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第三百四十九章 時空爆弾

ヴィーナスが、「アヤメが戻って来たから、私はテレジア星に帰るわね。」と帰り支度をしていました。

アヤメが、「敵は何処に転送されて来るか解らない為に、今は猫の手も借りたいのよ。このまま地球にいて私達を助けて。」と説得しました。

ヴィーナスは、「それじゃ、猫をアヤメ警備会社に置いていきますから、猫の手は遠慮なく使ってね。」とテレジア星に帰って行きました。

アヤメは、“母ちゃんに、猫の手だなんて地球の言葉を使ったのは失敗だったかな。”と反省していました。

サクラと共に警戒していると、全世界に大型ロボットが出現して対応しきれずに困っていると、テレジア星からテレジア軍が次々と応援に駆けつけて、対応しました。

愛子が、「テレジア軍の動きが素早いわ。アヤメさん、政治家のお父様に何か依頼したの?」と不思議そうでした。

アヤメは、「何も頼んでない。」とアヤメも不思議そうでした。

サクラが、「それは可笑しいわ。応援に来たテレジア軍に確認すると、女神ちゃんのお父様が、テレジア軍に働きかけたらしいわよ。」と指摘しました。

敵の大型ロボットも、テレジア軍が対応して、戦いも一段落すれば、アヤメ警備会社の地球人社員から、「社長!前社長が置いていった猫が喋りました!」と報告を受けました。

アヤメは、“矢張りそうか”と思いながら、「猫が喋る訳ないだろう。近くに置いていたラジカセか何かのスイッチを猫が押しただけだろう。」と誤魔化しました。

この会話を聞いた愛子がアヤメ警備会社に行き確認すると、“矢張りそうか。”と納得していました。

猫はアヤメの父で、「ヴィーナスの説明では、アヤメも気付いていたようですよ。」と教えました。

愛子が、「アヤメさんは、何も言ってなかったわよ。ところでいつから地球に来ていたのですか?」と確認しました。

アヤメの父は、「私はヴィーナスと一緒に地球へ来て猫に変身してアヤメの思い出に浸っていました。その後アヤメが生きていたと知り驚きました。」と返答しました。

愛子が、「何故猫なのですか?」とその理由を知りたそうでした。

アヤメの父は、「ヴィーナスが、“地球のドラマを見ていると、貴婦人は猫を抱いている事が多い。”とか何とか言いながら、猫に変身するように頼まれた。元スケバングループリーダーの何処が貴婦人なのか解らないが、他に変身する物もないし、地球人に変身すると、ヴィーナスに扱き使われる事は予想できる為に、猫に変身していたんだ。」と説明しました。

愛子が、「えっ?ヴィーナス小母さまは、元スケバングループのリーダーだけあって、そんなに人使いが荒いのですか?」と信じられない様子でした。

アヤメの父は、「いや、そうでもないが、私がヴィーナスの力になりたくて、“何か手伝う事はないか?”と聞き、何でも言う事を聞いてしまっているだけだ。」とヴィーナスを庇いました。

愛子が、「結婚されたのは何千年も昔の事で、他のテレジア星人は離婚や再婚を繰り返しているのに、御二人はいつまでも仲が良いのね。しかし、何故小母さまだけテレジア星に帰ってしまったのですか?」と不思議そうでした。

アヤメの父は、「アヤメが猫の手を借りたいと言ったので、ヴィーナスが、“テレジア星に帰ろうとすれば、アヤメがあなたの手を借りたいと言っていたわよ。”と私を地球へ残してテレジア星に帰りました。今回テレジア軍が素早く動いたのは、私がテレジア軍に働きかけたからだ。今後テレジア軍の応援が必要で、緊急時、私が気付かなければ、私に連絡頂ければ、私がテレジア軍を動かします。」と返答しました。

愛子が、「敵の大型ロボットも撃退しましたので、暫くは大丈夫だと思います。」と安心させました。

アヤメの父は、「それは残念ですね。しかし大型ロボットは囮で、そのスキに小型のロボットを世界各国に侵入させている可能性も否定できないのではないですか?」と指摘しました。

愛子は、「有難う御座います。至急確認します。」とさすが、アヤメさんの父親だけあって、鋭いわねと感心するとともに、少し焦っていました。

愛子は、「サクラさん、敵の大型ロボットは囮で、そのスキに小型ロボットを世界各国に侵入させている可能性があります。至急小倉長官と確認して下さい。」と警告しました。

サクラは、「さすが愛子さんですね。大型ロボットを撃退して油断していました。」と感心していました。

愛子は、「いいえ、これはある人からの忠告です。」とアヤメの父の事は言いませんでした。

サクラが、「私達以外に、そこまで解るのは誰?」と考えていました。

フジコが、「女神ちゃんは、以前から気付いていたようですよ。だから猫の手を借りたいと言ったのよ。それはヴィーナス小母さまも引きとめたいと、そういう表現をしたらしいですが、地球の言葉を理解できないヴィーナス小母様に言ったのは、失敗だったと後悔していたわね。」と助言しました。

