64/1036
忘却2-14
忘却2-14
携帯電話を取り出していた青空がその間の出来事を撮影していた。子供用防犯警報器の音に寄って来た大人達が先達て逃げた同級生達に事情を聞いて此方へと向かって来ていた。
「チッ。行くぞ」と去るガラ悪大人達だった。
「海さん。怖かった」と弱々しくなよなよと‘生徒会長’は俺にしがみ付く。青空の悪戯っ子の表情が(モテモテだね)と言っている。
「ガラ悪い大人達に立ち向かっていただろ?。俺は会長のそういう所が猫被っているようにしか思えないんだよ?!」と自分自身から‘生徒会長’を引き離す。
「そんな私は会長というアダ名通りの職務を全うしたまで」と両手で自身の身体を包み震わせながら今度は青空に援軍を求める‘生徒会長’。本当 仲良いんだか悪いんだか分からない二人だ。
「み君。震えている女の子に優しくしてやりなよ」と‘生徒会長’を寄越そうとする青空。




