現実逃避と出会い
ツカサ君のリアル編です
「はぁ。」
次の日目を覚ました司は大きなため息を吐く。
(GWOで死ぬってああいう感じなんだなぁ。)
その日は学校があったがツカサは全くもって行く気が起きなかった。もう既に自分のことについては先生にも説明したのだが何故だが学校に行きたくなかった。そこで司は何を思ったのか散歩をすることにした。
「司兄。何してるの?」
「ん?散歩行ってくる。」
「え?学校は?」
「熱出したって言っておいて。」
司は固まって動かなくなった茜を放置して家を出る。
(どこいこうかな…)
司はとくに目的地も決めずにただ歩き続ける。そうして歩き続けているといつの間にか知らない場所まで来ていた。
(ここどこだろう…まぁ来た道戻れば帰れるかな。)
…。
持ってきていたお金で自動販売機で水を買う。そうして来た道を引き返しながら歩いていたのだが完全に迷子になってしまった。
(あれ?どっちだろ…)
…。
帰り道が分からなくなった司は一旦落ち着くのであった。公園が見えたので公園に入ってベンチに腰を掛けて水を飲む。
(水ってこんなに美味かったんだ。)
空を見ながらそんなことをボーっと考えていると向こうから着流しを着た男の人が走ってきた。
(走るのはや…)
司がそう思っていると目の前で止まって声をかけてくる。
「少年。ここら辺では見ない顔だな。」
「えっと歩いていたらいつの間にかここにいました。」
「そうか…表情からして何かあったのか?」
「まぁ色々と…」
「だったら自分が話を聞こう。人間悩みを抱えている時は誰かにそれを打ち明けない限り解決しないからな。知らないところまで歩いてくるとは相当な悩みと見たぞ。」
司は少し躊躇ったが徐に口を開く。
「それならお言葉に甘えて…自分は仲間を助けようとしたのですが助けられず敵に返り討ちにあってしまったのです。初めての経験でどうしたら良いか分からず。」
「成程な。まずは聞くが仲間は一人だけか?」
「違います。」
「敵は己より強いと理解していたか?」
「はい…」
「それならばお前はただの愚か者だ。そして仲間を信頼していない。いいか自分にできないことをしようとするの二流がすることだ。一流は自分にできることを完璧にこなして自分にできないことはそれができる仲間を信頼するものだ。自分が敵につかまって別の仲間が危険に晒されることを考えなかったか?」
「考えませんでした…」
司は自分が更なる事態の悪化を招いたかもしれないことに言われて気付く。
「実に愚か…愚かだが…間違ってはいない。」
「え?」
「仲間を救おうとした気概は立派だ。少年。今の自分には何が必要だと思う?」
司は頭を悩ませて考えるが分からない。
「答えは強さだ。強くなければ守りたいものも守れない。超一流は自分にできることを完璧にこなしたうえで仲間の負担を限りなくゼロに出来る者のことだ。理由は強いからだ。精神的な強さや肉体的強さその他諸々の強さを有している。」
「なるほど…」
「少年に強くなりたいという意志があるならば後は行動するだけだ。健闘を祈る。」
「ありがとうございます!」
男はそう言うと立ち上がり走り去っていくのであった司は悩みが解決したことに礼を言う。
(強くなって必ずイリーナさんを助ける!)
一つ強くなった司君であった。
自動販売機で買った俗にいうミネラルウォーターっていうものを久しぶりに飲んだのですが予想以上に美味くて驚きました。今度高級な水というのも飲んでみようと思います。




