115/1060
忘却3-5
忘却3-5
俺の言葉を受けた皆は‘これ以上’波に流されないように帆を畳んで紐で縛る。錨も降ろしてみるものの。船の速度が落ちた程度で停泊はしなかった。やっぱり にわか込みだと駄目か。帆も何回と結んでも解けるし、図書委員娘の手記を何回と見ては紐を結び直す。
「それで、材料は?」と陽も落ち始めた頃。皆が船の看板でヘトヘトなった頃に夢先生が皆の顔を見て言った。
もうこんな時間か。早朝 陸で海上保安庁の言葉を聞き流していた頃が遠い昔のようだった。‘その言葉’を聞いた皆はお昼も取り忘れて試行錯誤行いながら身体に鞭入れていたので、お腹が“ぐぅ~”と返事した。
「釣竿か何か有るはずだ。」と身体を起こす俺。「餌は?」と青空。「何か無いか?」と聞く俺。皆 気力を振り絞り探してみる。バツ、バツ。次々と両手でバツ作られていく。そして全滅。取り敢えず、釣竿の紐を垂らしてみる。




