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誰かとごはんを食べたくなる物語  作者: 地野千塩


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白米と豚汁

「ああ、神様。私に相応しい結婚相手はいるでしょうか?」


 和沙は一人、部屋で祈っていた。一応幼児洗礼を受け、カトリック信者だった和沙だが、教会にも行かず、聖書もあんまり読んでなかったが、なぜかお祈りだけはよくしていた。


 別に宝くじが当たったり、病気が劇的に一瞬にして治る事はない。科学的な現代人からしたら、意味のない儀式に見えるかもしれないが、幼い頃、教会で効いた話をしんじていた。


 聖書では男と女があるのも、神様と人間との関係を分かりやすく示したものという。特に結婚は聖なるもの。神様と人間との契約がより分かるように作った制度。だから高確率で結婚相手はいるからという話だった(未婚の人は神様の特別な計画がある)。


 それを大人になった今も信じている和沙は、婚活中全く上手くいかない中でも祈っていた。もう年齢的にも四十代だったが……。


 そんな時だった。夜中。どうしても腹が減ってきた。


 冷蔵庫の中を適当に漁り、冷やご飯と昨日の残りも豚汁の残りを温めた。


 レンジからは味噌のいい匂い。人参や大根、牛蒡、肉が入った豚汁は、これだけでもご馳走だ。それに白米。


「美味しいわ。なぜかこの組み合わせって最高よね」


 食べながら和沙の目は細くなる。昔の人は白米が贅沢品だった。そう思うと、今の状況は天国か。


「この組み合わせも神様が作ったのかね?」


 聖書では食糧も神様が創造したとなる。もしかしたら、神様は食べ物の合う組み合わせも全部知っていて、人間が発見するのを見守っているのかも。いわば天からのクイズ?


 人間もそうかもしれない。自分にも相応しい相手がいると信じる。そうだと今決めた。


 テーブルの上の白米と豚汁を見つめながら、和沙の目は明るく変化していた。


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