。申し訳なかった。どうかこれまでのこと許して欲しい。煮るなり焼くなり好きにしてくれ。何か欲しいものがあるなら言ってくれ。何でも用意する。」
突然態度が急変した女戦士に戸惑うツカサであったが誤解が解けただけで十分という旨を伝える。
「いえ本当に大丈夫です。ここから出してもらえれば。」
「そうか…本当は善人なのだな。見た目と雰囲気で判断して悪かった。詫びと言っては何だが付いてきてくれ。」
ツカサは言われた通り女戦士の後についていく。
「ここだ。あの像の前に立ち祈ってくれ。」
女戦士がそう言ったのと同時にシステム音声が響く。
《ルート分岐:無欲な善人…開放条件:アイナに危害を加えない。何も望まない。》
《クエスト:主神の加護。ここで祈りを捧げますか?YES/NO》
ツカサは迷わずYESを押すのであった。
《称号:主神の加護を獲得しました。効果:全スキル習得速度1.5倍》
「へ?」
「無事終わったようだな。私の名前はアイナという。またいつでも立ち寄ってくれ。そういえば名前は何というのだ?」
「ツカサです。」
「ではまたな。ツカサ。」
「ちょっ…」
ツカサはまだ聞きたいことがあったが転移によりその場を後にするのであった。
時々俗に言うクソげーもやってみたくなりますよね。今やっているゲームが楽しくないという方はゲーム始めた時の初心みたいなものを思い出してみると少し見方が変わるかもです。