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2.少し不思議発見

 20歳女子大生が、生後3ヶ月の赤子に変身! するなんてまさかのことで、想像もしたことがなかった。

 劇的ビフォーアフターにも程がある。

 これが、もし自分が40歳くらいだったのが20歳に若返ったというのなら青春もう一度、ともしかしたら思えたのかもしれない。

 いや、やっぱり動揺したかな。

 私の人生計画には無い事だから。

 確かに創作ではよく聞くよ? 異世界転生。

 でも、それを実際に自分の現実としてすんなり受け入れようって人はめったにいないはずだ。

 人生計画の中に「自分は異世界転生をして、異世界で別人として生きる」ことを予め入れている人間がいたら、それは現実逃避をしているか盛大なドリーマーだ。

 私は流石にそこまでのドリーマーじゃなかった。

 いや、生まれ変わったら美人になりたいなー、位の夢はありましたとも。

 しかし、流石にそれは現実ではありえないはずのことと理解していたし、人生計画に組み込んだこともない。

 妄想です、妄想。

 皆、もし○○だったらっていう妄想くらいはするよね? そう、アレですアレ。

 TVで男前の芸能人見て、こういう人とお付き合いしたらどうなんだろう、とかね!

 前世の私の母も申しておりました。

「あと私が20年若かったら、××(俳優)さんと恋人になっていたのに」

 いや、お母さん、それ妄想だから! 20歳若返っても××(俳優)さんとは恋人にはなっていないから! そもそも、××さん既婚者だから! お母さんも既婚者だから!

 もう、母親にそんなツッコミなんてでできない身になってしまったんだなぁと思うとだんだん悲しくなってくるのだけれど、いつか、今の私が天に帰る日が来たら、もしかして三途の川の向こうで会えたりしないだろうかと期待をかけている。

 宗教が違うのではないかって?

 そんなもの!

 信教は自由だ。リッシュノワの世界で法律上どうなっているか詳しいことはわからないけれど、ここでもそこまで宗教に対して厳しい取り締まりはない。それをいいことに、私は、私の心の中にあるマイ宗教を採用している。

 私の中に存在する宗教では、死んだら、生まれ育った世界に関係なく三途の川を渡って天国に行くことになっている。そして閻魔様の審判を経て、天国に留まるか、地獄に堕ちるか、輪廻転生する。

 色々ごっちゃまぜだが、日本人として20年生きた身だ。

 宗教ごっちゃまぜの儀式をナチュラルに行う元日本人としては、問題ないと断じている。

 実際、異世界「転生」をはたした身としては、輪廻転生は信じてもいいと思う。

 自分としては死んだつもりはないのだが、今の状況から察するに死んで生まれ変わったと見るべきだろう。

 願わくば、その次の転生をする前に、前世の両親や友人に会えたら、と希望するだけだ。


 

 さて、もしかすると私以外にもこういう経験(異世界転生)をしてる人はいるのかもしれないけれど、現在私が知るかぎりではこんなことになってしまった人間は自分一人である。

 経験者に「ねぇ、こんなことになって貴方は前世の記憶とどう折り合いつけてるの?」なんて聞くこともできなかった。

 赤子の姿のまま悶々と数ヶ月過ごし、数ヶ月赤子として生きて、どうにかそのことを現実として受け止めるようになり、幼児期を過ごし……そして、私は8歳位に学習を始めることとなった。

 この世界でも学校はある。

 大体、7、8歳くらいになると皆学校に通って学ぶことになっている。

 それまでは、特別な養育施設に預けられていない限りは、親や身の回りの人間、本から得る情報くらいが子供の身で得られる全てだ。

 皆が想像するような異世界は中世のような生活様式だろうか?

 残念ながら、私の生きるリッシュノワは違うということを教えておこう。

 

 どちらかというと近未来SF。

 魔法は無いが、私から見れば魔法のような科学がある。

 サイエンスフィクション、よりは少し(S)不思議(F)。

 便利な道具に支えられて生きている。

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