61/1035
忘却2-11
忘却2-11
「飲み物のお代は‘笑顔’だと」と青空へと笑って見せた。
青空は麦わら帽子を頭へ「み君 解った」とよたよた、海の家を出る。右にふら、左にふらふら。と青空は見ていて危なかしい。
「青空。俺が持つよ。青空が取り出して売ってくれ!」と俺が言うと青空は‘にっこり’「お代は‘笑顔’でしょ?」と笑った。
青空は次々と飲み物配りと海の家の宣伝を行いながら、仕事をこなして行く。
「海君」図書委員の女の子。俺が図書だよりを運ぶのを手伝った青空と同じ部屋で仲の良い文化部の娘だ。
「図書便りのかいあって、夏休みの宿題で訪れる方が大勢訪問されました。帰って来て頂ける場所目指して、日々努力致します」と、図書委員の女の子は言った。
青空はこの娘の図書委員としての熱烈な思いと熱意を気に入っている。まぁ 類友だな。
青空が肘で俺を軽めに突っつく。




