表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/13

第三百五十四章 永遠の平和

ロボットが大型宇宙船で敵と連絡取りながら発進しましたが、途中で敵の攻撃を受けて撃墜されました。

この様子をアヤメ警備会社やサクラ販売会社などに侵入していて、記憶消失回路を破壊して捕獲したロボットに確認させました。

「これで解ったでしょう?あなた方は使い捨てロボットなのよ。爆弾だと破片から記憶を再生される恐れもあった為に、記憶を完全に消去したのだと思われます。それから考えると、あなた方に喋られると困る情報が記憶の中に保存されている可能性があります。」と説得しました。

ロボット達は、今のは捏造された映像だと信用しませんでした。

サクラが、大型宇宙船が攻撃を受けてから、大破するまで時間は掛るので、その間に緊急脱出艇で脱出するように提案して、再度大型宇宙船でロボットに敵に向かうように依頼しました。

前回と同様に大型宇宙船が攻撃を受けても、ロボット達は脱出する様子がなかった為に、緊急脱出艇で脱出するように交渉していると、途中で音信不通になりました。

サクラが、「敵に転送されたのかもしれない。」と予想していました。

フジコが、「そうなると思って探査していると、転送信号をキャッチした為に、至急転送しましたが、二体のロボットの一体だけしか転送できませんでした。その後の様子を確認しながら説得しましたが、大型宇宙船に爆弾等が仕掛けられている可能性がある為に破壊し、その直前に私達を救助したと主張して、説得には応じて頂けません。」と連絡がありました。

愛子が、「説得のできていないロボットを敵に向かわせるのは、無理があったかもしれないわね。皆が何とかしようと夢中になっている間、スキができるかもしれないと思い調べていると、私達の事を調べているロボットがいたわよ。」と報告しました。

アヤメが、「そのロボットは何処にいる!直ぐに手を打つ必要があるぞ。」と慌てていました。

愛子は、「私達の事を調べていたのに見逃していた人は誰よ。アヤメさんも気付いていたのではないの?」と冷静に指摘しました。

アヤメは、“さすが愛子、見抜かれている。という事は、先日意思波の事を調べていたのは矢張りロボットか。”と愛子の鋭さに感心していました。

サクラが、「そういえば、伝説の名パイロットを新しく撮影して放送しているわよね。マリさん役の女優がマリさんの事を調べて私達テレジア星人とも関係していた事を、演技の為だと調べていたわよね。まさか・・・」と愛子の指摘で閃きました。

愛子は、「そうよ。その女優はロボットだったわよ。何を調べているのか様子を見ていれば、今後、敵の動きも予想できる可能性があり、偽情報を流す事により、敵を混乱させる事も可能だわ。」と提案しました。

フジコが、「今撮影中のドラマは、私達テレジア星人の事にも触れているの?」と確認しました。

愛子が、「その事に疑問を抱くとは、さすがフジコさんですね。私もその点は不思議に感じて調べると、ドラマのディレクターもロボットだったわ。女優ロボットが演技の為だと、私達テレジア星人の事を調べても、不自然にならないようなドラマになっていたわよ。」と指摘しました。

アヤメが、「そういえば、その女優ロボットが私の所に来て、意思波の事を色々と聞いていたが、解らないから、適当に返答しておいたわ。」と報告しました。

アヤメは、“その可能性があると思い、以前の敵のように意思波を解読されないように、上手く誤魔化したから、意思波を解読される事はないだろうし、敵が意思波を解読しようとすれば、その発信源を意思波で確認できるように説明しておいたから、暫く様子をみよう。”と思っていました。

フジコが、「何も知らない女神ちゃんに確認した事は、不幸中の幸いだったわね。」と安心していました。

地球に向かっている大編隊は囮で、少数精鋭の攻撃部隊が、大編隊に気を取られている間に、地球の近くを通る流星群に紛れて地球に接近しながら、こちらの情報を把握する為に、意思波の解読を開始したので、アヤメが気付いて、少数精鋭部隊を壊滅させました。

それに気付いたフジコは、「女神ちゃんは、そういう情報だけは早いのよね。敵はもう攻撃態勢に入っていた為に、今迄交渉しても無駄だったのね。これで再度交渉すれば、敵の出方も異なるかもしれないわ。」と提案しました。

サクラが、「敵の少数精鋭部隊を女神ちゃんが壊滅させたので、大編隊も慌てて退却していったわ。」と報告しました。

コスモスが、「退却?敵の惑星は壊滅寸前なのでしょう?どこに退却するのよ。」と不思議そうでした。

フジコが、「嫌な予感がするわ。敵がどこに向かっているのか探査して。」と依頼しました。

愛子が、「それは見当がついているいわ。記憶を消去された敵ロボットの私物を色々と調べていると、USBメモリにそれらしい情報が記憶されていたわ。銀河系の果ての星から、時空爆弾を銀河系の外に向かって発射し、昔の地球とテレジア星を攻撃する計画のようです。これがロボットに漏らされると困る情報だったのね。テレジア軍に連絡して、その星の敵を冷凍光線で捕獲しました。退却した方向から考えて、そこに退却しようとしているのだと思われますが、そこにはテレジア軍が待ち構えています。」と安心させました。

