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白猫の恋わずらい  作者: みきまろ
第5部
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18 その後

*****




その後のことは、家に帰って落ち着いてから、カールから聞いた話。

私が気を失うと魔術陣の効力が切れて、広場で大乱闘になった。

人々は逃げ惑い、カールとエメさん、アドルフさんで応戦したけれど、かなり苦戦したそうだ。

厳しい状況に追い込まれたそのとき、現れたのは騎馬の一軍。

王様率いるブルクハルトの軍団が、ぐるりと広場を取り囲んだそうだ。


王様は、エメさんを通じて王子様保護の連絡を受けてすぐ動いた。

親衛隊と、ブルクハルトの第一師団を連れて、こちらに向かったらしい。

途中、フィダーイーの本部も潰した。

ヴィルヘルミーナにいた数人のフィダーイーは、カールたちによって粛清された。

王様にはフィダーイーに関する独自の情報源があったらしく(それがどこなのかはカールも知らないらしい。親衛隊長コスティさんは知ってそう)、二度と組織として活動できないようにしたと言っていた。


アヒムは、仲間フィダーイーの手によって殺されていたそうだ。

死んだと聞いても、何の感情もわかないのは薄情かしら。


彼の亡骸は、地中深く埋められたと聞いている。

体そのものが毒を持っていて、その処分方法に頭を悩ませたらしい。

彼が持っていた香炉には、幻覚と催眠の作用がある毒が仕込まれていたそうだ。

だからあんなにみんなすぐにアヒムを信用したし、狂ったようにカールを殺そうとしたんだって。


ヴィルヘルミーナの人々は、私に残って欲しいと強く願ったそうだ。

カールと王様は、とにかく私の意見を聞かないことにはと言って、半ば強行にブルクハルトに戻ったみたい。

その後、アドルフさんの尽力もあって、旧ヴィルヘルミーナ領に魔術学院を作ることになった。

場所は広場の魔術陣の上で、初代院長はエメさん。

他に辺境で会ったウーリーさんが、講師として勤務するそうだ。


私の故郷(ヴィルヘルミーナ)はブルクハルトに属する町のひとつとして、再出発することになった。




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