中編
☆☆☆1年前
俺、吉野尚人は、気がついたら、森にいた。
「おい。大丈夫か?城に連れて行ってやるべ」
「んだ。んだ」
「有難うございます」
☆☆☆王城
「ジョブなし。スキル、『通販』でございます。異世界の産物が買えるようでございます」
「何?あの国崩しの通販だと、魔王と同じか・・」
・・・あ、分かっているのか?この重要性を、追放は無しか。横にいる令嬢は、お姫様か。姫と結婚して、王国を内政チートってな感じだな。
しかし、話を聞くと、とんでもない待遇に怒りが湧く。
「月、銀貨10枚(10万円)支給で、勉強をしろ?」
こんな遅れた世界、でも、まあ、学園に行くのもいいか。
「ナオト殿は、今年19歳の18歳、貴族学園の年を超えているから、家庭教師をつける。王城に一室を与える。ナオト殿の成長を見て待遇を改めよう」
カチン!と来たよ。遅れている文明のくせに、
だが、我慢だ。
「陛下、異世界の進んだ武器を召喚して見せます!」
「それは、おいおいな」
・・・・・
授業は退屈だ。数学はどこかで見たものだ。だけど、高校中退の俺には、分からない物が多い。
「ナオト様、ゆっくりでいいですよ」
カチンときたよ。
「何で、異世界に来てまで、数学をやらなければいけない?」
「ええ、昔の転移者が教科書を持っていまして、キロ、グラム、メートルは、大陸共通の単位となっています」
そして、地理や紋章学、魔法学に至っては意味が分からない。まるでプログラムだ。スキルがあるから、いらないよ。
あ~、くだらない。
サボってしまえ。
・・・・
「何、ナオト殿が勉学をサボっている?いずれ、役人に登用し、異世界の優れた下水道を完備しようと、思っていたが・・・なら、他の異世界人と交流させよう。
さすれば、自分の立ち位置が分かるだろう」
「御意」
俺は、ワイバーンに乗せられて、異世界人のところに案内された。
他国だ。
この世界に有名な転生者は3人いる。
聖王国の転生聖女、
ノース王国の、隠棲勇者
魔族領の転移魔王
そのうち、二人に会うことになった。
隠棲勇者と、転移魔王だ。
☆☆☆ノース王国王都
ここは、喫茶店だ。獣人族を雇っている。猫耳を初めて見た。
日本人だ。サラリーマン、20代半ばって所か?それと、もう一人、デブがいる。
リーマンが話しかけた。
「やあ、私は、本宮聡だ。よろしく。東京出身だよ」
「どうも、山梨出身の吉野尚人です」
この人が勇者らしい。
「ジョブ、勇者ですか?なら、一国の姫と結婚も可能ではないですか?」
「断ったよ。今は、魔族と条約を結んでいる。象徴としての勇者は私には無理だ。
だから、資金を下賜してもらって、昔からの夢の喫茶店をやっているよ。のんびりがいいな」
スローライフ系かよ。親父臭いな。
僕の能力の事を話した。銀貨10枚ではなく、もっと、予算をくれたらスゴイ事ができるのに、
「う~ん。その話し方だと、まだまだかな。その国に何が必要かどうか見極めてからの方がいいよ。それに、この世界で再現できない物を取り寄せてどうする?君が死んだらそれっきりだ。それに、君の能力は重大な欠陥があるよ。まずは、君の日本時代の事が知りたい。職業は?」
・・・欠陥?マウントを取られる。俺はニートだった。
「そういう本宮さんは?」
「ごめん。失礼だったね。四菱商事だよ。だから、今、株式の相談を受けている。この国は、株式会社を必要としているからね」
「就職浪人です・・・」
「ふ~ん。例えば、こちらのニートだった山中さんは、この世界に来て、ネット小説をこの世界にカスタマイズして、劇作家になっている。人気あるよ。彼のジョブは高等遊民だって」
「そうなり。ニートと言っても、いろいろなタイプがあるなり。ひとくくりには出来ないなり。何をやりたいかが重要なり。国王陛下に思いの伝えるのが重要なり」
俺はサバゲー教室に通っていた。そこで近接射撃とか習っていたけど・・・
そうか、冒険者になって、銃を召喚すれば、こんな辱めを受けることはない。
「俺はニートではありませんよ」
「あ、ちょっと、待って、地球は、今、どうなっているか聞きたいよ」
「・・え、もう終わったのですか?次は、魔族領です」
☆☆☆魔族領魔王城
「貴方が、セシリ王国の吉野さんですね。魔王です。日本の時の名前は、佐々木梓です。能力は、等価召喚、通販と同じと思ってもらっていいですわ。今は、子育て中です」
「何だって・・・・」
女だ。24歳、話を聞いた。クラス転移で、人為的に召喚されて、一週間で、国を滅ぼした!
