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忘却2-38
忘却2-38
「そんな。緑さんはお礼だと」と図書委員娘の声が俺を下の名前で呼んだ。(進歩したな)とつくづく思った。
「嬉しいなら‘嬉しい!’と仰りなさい!!。私みたいに胸を押さえないで言いなさい!」と‘生徒会長’
‘生徒会長’が胸を押さえるね。と俺は左手を腹に当てた「気にするな。自分の意思で行った結果だ」と聞こえるように言った。
「女子の会話を聞いていたの?」と青空。
「盗み聞きとは海さん。まったく」と‘生徒会長’の声の後に‘ちゃぷん’と音がする図書委員娘が潜ったのだろう。
「み君。わかっているね」と青空。
「風呂上がりだろ。」と俺は返した。
俺が視線を向けると大人の壱名が首肯く。
そして、外へと出る。
「常温でお願い致しますね」と‘生徒会長’
「潜ってないで出て」と青空の声する。
図書委員娘に向けて言っているのだろう




