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ロスト・メモリー  作者: 黒草さくら
#2 新たな同類と磨く技術は
21/27

彼と謎


※7/25 大編集を実施




「なんで人が倒れてたんだろう…、天術による転移かな?」

『かつてここに精霊以外が転移してきて形跡はありませんよ、あるじ

「へ?形跡なしなの?直接入ってきたのも?」

『はい。入り口から入ってきた形跡もなく、転移でもなく、穴を掘って入ってきたでもありません。むしろ何故こんなところで倒れていたのかが気になります』

「たしかにそうだよねぇ…。念入りに調べたほうがいいかな?」

『我々で調べておきますので主はお気になさらず』

「そう?ならよろしくね」

『『『『了解しました』』』』



「すっごい主従してる…」



カンムとその契約精霊のやり取りを見たときの俺の感想だ。

イフみたいな感じじゃなくてちゃんと主従している…、なんか羨ましい。


『おい、マスター。なんか今失礼なこと考えなかった?』

「…いや別に?」

『だから目をそらすなって』


むしろコイツが異常なんだよな。うん。

改めて実感したわ。





さて、そんなことより彼のことだ。

傷だらけの体、やつれた顔、見るからに衰弱しきっている。


しかし、なぜこんなところに彼はいるのだろう?

何か理由がありそうだよなぁ…。


あれこれ思考を巡らせているとカンムがこちらによってきた。


「とりあえずわかったことを話すね」

「なにがわかったんだ?」

「えーとね…」


カンムの話はこうだ。


まず前述で話していた通り彼の身体はボロボロ。

生きていることが不思議なくらいだという。

そして不可解な点があるという。


まずなぜこんなところにいるのか、という点。

そしてどうやってここにきたのか、という点だ。


まず前者から。


何かから逃げてきた、というのならここまでボロボロになる理由も分からなくはない。

では、どうやって逃げてきたか?

その問題が後者にある。


精霊たちによれば術を使った形跡も、物理的に入ってきた形跡すらないという。

基本的には術を使ったならそれなりの形跡が残るはずらしく、それが残っていないのは不自然なんだとか。

仮に形跡を隠蔽しようとするならそれこそ神代の術を使用しない限り不可能らしい。

というかなんのためにあるんだよ、その神代の術。


と、まぁそういうわけで彼がここにいる理由は依然として不明なままなのだった。


『本人に聞いたほうが早いんだがなんせ本人が目を覚まさないからなぁ』


ごもっともだね。





「で、彼をどうするかって話なんだが」

「どうしたもんかねー…」


現在俺たちは彼をどうするかについて話し合っていた。

ここで置いていくとそれこそ死んでしまいそうだし気づいたのなら何かしらするべきだろう。


「どうするのー?」

「…連れて帰る?」

「うちの工房に置いても僕はいいんだよ?」

「一人で置いておくのは流石に危ないと思うんだよ」


結局満場一致で彼を連れて帰る事になった。


「とりあえず一旦ギルドに連れて行こう。彼の状態がわかるかもしれない」

「おーけー。じゃ転移して帰ろう!!任せたよ、こーくん!!」

『その前に、マスター。我ら一同何度もいっておりましょう、その呼び方はやめてくださいと』


『『『『『そうです、やめてください』』』』』


「なんでさ!!」


カンムと精霊達の間で一悶着合ったがそれは別の話。


彼の状態を確認するため、俺たちは転移でギルドへと向かった。


ここで一旦この章は終了です。

次回更新は次章が書き終えてから、を予定してます。

ぜひぜひ感想、評価等お願いします。

それらは私の感想につながりますので。

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