サクラは、「という事は、いつもヴィーナス小母さまと一緒にいたアヤメ警備会社にいる猫は、テレジア星人なのですか?あっ、今小倉長官からメールが来ました。敵の小型ロボットの事を調査していた特殊隊員と音信不通になったらしいわ。他国にも連絡しましたが、同じ状況らしいです。女神ちゃん、アヤメ警備会社の社員を、地球に詳しい小倉長官の部下とチームを組ませて対応して!」と提案しました。

アヤメは、「解った。敵のロボットは何処にいるのだ?」と対応しようとしていました。

サクラは、「それが解れば苦労しないわよ。ロボットを発見した特殊隊員はやられたらしく、音信不通になっている為に、今後ロボットを発見してもやられないように、アヤメ警備会社の社員とチームを組ませたいのよ。小倉長官の説明では、核施設を調査していた隊員と音信不通になったらしいわ。特殊隊員と一緒にロボットを捜して!」とアヤメに期待していました。

アヤメが、「私がモミジと敵を調査していた時に、敵は放射能の中でも生存可能な事に気付きました。」と核施設と聞いて伝えました。

サクラは、「原子力発電所や核兵器など、核施設を中心に小倉長官の部下と至急調査して!透視力で、人間かどうか直ぐに判別できるわ。」と指示しました。

数週間後、アヤメは小倉長官と敵の対応を行い、強敵の場合はサクラに依頼して、冷凍光線で対応して、敵は地球上から姿を消しました。

今後の対応を検討する為に、全員アヤメ警備会社に集合しました。

アヤメの父が、「アヤメ、私が猫に変身してここにいる事を知っていたのか?」と確認しました。

アヤメは、「猫に変身していた事は後で気付いたのよ。でも母ちゃんの表情を見れば、父ちゃんが近くにいる事は解ったわ。」と返答しました。

愛子が、「さすが親子ですね。私には解らなかったわ。今回小倉長官が調査したのは、軍事施設や政治家の近辺だけよね。それ以外にも侵入している可能性は否定できない為に、今迄通り、仕事をしながら捜しましょう。」と提案しました。

アヤメが、「先ほどモミジから聞いたが、敵は時空爆弾の使用を検討しているようです。」と報告しました。

サクラが、「時空爆弾とは、どんな爆弾ですか?」と心配していました。

アヤメは、「モミジの説明によれば、タイムマシンを応用した爆弾で、時間の裂け目を作るらしいです。具体的に言うと、ティラノサウルスが生息していた時代と直通になれば、そこからティラノサウルスなどの恐竜が出て来る可能性があります。」と説明しました。

サクラが、「現在社会に恐竜が出現すれば、大変な事になるわね。」と慌てていました。

アヤメが、「そんなん、蹴っ飛ばせば逃げていくだろう。」と現状把握してない様子でした。

サクラが、「逃げていけば困るでしょう。地球人は食べられるわよ。女神ちゃんがそこでずっと見張っているの?」と指摘しました。

アヤメは、「いや、それは・・・モミジの説明によれば、時空爆弾を使用して過去と直通になれば、そこからテレジア軍がリモートで宇宙戦艦を侵入させて、その当時の敵を攻撃すれば、敵も時空爆弾を使用しなくなると考えているようです。」と都合が悪くなったので、話題を変えました。

サクラが、「何故リモートなの?直接行かない理由は何かあるの?」と不思議そうでした。

アヤメが、「そんな事、知るか!モミジがそう言っていただけだ。」といちいちうるさいなと感じていました。

アヤメの父が笑いながら、「アヤメも相変わらずやな。ヴィーナスが私を地球に残した理由が解るよ。モミジが軍に報告した内容によれば、時間の裂け目がどのような裂け目か解らない為に、そこから過去に行っている間に、その裂け目が閉じてしまうと、現在に戻れなくなる可能性があるとの事です。また、その裂け目の大きさから、戦闘艦に変更する可能性もあるとも報告していたよ。」と助言しました。

アヤメが、「もっと裂け目が小さければ、戦闘艦から小型UFOに変更になるの?」と確認しました。

アヤメの父が、「アヤメ、小型UFOで敵惑星まで行けると思うのか?」と指摘しました。

アヤメは、「えっ?そこまで考えてなかったわ。」と反省していました。

アヤメの父は呆れ顔で、「戦闘艦でも無理であれば、裂け目を通して大型特別艦の長距離砲で攻撃するしか方法はないだろう。」と助言しました。

アヤメが、「今、モミジから連絡があり、時空爆弾は敵も最近開発したばかりで、上手く制御できないようね。だから地球で実験しようとしているらしいです。今、時空爆弾を搭載した艦隊が地球へ向けて発進したとの事です。地球で実験されれば、いつの時代とどれだけ直通になるか解らない為に、大混乱になるわよ。」と連絡しました。


次回投稿予定日は、4月23日です。

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