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忘却2-12
忘却2-12
「家の生徒に何するのよ?!」と声と共に子供用防犯警報器が鳴り響いた。青空が壱番に駆け出した。俺は図書委員の娘に「代金は笑顔。見ててくれ」と言ってから肩掛けを降ろして駆け出す。
あの声はアダ名が‘生徒会長’と呼ばれている青空と同室の女の子に違いない。と思いながら警報器が鳴り響く場所へと向かう。
‘生徒会長’を壱言で言い現すとしたら、姿格好共に高飛車な女の子だ。壱番に青空を敵対視し毎回何かと勝負を挑み、何回か青空に勝っているのを見た事ある。確か「通算百二十九勝五十七引分 同点・同着含む」と言っていたような?。一方、青空自身は負けてたとしてもそんなに悔しそうではない。「まけちっゃた」程度。青空とは仲良いのか悪いのか分からない娘だ
向かう先には如何にも軆がゴツゴツしている男の大人が数人居る。遠目ながら壱見してガラ悪そんな大人達だな。と先ず思った




