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詩&短編集

作者: 木下 碧


「もう、大丈夫です」


あなたはそう言って何時も私に嘘を付く




本当は泣きたいはずなのに


本当は叫びたいはずなのに


本当は縋りたいはずなのに



あなたはそれを全部堪えて、とても悲しそうな顔で微笑む


私が「本当に大丈夫なの?」って聞いても頑なに「大丈夫」と答え続ける


「どうせこうするしかないんだ」って現実を悲観している



私はもっとあなたに心開いて欲しいのに


もっとあなたと肩を並べていられる存在になりたいのに


あなたは私を拒み続ける



「本当のあなた」を見たいのに


誰も自分の内に足を踏み入れることを許さない








でも私は知っている


あなたが本当に恐れている事は『孤独』だということを



だからあなたは傍に来る者たちを決して拒みはしない


突き放したり、冷たい態度をとったりしない



ただ自分と他人の境界線を自らハッキリと引いてしまうのだ


まるで「深くは関わるな」と言いたげに



悲しそうな笑顔でそう訴えるのだ











………


でもこんな事を続けていたらきっとあなたは壊れてしまうだろう


だってあなたは自分で思っている以上に儚くて、呆気なく壊れてしまう脆い人だから








だから


だからせめて私の前だけでも『素の自分』をさらけ出して欲しい



辛いときは思いっきり泣き喚いて


「どうして自分だけこうなってしまうんだ」って大声で叫んで


子供みたいに喚きながらすがり付いて





「大丈夫」って聞いたら「大丈夫じゃない」って答えて


一人で抱え込まないで


現実を悲観して諦めないで






もう『嘘』を付かないで欲しい





だって






「もう、『嘘』は付かなくていい」


「えっ?」


「よく……頑張ったね」


「う…あぁ」



「堪えないで……もう大丈夫だから」



「う、うわぁ……うわぁぁぁああああ!!!!」












だって私はあなたを支えるために居るのだから















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