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忘却2-13
忘却2-13
‘生徒会長’を置いて何人かの背丈が同じ高さの人間。多分 同級生が逃げる姿が遠目から見えていた。先達て‘生徒会長’が逃がしたのだろう。
勿論 壱人残される‘生徒会長’「子供相手にみっともい事を行って恥ずかしくありませんの?」と警報器の音に負けないくらい大きな声で大人達に勇ましく立ち向かっていた。
「会長」と青空が大人達の中から引っ張り出した。「光さん。遅いです」と‘生徒会長’は照れくさく笑っていた。その間に青空が警報器音を止める。
「さすが生徒会長さん。自分は残って生徒を逃がすなんて微笑ましいですな」と大人壱号。逃がすまい と囲むように他の大人達も動く。
「警察に連絡済だ。」と大人から遠ざけるように俺の後ろへと二人(青空と‘生徒会長‘)を隠す。
「壱部始終を撮影済みです」と子供用携帯電話で録画した物を再生させた‘生徒会長’。




