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忘却2-3
忘却2-3
高速道路休憩施設(PA)に大型車が停まった。各々が花摘みへと向かう。夢先生は各自に水分補給と塩分摂取を呼び掛けている。青空と俺は夢先生のお手伝い、同級生達の脈拍をはかるという作業を行っていた。
それにしても、この休憩施設は身体付きが鎧球に出場するような‘がっしり’とした人達だ。
壱人の紳士服着た人、全てをきっちりと掛け留めしている印象的な男性が此方へとやって来る。鎧球選手ばりの體が多い施設の中では至って壱般的な身体だった。
「先生。水 分けてもらえませんか?」と夢先生へと声を掛けた男性。どうして夢先生を教員だと解ったのだろうか?。と疑問に思っていると「光ちゃん、海君。任せて良い?」と夢先生が仰った。
「行ってらっしゃい」と青空。「任せてください」と俺。夢先生は大型車へと向かい直ぐに荷物をそのまま男性へと渡した。