まるで、俺の立ち位置じゃないか?
「違うわ。一週間で倒すために、だいたい。一年かけたってことね。この召喚術は、欠点がある。お金は日本に流れ、その存在に成り代わる。
召喚元の矛盾を対価で解決するシステムのようね。お金の流れは一方通行で還元はされないのよ」
「え、でも、たいしたことないじゃん」
俺は、魔族の進んだとされる工場地帯を見に行ったが、幻滅した。
だって、木や石の建物、まるで、19世紀かなんかの工場地帯だ。
ボオオオオーーーーー!
「資料を償還して、韮山式反射炉を作ったのよ。炎は魔石に、風魔法を使っているわ。江戸時代末期がコンセプトよ」
「ふ~~ん。ところで、武器を召喚したって、聞いたけど・・・」
・・・何だ。貧相な工場地帯だな。見るべき物がない。
「分かりました。練兵を見に行きましょう」
☆練兵所
「何あれ」
現代軍があると聞いたけど、
「陣地構築の訓練をしているようね」
「「「はい、魔王陛下!」」」
地味だな。土嚢って、ゲームじゃ、そんなことをしないよ。機動性がない。一部の変わり者のマニアはしていたっけ。
「あれは?土嚢の壁に鉄の板を被せている」
「工場で作った。鋼矢板よ」
・・・簡単に銃弾を通しそうだな。
衝撃的なことが分かった。
「魔族に全員、銃が行き渡っていないの?人数が少なすぎるよ」
「さすがに兵力は言えませんが、そんなに多くはありません。現代軍には重大な欠点があります。この世界では、『うわ、戦車だ!何だ、74式か・・』
広大な領地があるのに、人数は、数百人というところだろう。装備も古い。
あれ、影が覆う。空を見ると、巨大なドラゴンが飛んでいる。
グルグル~~~~
「うわ。デカい。あれはドラゴン?」
「そうよ。時々、見回りに来てくれるの。いつも、ありがとー、ウフフフ、羽を揺らして、挨拶しているわ」
「あれなら、91式個人携行地対空弾で、簡単に打ち落とせるよ。素材を取れば、もっと豊かになるよ」
と提案したら、目つきが変わった。
「君、あんな可愛い子を打ち落とす?魔族領では言ってはいけない事よ」
「貴公、さっきから、聞いていれば、魔王陛下の話をきかずに、失礼ではないか?」
「帰る!」
全く、女子だからか?戦略が分かっていないな。
魔王が腰抜けだから、人族の諸国は安泰というところか。
しかし、あんな女子でも一週間で国を陥落させたと言う。
一週間あれば、この世界の国、簡単に手中に収められる。
・・・・
「ナオト殿は?」
「それが、ゲームを召喚し、部屋に引きこもっています。その、言いにくいのですが、奴隷の輪をはめて、こちらの言うとおりにした方が良いと、意見具申をします。
あの転移者、何か危なっかしいです」
「まだ、子供だ。様子を見よう」
「18歳ですよ?」
「父上、ほそらく、ナオト様は、この世界の実情を分かっていないと思いますわ。下町を見せます」
「うむ。しかし、家庭教師の話だと、いくらこの世界の貨幣流通量がそれほど多くはないと言っても、キョトンとしているだけだと聞いたが、実際を見せるのも良いか。侮らなければいいが、必ず護衛騎士をつけることだ。誘拐されたら、大変だからな」
「はい、お父様」
・・・・・
「ナオト様、孤児院に慰問に行きますの。一緒に来ませんか?」
「え、シルビアさん。いいの?」
やったー、第1王女とデートか?
