必然的生存
今日また何か思いついたら投稿しますね。更新されなかったら思いつかなかったんだと思って頂いて大丈夫ですw
《じゃあ時間になったから二日目を始めるよー。皆んな頑張ってねー。》
ツカサ達が散策しているとアインの声が聞こえた。そしてその瞬間向こう側から甲冑に身を包んだ者たちがツカサ達に迫っていた。
「まずはお手並み拝見といこう。牙突。」
最初に動いたのはラグナだった。槍を突いただけなのだがそのエネルギーが前方へと広がり迫りくる者達を包み込んだ。
しかしその者達は直撃するも意に介することもなく突き進むのであった。
「さすがにやるな。」
「とんでもない強さであるな。」
「このまま捕まっちゃうんですかね?」
「まだまだこれからだ。」
そう言ってラグナは迫っていた先頭の騎士と対峙する。
「楼仙流一ノ型・波山。」
ラグナは槍を大きく揺らししならせ槍の軌道を読みにくくした上で薙ぎ払いを放つ。
「雷蔵さん…あれは?」
「あぁ言い忘れてたな。すまぬ。槍聖殿は現実世界において槍術に長けているらしくてな。強き者を求めてこのゲームを始めたとのこと。今のところの目標はスキルで出来ることを自分の力のみで実現することらしい。」
「な、成る程。」
ツカサには想像もつかない内容であった。当然運営もこんなことは知らない。故に運営は騎士で事足りるだろうと思っていた。実際にこの騎士はスキル任せの動きをしているだけでは絶対に勝てない。
しかしここに人間の力が加わってくると話は違ってくる。AIにはインプットされてない人間の技や武人ならではの読みといったAIはインプットされてないデータに直面したときにどうしても後手に回ってしまう。これがラグナが瞬殺されない理由である。
ラグナと対峙した敵は薙ぎ払いに剣を斜めから当てて剣を滑らして受け流す。
「強いな。堕天した神の使徒は腑抜けばかりかと思っていたがそうではないみたいだ。我が名は騎士長ガリア。其方も名を名乗れ。」
「そういう設定だったな。ラグナだ。」
「此奴は私が相手をする。お前達は後ろの二人を捕らえろ。傷を負わせてもいいが死なない程度にだ。」
「「「「「御意。」」」」」
数名の騎士が雷蔵とツカサに襲いかかる。
「やはり衛兵とは気迫が違うであるな。分身の術。」
「分身!?」
「拙者の半分ぐらいの力しかないが数はそれなりだぞ。」
雷蔵と同じ姿をした分身が8体現れるのであった。
「影法師。」
ツカサも分身を呼び出す。ツカサが呼び出せるのは一体だけだが強さは本体の力と同じである。
しかしツカサと雷蔵は騎士の強さを見誤っていた。数的優位を確保したことで油断をしてしまったというのもある。そこを見逃すほど騎士は甘くない。
「「「「「合技・連覇」」」」」
フェイが使っていた「覇天」というスキルの技の合体版の技である。その奔流に呑み込まれ二人の分身は消えてしまう。突然の出来事に二人は硬直してしまう。
「「「「「バインド。」」」」」
「グゥ!?詠唱破棄か。」
「動けない…」
騎士がその硬直を見逃すはずもなく二人は拘束魔法により騎士達に拘束されてしまうのであった。
ラグナの方も徐々に追い込まれていた。
「楼仙流三ノ型・螺貫」
「それはもう見たぞ。流転。」
「何!?」
ラグナは槍に回転を加えながら突きを放つが逆向きの回転を加えられ弾かれてしまう。AIは一回情報をインプットするとそこからすぐに対処できるようになるので長期戦は圧倒的に不利なのである。
ラグナはガリアが距離を詰めようとしたところに薙ぎ払いを見舞うが軌道が呼ばれていたのか身体を低くされて完全に避けられてしまう。ガラ空きとなったラグナの腹部に柄による強打が叩き込まれるのであった。
「グフッ!?」
「バインド。」
ラグナも動かなくなったところを拘束される。
「負けだ。首をはねろ。」
「お前達には牢で過ごしてもらう。色々と聞かせてもらうぞ。」
街で捕まったものは牢に入った時点で失格となる。
そしてツカサ達が連行されようとした時ソレは起こった。ツカサが持っていた公爵家の紋章が地面に落ちたのである。その意味が分からない騎士はいない。掴んでいた手を放して魔法による拘束を解いてツカサの周りに跪く。
「申し訳ございません。公爵家の関係者の方だったとは知らず大変失礼致しました。何卒ご容赦を。」
「えっととりあえず他の二人も解放してもらえれば嬉しいです。」
ツカサがそう言うと騎士達はラグナと雷蔵の身を解放する。
「一つお聞きしたいのですが何故貴方様は堕天されたのですか?」
「堕天?」
ツカサは初めて聞く言葉に首を傾げるのであった。
「それは意図せずのことよ。」
騎士でもツカサ達でもない声に全員が声がした方向に目をやるとそこには何人かの騎士を従えた少女の姿があった。
「随分と早い再会になったわね。ツカサ。」
その少女とはナタリー・アルフォンス。現在のアルフォンス家公爵である。
ツカサは挨拶を交わすと驚愕の表情を浮かべていた雷蔵とラグナを再起動させナタリーの後を付いていくのであった。
「今日のところは公爵家に泊まっていいわ。ただ明日には出て行って貰うことになるわ。」
今日泊まってもいいということはつまるところツカサ達の二日目の生存は約束されたのである。
ただ明日はここ王都では国王が直々に指揮を取り堕天したものを炙り出す作戦が実行されるのである。故に明日は半ば強制的にフィールドに行くことになったのであった。
「それにしても凄いな。ツカサ。まさか公爵と知り合いだったとはな。」
「全くである。」
「なんか成り行きでそうなりました。」
どういう成り行きか聞きたいものである。
二人が尋ねようとしたその時イベント二日目が終了したことを告げるアナウンスが流れる。
「まぁまた明日色々と聞かせてもらおう。」
「それがよい。」
そして雷蔵がログアウトする。その瞬間ツカサは前から誰かに聞こうと思っていたことを思い出す。思い出してしまったのである!
「ラグナさん!」
「何だ?」
「雷蔵さんが消えたのですがアレは何なんですかね?」
「分からん。何かのスキルだと思う。周りの奴らは大体持っているが自分は持ってない。自分はソロだから取得方法が分からないんだ。すまない。」
「いえいえお気になさらず。自分も持ってないので仲間ですね!」
・・・・・・。
…残念過ぎて言葉が出てこない。
変なところで仲間意識が芽生える二人であった。
最近はまたHUNTER×HUNTERのアニメを見返しています。やっぱりいつ見ても飽きないですねー。自分は新旧論争は中立派です。旧は旧で良いところあるし新は新で良いところあると思う次第です。




