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インクベーティスト  作者: 吉岡真実
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第2話「30億円」

しんは2085年から2070年にタイムリープした事をさとった。そして現状を把握すべく中学校へ行った。そこには懐かしのメンバーが声をかけてきた。


◆◆◆


2070年6月 開能中学 教室


達也「お前見たかよ、昨日のK1!やっぱコメリカのリーサルウェポン:ジョン イザイナーには誰も勝てねぇわ!インクベーティストでも敵わねぇんじゃね?」


この焼けた肌の短髪の少年はちから達也たつや、勉強が苦手だがスポーツは得意で正義感が強い。小学校の時、不良高校生グループ十数名と喧嘩して勝った事もある。


しん「ああ…えっと…昨日はちょっと体調悪くて寝てた…」


達也「お前大丈夫か?」


新「ああ…、ありがとう。それと…俺の席ってどこだったっけ?」


達也「お前、まじでやばくねぇか?自分の席忘れるやつって初めて見たわ。」


その日は色々と周りに心配されながら無事帰宅時間になった。そしてりょうに帰った俺は色々と考えた。


タイムリープした時の事を思い出して、同じ事を再度試みたがこれ以上出来きそうにない。


おそらくなんらか追い詰められた状況で発動するタイプ、もしくは特殊能力エボリティを使う為の神経伝達物質エムピミンを使い切って、しばらく使えない状態であるかだ。

※インクベーティストは神経伝達物質エムピミンを使い切ると普通の人間になる。


夢だったという事も考えたが、高校時代、大学時代と記憶が鮮明に残っており、到底夢だとは思えない。


新はしばらく思考を繰り返した後、2070年の夏に「ファルコンカイザー」と呼ばれる競争馬が100万倍のオッズになって、億万長者おくまんちょうじゃが何人も誕生した事を思い出した。


新「本当に夢じゃ無いなら、この馬券は当たるはずっ!」


新は銀行口座を開設し、ネットで馬券ばけんを3000円分購入した。

もちろん、もし当たったら当選金は全てその口座に振り込まれるようにした。


そしてG1「ジャホンダービー」当日、テレビの前で新は息をんだ。


◆◆◆


2070年7月 学生寮 新の部屋


実況「今日は全国のダービーファンが注目するジャホンダービー、どんなドラマが待ち受けているんでしょう!各馬がゲートインして、ファンファーレが鳴りひびき…今スタートしました!」


「先頭はブルーマジック、その後ろはネオユニコーン、ゲッコウドロンと続きます。やや出遅れたトクダイフォースとファルコンカイザーはいつ仕掛けてくるのか!」


「残り400m!依然として1番人気ブルーマジックがトップ!だが18番人気ファルコンカイザーが追い上げてくる!ブルーマジック逃げ切りなるか?ブルーマジック苦しそうだ!」


「ここでファルコンカイザーが加速する……全国の競馬ファンの夢を乗せて!ファルコンカイザーがブルーマジックを交わした〜!」


「勝利の女神を感動させるのはこの馬しかいないっ!!ファルコンカイザーが1着でゴールインっ!」


「なんという大番狂わせだ!!今世紀最大規模の波乱が起きました!18番人気ファルコンカイザー1着でゴールインです!!」


新はテレビの前、1人呆然(ぼうぜん)とした。過去に戻ってきたのは夢では無く、現実であるということが証明された瞬間だった。そして30億という大金を一夜いちやにして手に入れた。


しばらくして現実を受け止め、これからどう生きていき、どうやって悲惨ひさんな未来を変えるか考えた。


数日間悩んだ挙句、自分一人では何も変えられないと思った新はいつものメンバーに相談する事を決意した。

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