「初めまして、シルビーの婚約者のストレインと申します」
男付きかよ。
馬車で向かい。
慰問を済ませた後、護衛騎士に守られながら、王都を歩く。
「ストリートチルドレン?」
「ええ、そうよ。孤児院に入るのを拒絶し、盗みで生活する集団ね。だから、こうして、歩いて、孤児院の有用性を訴えるの。なるべく逮捕したくはないわ。強制だと逃げ出すし、イジメとかしますからね。あら、物乞いをしている子がいるわ。保護しなければ危ないわ」
「「「御意!」」」
・・・何だ。話を聞くと、物乞いをすると、イジメに遭う。ストリートチルドレンの中にも階級があって、物乞いは、弱い者が行う。新参者か。それとも、盗みを嫌う子供がやる・・
そんなものか?
「大丈夫よ。孤児院に連れて行くわ」
「グスン、グスン、お兄ちゃんが、怪我で働けなくなって・・・」
「お兄様も保護するわ!」
・・・話を聞くと兄は13歳で、冒険者見習いをしていたが足を怪我して・・・両親は他界した。
「なら、孤児院の待遇を良くしたら?」
「それは、ダメよ。限度があるわ。平民の子よりも豪華な物を支給したら・・・分かるわよね」
「シルビア、それなら、俺の能力で・・・」
「ナオト殿、さっきから、シルビア様を呼び捨て、改められよ」
「分かった・・」
それから、俺は城で軟禁状態になった。
「冒険者になりたい?それは一番ダメだ。破滅と、未来は決まっている。冒険者は頭が良くて、強くなければ、他の勢力に利用されるだけだ。
せめて、君の能力は王国の統制下で行う。そしたら、待遇を良くしよう」
はあ?俺を馬鹿にして!
「王様!俺は異世界の知識があるよ。なら、せめて、城の外に出させてよ」
・・・そんなとき、夜に、訪問してくる者がいた。
リンデアだ。
「ナオト様、こちらの服に着替えて下さいませ。ナオト様は勇者に等しいのに、処刑すると・・・」
「ええ、君は誰?」
身代わりが俺の服をきて残し、カツラを被って、従者になりすまし、彼女と外に出る。
大公家ら、革新勢力らしい。
「あの身代わりの人は?」
「奴隷ですわ。髪を黒く染めています。殺されても大丈夫ですわ」
・・・そうか、ここはそういう世界か。見張りが何人か倒れている。
☆☆☆大公家領地
「勇者ナオト様、よく来られました」
・・・俺を勇者と呼んでくれる。
嬉しい。
「さあ、異世界の武器を召喚して下さい。とりあえず。大金貨10枚(1000万円相当)用意しました」
「おお、じゃあ、さっそく」
銃だ。89式は高い。むしろ20式の方が安い。弾は一発200円程度、
無反動が、1000万円!砲弾が、100万円を超える。
ドン!
「おお、これは、どうやって、使うのですか?」
「ああ、これはね。試射するか・・」
・・・・
カチャ!
・・・あ、そうか、給弾して、スライドをしなければ、撃てないんだっけ?
恥をかいた。
バン!バン!バン!
「「「おお、すごい」」」
それから、ストリートチルドレンを集めてもらった。
大公家の騎士は300人程度、戦力が少なすぎる。これで、総勢1000人は超えた。
「ええ、兵権は王家が独占していまして」
「君たちは、盗みを働いていたんだよね。それは、社会が悪い。なら、国を盗ってみないか?」
「・・・・食べ物をくれるなら」
「これなら、大人を簡単に殺せそうだ」
やがて、騎士団が討伐にやってきた。
「撃て!」
バン!バン!バン!
ボオオオオーーーーー!
