奇行と勘違い
なかなかおかしなことになって来たという気がする今日この頃です。ツカサ君といえばやはり監獄かなーと思い
「うぅ…」
ツカサの逃走劇はツカサが捕まることで幕を下ろした。だがしかしツカサに悲観の表情は見られなかった。
(ふっ。実は捕まることは想定内。外側からの侵入が難しいところは内側から崩すべし。正しく老師の教えの通り。これで脱獄して辺境伯の死因を探れば…)
こんなことを考えていたりする。しかし騎士の次の言葉でツカサの思考はフリーズする。
「よし。この大罪人を移送する。移送後すぐに首都での公開処刑の準備を整えよ。」
「……え?」
「なんだその反応は。辺境伯殺害の上にS級指名手配犯だぞ。公開処刑に決まっているであろう。喜べ貴様と同じ死刑囚のS級犯罪者がいる脱獄不可能のグランベール監獄への収監だ。」
ツカサは自分の予想とは裏腹に事態は想定外の方向へと進んでいく。
「……へ?」
あまりの内容にツカサは間抜けな声を発してしまうのであった。そしてツカサは罪人の移送用馬車に乗せられてしまう。
(落ち着くんだ。ここは逃げ道を探らないと…)
前後には聖騎士。左右にはそれぞれ2人ずつ騎士が馬車を囲むように配置されている。
(……無理だ。アリエルさんには捕まっても助けないように言ってあるし…終わった…)
それから馬車が動き出す。街を出て行きツカサは馬車に揺られながら街道を進んでいく。ツカサは一旦ログアウトしようとするのだがログアウトボタンは表示されない。
(フィールド扱いだからログアウトできないんだ…)
ツカサが思い悩んでいる間も馬車は進んでいく。日が沈みかけた頃遠くに街が見えてきた。暫くして街につき馬車は街中を街中を進んでいく。そして周りから通行人ののざわめきが聞こえてくる。
「あそこまで厳重な警備なんて…余程の犯罪者に違いない。」
「見たことあるぞ。あの黒装束の指名手配書。あれは…S級犯罪者だ!」
「俺も見たことあるぞ。確かに禍々しい雰囲気だな…」
通行人は自然と馬車の道を開け通行の妨げにならないようにする。そして馬車は更に進んでいき船着場に着く。海上には軍艦と思える船が五隻並んでいた。
「これより大罪人の輸送を開始する!心してかかれ!」
「「「「「応!」」」」」
ツカサは嫌な予感がしながらも騎士に尋ねる。
「あの…もしかして…これに乗るのですか?」
「勿論だ。でなければ監獄に連れていかんからな。」
それを聞いてツカサは悟る。
(グランベール監獄って海上にあるんだー。成る程ねー。)
軽く現実逃避をするツカサ君であった。馬車ごと軍艦の一隻に乗り移り少しして出発するのであった。ツカサはとりあえず装備をとられるわけにはいかないので私服に装備欄から付け替える。これが奇跡を生む!
暫く経って騎士がツカサの方を向くと驚愕の表情を浮かべる。
「聖騎士様!」
「どうした?」
聖騎士もツカサの方を見て驚いた表情を浮かべる。
「誰だ!?この少年は!」
「わかりません!気が付いたらこの少年が檻の中に。」
「落ち着け。この少年が黒装束の中の人物だったのだろう。」
「服はどこへ?それに手は縛られ足には枷が。少しでも変な動きをすれば分かったはずです。」
「では…この者はもしかして影武者だったということか…?幻想魔法で姿形が変わっていたと…?」
「その可能性が高いかと…魔封じとスキル封じの錠を嵌めていましたが他人からかけられた魔法に魔封じの錠は意味がありません…」
「ぐぅ。S級犯罪者め…やはり一筋縄ではいかないようだな。一般人を巻き込み我らを愚弄するとは…」
聖騎士は悔し気な表情を浮かべる。そして平静を取り戻すとツカサに向き直り頭を下げて謝罪する。
「此度は我らの勇み足による拘束誠に申し訳ない!」
他の騎士たちも続けてツカサに謝罪する。ツカサは突然の出来事に理解がおいつかなかったのかまたまた間抜けな声をあげてしまうのであった。
「へ?」
昼飯は非常に大切です。昼はしっかりと取ることをお勧めします。これから昼食べてきます。お腹すいた…