アヤメが、「博士が嫌な予感がしたのは、その事には全く気付いていなかった・・・」とフジコの様子を伝えていました。

フジコは、「何度も言わせないで!この戦いには愛子さんの情報が必要不可欠だと。」といちいちうるさいなとうんざりしていました。

サクラが、「いま、テレジア星から連絡があり、敵が移住できそうな惑星をアンドロメダ星雲で発見したそうです。これより、捕獲した敵に確認し、移住可能であれば、壊滅寸前の敵の惑星に取り残された住民を移住させるらしいわ。」と報告しました。

アヤメが、「どうやら問題解決のようね。あとは私達がいなくても大丈夫ね。」とモミジと秘密調査官の任務に戻ろうとしていました。

フジコが、「女神ちゃんの守備範囲は全宇宙だから、地球も守備範囲でしょう?たまには帰ってきてね。」とアヤメをたよりにしている様子でした。

アヤメは、「帰ってきても、みんなは仕事しているし、私は何をするのだ?」と不思議そうでした。

ヴィーナスが、「心配しなくても、アヤメ警備会社の相談役として席は残しているわ。ここに戻ってきてね。」と期待していました。

アヤメは、「考えておくけれども、まだ父ちゃんもいるのでしょう?私がそこへ行けば、おじゃま虫にならないか?」と自分が戻ればどうなるか考えていました。

ヴィーナスは、「父さんは地球の危機が去ったとして、テレジア星に帰っていったわよ。」と余計な心配しないように促しました。

アヤメがテレジア星の父に確認すると、私の役目は終わったと地球から追い出されたとの事でした。

アヤメはヴィーナスに、「何が父ちゃんは帰ったよ。追いだしたと聞いたわよ。」と指摘しました。

ヴィーナスは、「さぼってないで、政治家の仕事に戻るように尻を叩いただけよ。」と余計な事をアヤメに告げ口して覚えていろよと不満そうでした。

敵もテレジア星が発見した惑星に移住して、アヤメとモミジも秘密調査官の任務に戻り、再び平和が訪れました。

フジコが、「女神ちゃんはいつ帰ってくるのかしら。」と寂しそうでした。

愛子が、「アヤメさんは腕利きの秘密調査官なので、あまり引きとめないでね。秘密調査官は自分の技量を隠しているのよ。アヤメさんが先日、敵の少数精鋭部隊を発見した時、私も発見したわ。意思波の事は何も解らないのは嘘よ。敵を騙すには、まず味方からというでしょう?敵ロボットが、アヤメさんは少し抜けているとの情報を掴んだので、敵はアヤメさんに意思波の事を確認したのよ。敵が意思波を解読しようとすれば、確認可能なように、しかも意思波は解読されないように敵ロボットに説明したのよ。さすが腕利き秘密調査官ね。」と感心していました。

サクラとフジコは、「本当なの?」と驚きを隠せない様子でした。

愛子が、「色々と調べると、アヤメさんは、長年秘密調査官をしていましたが、誰も気付かなかったでしょう?以前刑務所に服役していたと聞いたので、バリアを外して調べると、服役した事にして、秘密調査官として活動していたわ。」と調査結果を説明しました。

サクラは、「でも女神ちゃんは罪を犯したから服役したのよ。」と信じられない様子でした。

愛子は、「アヤメさんが呪縛になってなかったら、罪を犯した事にならないでしょう?血液検査で証明済みよ。刑事と打ち合わせして、刑務所送りになったように芝居していたのよ。さすがだわ。私もコロッと騙されたわ。」と感心していました。

その後、アヤメとモミジは、全宇宙を見守る女神さまとして、優しい眼差しで見守り、平和が長く続きました。

フジコは、地球を父の形見として一生守る事にした愛子に任せて、テレジア星に帰ってきました。

ヴィーナスやサクラもテレジア星に帰り、地球には渚と成美と愛子と成美に引きとめられたコスモスが残り、愛子がテレジアグループの総帥として、地球を守っていました。

その後アヤメはその技量から、テレジア軍の指揮官に抜擢され、副官としてモミジを指名しました。二人の絶妙なチームワークと、スケバングループを懐刀として使用して、サクラとフジコの協力で更に平和は長く続きました。


長い間ご愛読ありがとうございました。これでテレジア星人は最終回になりす。次回投稿予定日は、5月15日から、芸者刑事の投稿を予定しています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