運営は踊る
運営編その2です。
「例のプレイヤーが裏ギルドに入っちゃいました…」
「は?」
「え?」
主任は水が入ったペットボトルを落とす。
「お疲れ様ー。床が水で濡れてるじゃない!って皆んなそんなに呆けてどうしたの?」
遅れてやってきた糸谷は呑気な感じである。
「糸谷…お前が裏ギルド作ってたな?」
「えぇ。そうよ。どうしたの?主任そんな顔して。もしかして裏ギルド員がプレイヤー倒しちゃった?」
「プレイヤーが裏ギルドに加入した。」
「そぅ……はぁぁぁぁぁぁ!?」
糸谷は慌ててログを確認していく。そしてモニターに映し出された情報を見て天を仰ぐのであった。
「これは参ったわね…まぁAIが問題ないと判断したのなら問題ないんじゃない?致命的なバグという訳でもないし…」
「先輩…良い感じにして責任から逃れようとしてません?」
「そんなことはないわよ。かなえちゃん。修正してこれからは裏ギルドにプレイヤーは加入できないようにするわ。」
「まぁ今のところはそれほど問題はない…ただあのプレイヤーは異質だ。しっかりと見張らねばならない。中村任せたぞ。」
「わ、分かりました。」
厄介事を押しつけられる可哀想な中村君であった。
ー♦♦♦ー
「古代人の記憶と森の番人が攻略されました…」
「「「「……」」」」
中村の報告を受けて他の四人はフリーズする。
「どうなっている…」
「何が起こっているの!?」
「AIのバグってことはないですか?」
「いやそれはありえねぇ。あれは完璧だ。何故なら100を超えるAIの力を集結して作られたAIだからな。実際エラーは起こってねぇ。」
モニターでツカサのログを見て全員絶句するのであった。
「やべぇなおい。」
「やばいなんてもんじゃありませんよ!何なんですか!?あの攻略方法は!」
ツカサの一連のログを見た主任は何かを決断したかのような表情をする。
「裏ギルドに関するクエストにおける敵を強化しろ。差し当たりはバッカス盗賊団だったな?」
「えぇ分かったわ。戦闘能力を一段階強化で良い?」
「あぁ。それで問題ないはずだ。」
しかし彼らは気付いていなかった。森では戦闘が避けられない状況が多く戦っていたわけだがツカサの敵の倒し方は基本不意打ちからの一撃一殺。つまり極力戦わないのである。
ー♦♦♦ー
「バッカス盗賊団壊滅しました…」
「「「「……」」」」
イベントの準備時期に落とされる爆弾は全員の疲れを更に増やす。
「糸谷…どういうことだ…」
「普通なら連戦の疲れから幹部のところでやられているわよ!ただ隠し通路見つけて戦わないなんて聞いてない!うん。聞いてないもん!」
糸谷は逆に開き直るのであった。
「次は貴族令嬢のクエストでしょ?あれはクリアできないから大丈夫よ。特殊アイテムがないと無理な仕様だから。それは今の段階じゃ絶対に入手できないものよ。」
「ふむ…ということは当分は進まないということか。とりあえず放置だな…今は総員イベントに意識を集中させるように。」
「わかりました。これで胃薬買わなくて済む…」
「ようやくイベントですね。」
「これはこれで面倒だけどな。」
とりあえずツカサのことは一旦放置ということにしてイベントに意識を向けるのであった。彼らを責めたてることはできまい。ツカサの行動など誰にも読めないのだから。
もしツカサの行動を読める者がいたら第一回イベントにてGWO界でいつまでも語られる大惨事は起きなったであろう。
偶にはゲーセンも良いものですね。TIME CRISISっていうゲームがあるんですけど朝から完クリするまで台を占拠してしまいましたw




