表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白猫の恋わずらい  作者: みきまろ
第4部
56/100

12 訪問者


*****




焼きたての林檎のパイをほおばる。

うん、おいしい!

生地はさくさく、中の煮込んだ林檎はじゅわっと甘くて、我ながらよくできた。

でもね、気付いちゃったの。

これ、猫じゃ持っていけないじゃない・・・。

カールは、あんまり甘いもの食べないし、どうしよう。




どん! と玄関の扉に何かがぶつかる音がして、目が覚めた。

いけない。ソファで転寝うたたねしてた。

がちゃがちゃと鍵を開ける音。

カールが帰ってきたんだ。


「おかえりなさい、カー・・・・あ、こ、こんばんは」


「どうも、夜分遅くにすみません。少し飲ませすぎてしまったようで・・・」


帰ってきたカールは、同僚らしい男性に支えられてぐったりしていた。

さきほどまで私が横になっていたソファに運んでもらう。


「ん・・・ルゥ・・・ただいま」


「おかえりなさい。こんなに飲んで・・・大丈夫?」


「だ・・・か、ら・・・キ・・・」


赤い顔をしたカールは、何か口の中で言っていたけれど、聞き取れないままに寝息を立て始めた。

決してお酒が弱い方ではないはずだ。こんなになるまで飲むのは珍しい。よほど楽しかったのだろう。

お礼を言うために、送ってきてくれた男性に向き直る。

短めの黒髪。切れ長のこげ茶の瞳は、ちょっと冷たい印象を与える。

引き締まった体は、さすが親衛隊の人で、カールより少し低いけどかなり背が高かった。


男性は、ユハ=アウノ=テラストと名乗った。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