ワイバーンのブレスや、遠間からの矢で死傷者が出たが、完勝だ!こちらの
戦勝を聞いて、貴族が味方についたり。徴兵の応募で、沢山来た。
うたい文句は、子供でも騎士を殺せるだ。実際、そうだ。
中央平原の戦いで、敵の戦死者は7割の7万が死傷した。
しかし、
「え、王都の商業ギルドは、王家の金の放出を拒否?まだ、王家の正当な後継者がいるから?なら、商業ギルドを攻撃すれば?」
「ナオト殿、商業ギルドは、大陸をまたぐ組織です。それは悪手ですぞ」
「財源が、心許ないです。塩や、胡椒を召喚出来ますか?」
「なるほど、差額で儲けるのですね」
沢山、召喚したが・・・
「え、どこも買い取りを拒否!」
外国では、団結して、俺の商品を買わないことになったそうだ。
国内では、中立の商人でも、
「・・・買いたくても、金がないのです」
「何故?」
「王家の金は、凍結され、民間の金は、貴方たちの軍が、徴収しているからですよ・・」
「何だって?」
「ナオト様、もう、資金が底をつきそうです」
・・・そうか、日本の武器はお高い。
なら、これだ。
PCとプリンターを召喚し、発電機をつなげ、お札を作った。
普通のプリント用紙だけど、この世界では再現不可能なクオリティーだ。
このお札を使って、召喚すれば・・・
ピコン!
``エラー、価値無しです``
「そうか、このお札は、価値があると、認識されていないのか・・参ったな」
「じゃあ、農民の農作物は?」
・・・・
「あれ、無農薬だから、価値が高いと思ったけど、100キロで、やっと、20式小銃が買える程度か・・・」
「アワワワワ~、ワシらが作った麦が・・消えた」
「勇者様、これは税金なのですか?麦を見せろと言うから、お見せしたのに」
「冬の食料なのに・・・」
「何か、方法はないかな。そうだ。金山があるよね。まだ、そこは接取していないの?」
「ええ、まだ、王家の残党軍が占拠しています。数千人ですね」
「そうか、占領、国を手中にして、残存王家を殺して、俺が国王に就けば、金を自由に出来る・・・俺の勝ちだ。都市の攻略はやめだ。全軍を集めてよ」
「はい、勇者様」
そうだ。俺は勇者だ。国を統一して、内政チートを起こして、魔族領に攻め込む。いや、魔族領に攻め込んで、それから、内政チートでもいいか。
「勇者様、私らの麦は」
「あ~、うるさいな。ほら、この銃をやるから、これを売れば?」
ポイ!
「ヒィ、そんな」
・・・・・
金鉱山を攻略に向けて、着々と、全軍が集結しつつあるが、問題が起きた。
「ええ、やられたって、こっちは、銃と車両があるよね!車は高いんだよ!」
「それが、残党軍は、奇妙な戦法を使います。調べて、対策を取った方が良いかと」
「車の走れる道は限られています。その、剣山を道に設置したり。窓に、魔道染料を投げつけ。前を見えなくしたり・・・そして、トドメに、ファイヤーボールを撃ちます」
「何だって!自衛隊の車は、戦闘車両じゃないのか?」
パンクを狙っているのか。でも、こっちは銃があるんだよ。
「そんなの撃ちながら進めばいいじゃないか?」
「・・・弾が不足しています。先月、フルオート、セミオートは禁止と、ナオト様が仰ったではないですか?」
・・・そうか、
「何とかしろよ」
「ナオト様、それでも、微々たる損害ですわ。敵に銃が渡っても、金鉱山さえ、落とせば、戦車やヘリを召喚できるのですよね」
そうだ。戦車は、この世界の城の値段と同じだ。ヘリはもっと、高い。
運転?出来るだろう。
それまで、ラムと小銃と車だけの戦力か、かっこ悪いな。
それでも、数万の軍が集まり。
金鉱山の攻略準備が進んだ。
「うわ。何、あれ?プププッ、土塁?と、魔族領で見た、鉄の防壁がある。確か、鋼矢板だな」
「まあ、この距離から撃ってよ。一人20発までね」
「「「はい、ナオト様!」」」
バン!バン!バン!バン・・・・・
「やっぱり、鉄矢板とやらに、穴が空いたぞ。中の兵士は死んでいるはずだ。これで、魔族領は、残党軍に援助していることが判明した。こいつらを片付けたら、魔族領に侵攻する口実になる。じゃあ、さっさと突撃を敢行・・・」
「「「はい、ナオト様!」」」
「しかし、弾が不足しています」
「じゃあ、ある人だけでいいよ」
・・・・・・
「え、敗退!何で!」
「至る所に、平原にワナが、仕掛けております」
「それと、壁の内側に、兵士が健在です」
「砦から200メートル付近で、矢の雨が降ってきます。ワナがあるので、足が止っている時を狙っているようで、壁の内側から、曲射で撃っています」
「じゃあ、特別にラムを撃っていいよ!」
「「「はい!」」」
ドカーン!ドカーン!
