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忘却1-18
忘却1-18
「何かあったら私の所に来て何時でも。って訳にはいかないけど、相談に乗るから。夢ちゃんも協力してくれるから」と、下級生・同級生・上級生を家庭科室から送り出す青空。
夢先生は家庭科室に鍵を掛ける。ちゃんと窓が閉まっているか確認してから出入口の扉を閉める。
俺は図書委員の女の子が重たそうにしていたから、その手伝いを行っていた。「み君。何だった?」と青空。俺は「図書だより」と返答した。
「あ~あ。誰も読んでいない刷った奴を壱番に読める機会だったのになぁ~」と、悪戯ぽく言う青空。
「そう言うだろう。と思って壱部貰った。‘どうせ俺らが全教室に配るんだろう?’って言ったら苦笑いしながら渡した。」と俺は青空に図書だよりを渡すと、青空は受け取りながら左肘で突っつく
青空は‘解ってらっしゃる’という表情の後
(冊子の)表紙を慈しみながら撫でる




