02 こうなったら、サバイバル!
生活が一変した。
それも悲しい方向へ。
家に帰ってきてから違和感を感じた。
おかしい。
みんな、ネイビーに目を合わせてくれないのだ。
声すらかけてくれない。
でも一つ言える。
ネイビーは避けられている。
食事の時間になり、リビングに向かうと、ネイビーの食べるご飯だけがない。
そんなネイビーを無視して、母は楽しそうに話し、父はネイビーを睨みつけ、兄妹はどこか戸惑っていた。
ネイビーは困惑の目をしていた。
「………やっぱりな」
父が一言、言葉を発した瞬間、ガタンと椅子を乱暴に下げて、ネイビーに言った。
「なんだその目は!辛いのは俺たちのほうだ!!」
怒鳴った瞬間、お皿が落とされて割れてしまった。
その破片がネイビーにかすり、血が出てしまう。
父はため息をつき、部屋を出ていった。
(………そっか。わたし、居場所がなくなったんだ)
あまりのショックに涙も出ない。
ただひたすらに絶望の眼差しを自分にむけるだけ。
無色とはこれほどにも影響が及ぶらしい。
(………お腹がすいた)
まずは食べ物を確保しなくては。
5歳児には辛いかもだけど、頑張らなくては。
家を出て森に入る。
視界がにじんだ。
(……!悲しくない!悔しいだけだもん!)
ネイビーの大きな藍色の瞳から一つ、また一つと、大粒の涙がこぼれ落ちる。
(………少し……信じたかっただけだもん……!)
やっぱり悲しい。
寂しい。
望んで無色になったわけじゃないのに。
ネイビーの中には、後悔と悲しみが渦巻いていた。
思う存分泣いた後。
(泣いていてもしょうがない)
自分にけじめがついた。
まずは食べ物を探そう。
1人で森に入ったのは初めてだ。
いつも見ている森とは違って、どこか怖い。
魔物が出るかもしれない。
どうしよう。
帰ろうか。
しかしお腹がすいた。
「あ!」
ついに見つけた。
見つけた食料は赤い手のひらサイズのきのみ。
少しすっぱいが、食べられるほどだ。
ネイビーはぱくっと一つ、きのみを口の中に入れた。
「すっぱい!!」
少しどころではない、かなりだ。
どうしてだろう。
以前食べた時はもっと甘かった。
走って少し疲れてしまい、木の根元に座り込む。
明日からどうしよう。
昔のネイビーがいう。
一刻もはやく村から逃げろ。
しかし、逃げるといってもどこにいけばいい?
魔物と戦えないネイビーがこの村から出ていって生きていけるだろうか。
そうだ、今日はもう家に帰ろう。
準備は明日から始めよう。
………腕が痛い……薬草でもまいておこう。
まだ部屋はあるだろうか。