本題
※5/18 大編集を実施
誰かの助けになりたかった。
でもなれなくて。
それでも諦められなくて。
頑張って、頑張って、頑張って。
頂上まで辿り着いて。
そして…
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「…うう」
『おっ、目覚ましたか』
なんか体が重い…あと眠い。
…というかここはどこだっけ?
ええと、たしか精霊術師になるために精霊の大洞窟にきてそれから…
それから………ん?
…コイツ誰だ?
なんか身体中燃えてるけど。
そういえばさっきの声は例の石像の声と一緒だったような…
…………ん?
…………んぁ!?
「ああっ!?」
『ん?どうした、いきなり叫んで』
「おまっ、どうしたじゃねぇよ!!つーか石像じゃないのかよ?!どーいうことだよ?!」
『はぁ?俺は石像の中に居ただけだが?』
「もっと詳しく説明しろぉ!!」
「はいはい。レイは落ち着いてねー」
「よく落ち着いてられるな?!」
石像が本体じゃない…?!
いったいなにがどうなってんだよ…?
「ほら、イフもしっかり説明しないと」
『うむ、クシンの言う通りだな。よし、聞けレイ!!』
「いやなんで俺の名前知ってんだよ」
『クシンから聞いたぞ?』
「ならいいよ…」
『いいのか』
……いや、待て。クシンから聞いた?
『俺の名はイフリート!!炎の精霊だ、よろしく頼むぞ、マスター』
「…は?」
『…え?』
よろしく…?えっと、うん、ちょっと待って、うん、落ち着こう、うん。
なんか名前だとか精霊だとか色々聞きたいことはあるけどそれより先に、だ。
こいつ今なんて言った?
「俺、お前と、契約、したの?」
『おう、勝手に済ませた。よろしくなマスター』
……俺の意思は?
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『落ち着いたか?』
「落ち着いたが落ち着いてない。ったくどういうことだよ…」
えーっと…なんだったけ。驚くことが多すぎて情報が混ざってる。
よし落ち着け。そして思い出せ、俺。
………………………あ。
「え?お前は俺と契約したの?」
『契約したぞ』
「勝手に?」
『勝手に』
…勝手にやったの?
えっと…その…え?
「そういうのって本人同士が任意の上でやるんじゃなかったっけ?」
『知るかよそんなの』
「知らないの?!」
『知らねえよ!』
こいつ…俺が言うのもなんだが常識がねえ…
あと、身勝手すぎやしませんかね。
一応俺がマスターなんだろ?
なんかこう…色々あるでしょう?
と、思ったらいなくなってる?!どこにいった?!
「あいつどこ行きやがった?」
「気づいたらイフがいなくなってる…」
「あ、ホントだ。どこいったんだろ?」
フアイとバン、クシンも今気づいたみたいだ。
「くそっ、あいつどこ行ったんだよ…」
『実はここにいるんだなよぁ』
「あ?だからどこだって?」
「え、レイ?今声した?」
いやいや俺の頭の中からしっかりと…しっかりと…しっかり…アレ?
「バンたちは聞こえてないのか?」
『当たり前だ。おれは今マスターの中にいるんだからな』
まるでわけがわからんぞ。
「どういうことだよ俺の中にいるって」
「え?イフはレイの中にいるの?」
『どうせマスター以外には伝わらないけど説明するとだな…』
イフの説明によると、
・この世界では精霊術師の数が少ないので 精霊を連れている=精霊術師 と捉えられることが多い。
・精霊術師は前述の通り数が少ない為、各都市や貴族がそれを我が物にしようと勧誘をしてくる。
・そのため精霊は自身の身体を魔力に変換しその主の体内に隠れていることが多い。
と、いうことらしい。
要約すると、危険だからってことかな。
あと、主の体内にいるときは主の視覚から周りをみているらしい。
「ってことは今俺が見ているものはイフも見えてるってことだよな?」
『そーゆーことだ。マスターは理解がはやいな』
なるほど、大体わかった。
…とりあえずかえりたいんだがどうしよ。
「なぁ、イフ。そろそろ帰ろうと思うんだが抜け道的なのはあるのか?」
『そんなのねぇよ。来た道を帰るだけだ』
「え?」
『ん?』
帰り道はイフの能力をフル活用した。
やっと新年3回目となりました。
これから書き溜めをしていこうと思うので更新が遅れると思いますがご了承ください。