「壁が崩れた!中の奴らは死んだな。あれ?」
壁が、塞がれていく。何で、あれは、土嚢だ。土嚢を積んで、壁を塞いでいる?プ、こんなもので、
魔王軍が来ているのか?なら、警戒しなければならない。
「リンデア、子供達に、警戒させて、魔王軍がいるかもしれない」
「分かりましたわ」
・・・少数だが、いたら、厄介だ。やつら、銃を持っているし、
しかし、親衛隊が、ジープで、警戒に出たその夜。夜襲があった。
シュ~~~~ルルルルル!バン!
「何?爆裂音、敵は、やはり、魔王軍から、現代軍の装備をもらっているのか?」
「撃て!」
バン!バン!バン!・・・・
☆翌朝
「何だ。これは、竹槍?いや、花火だ」
昔の中国のような。槍に黒色火薬をつけて、飛ばしたものだった。
「同士討ちで、数百人が死亡しましたわ。大丈夫ですわ」
「しかし、これでは、ラチがあきませんな。そうだ。全軍突撃をしたら」
「お父様、ナオト様、危ない!」
シュ~~~~~ン、ポトン!
「空から、箱が降ってきた。ワイバーンだ。何だ」
「ナオト様、危ないですわ。そこの平民、箱を開けなさい」
「ヘイ・・・」
「書簡だわ」
「何々、こちらには、火薬と、魔道師がいる。無理攻めをするのなら、坑道を潰し、最後まで戦う・・・」
「卑怯だ」
ブロロロロロロ~~~~
ストリートチルドレンたちが帰って来た。あれ、見知らぬ人を乗せている。数人いる。
「お父様、外国のお客様です。ナオト様に謁見をしたいそうです」
「ルルが見つけたのだからね」
「おお、そうか」
・・・話を聞くと、噴飯ものだ。
「・・・何だって、塩と胡椒は、それぞれ、一瓶、小銅貨3枚(300円)で買う?そんな馬鹿な」
「ヒヒヒヒヒ、私は魔族領の商人、ヨドムでございます。それが、適正です。魔族領と、人族の諸国で、資金を提供して、商会、いや、株式会社を作っていますからネ。香辛料とお塩は国家事業と決まりましたネ。資金が集まり。大量生産、大量流通で、お安くなりつつあります。アズサ様とサトシ殿のおかげですネ」
「ふざけてやがって!」
「当職は、ノース王国の使者です。貴殿から物を買うことはございません。以上」
「同じく、デルタ王国、右に同じ」
「そんな。じゃあ、中古の銃を買ってよ。一丁、20発つける。これで、大金貨一枚はどうだ?」
「・・・・無理ですね。そんな、整備もロクにしていない銃、錆が見えているじゃないです?」
「おや、この銃、規整子が抜けていますね。これじゃ、爆音がしますネ、素人は気がつきませんね。ククク」
「何だと!何で異世界人のお前ごときが知っているんだ!俺は、サバゲ教室とVRで、銃を知っているんだ!殺せ!」
「ナオト様、さすがに、それは・・・さあ、使者殿、お帰り下さい」
・・・・
しかし、最終的に、金鉱山を奪取するのは、俺たちだ。
そんなときに、あいつらが、パラパラと撃って出てきた・・・
まさか、瘴気を使うなんて、卑怯じゃないか。
俺は捕まって、今、体を斬られている。
・・・・
「ギャアアア、本当に斬るのかよ!」
ボトン!
本当に、右手以外、斬りやがった。聖女、欠損部位を治せる聖女がいれば、
俺は、ここで終わりか?
何を間違った。
最後までお読み頂き有難うございました。