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疾風のカノン  作者: ひで
1/5

プロローグ

楽しんでいただければ幸いです。

 季節は冬、街は雪に覆われていた。

 部屋の中では、昔ながらの暖炉が勢いよく燃えている。

 その暖炉の目の前には、老婆が椅子に腰かけ暖を取っていた。


「おばあちゃん! えへへへっ」


 その部屋の中に入ってきた子供が、人懐っこい笑みを浮かべて老婆に駆け寄った。

 老婆はゆっくりと振り向き、笑みを浮かべる。


「おやおや、――。今はお勉強の時間じゃなかったのかい?」


 子供はばつ(・・)の悪い顔をする。


「仕方のない子だねぇ。まあ勉強ばかりじゃ息も詰まるじゃろうて、おいで」


 その老婆の言葉に子供の顔がパッと明るくなり、無邪気に抱き着く。


「えへへ。おばあちゃんはやっぱり優しいや。お母さんは勉強、勉強ってうるさくって嫌い!」


 老婆は少し困ったような顔をする。


「嫌いなんて言っちゃいけないよ。あの子もお前のためを思って言ってるんだ」


「は〜い」


 多少不満はあるが、大好きなおばあちゃんの言う事なので素直に頷く。


「まあ少しやり過ぎではあるから、そこは私から言っておくとしようか」


「わぁい。おばあちゃん大好き!」


 子供の笑顔につられ、老婆も静かにほほ笑んだ。





「ねえ、お婆ちゃん。お話ししてよ」


「――は、お話しが好きだねえ。さて、何を話そうか」


「わくわく、わくわく」


「そうさねぇ、じゃあとっておきの話をしてあげよう」


「とっておき?」


「そうさ、――が大好きな大冒険のお話だよ。それはね――――」





 そう、それはある村の少年の物語。






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