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白黒神の勇者召喚陣  作者: 三価種
3章 イベア
81/306

74話 綿菓子

「これからよろしくお願いいたしますね、お父様、お母様!」


レーコは確かにそう言った。うん。何を言われているのかわからないよ…。

こんなこと言われるのはアイリと、カレン以来だ…!



「普通、初対面のやつにそんなこと言われることなんてないんだよなぁ…。」


うるせぇタク。わかってるわ。養子縁組でもしねぇ限りあっちじゃたぶんねぇよ!

あ、先生ならあるかも!言い間違えたりするし!



「レーコ!お前、何言ってんの!?」

「あら、ガロウ。おはよう。今は黙ってて!」


現実逃避してたらカオスが増した!狼の男の子が起きた。銀髪で、黒目。気が強そうな子だ。



「でもな!レーコ!見ず知らずの人を親扱いなんて!」

「見ず知らずではありません。この方々に助けていただいたのですもの。あ、まずそのことのお礼を申しなさい!」

「…ありがとうございました。」


えらく素直だな!顔はちょっとだけ不満げだけど。



「それと…、わたくしはもう、レーコではありません。」


はい!?間違いなく馬車の中の声が揃った。一瞬、馬車が跳ねたからセンも同じことを思ったに違いない。



わたくしはレイコ。こんな字を書きます!」


と、さっき俺の書いた紙を見せびらかす。だろうとは思ったけど、前後の脈絡が致命的にあってない!



だが、ガロウはそれを見て、はっとした顔になる。なぜに。



「俺は、あんたたちに感謝はするけど、認めねぇから!」


と、馬車を飛び降りた。ツンデレか!だが、ここは砂漠。しかも馬車は走ってる。何考えてんだ!



『『網』』


蕾を拾った時に使ったやつ。それ。改良もした。具体的には強度アップと捕獲物の大きさ増加だけど。



ガッと捕まえ、渾身の『身体強化』で引上げ。ディナン様の出る幕はない。



「何やってんだ!走る馬車から飛び降りなんて!」

「しかもここ、砂漠ですよ!」

「うう…、ごめんなさい…。とーちゃん、かーちゃん。それと、ありがとう。でも!認めないからな!」


ツッコミが追いつかない!レーコ、改め、レイコはニコニコしている。



「おい…、すまないが、誰か御者をしてくれないか?」


ディナン様がマジで、申し訳なさそうに言う。

逃げるように俺と四季が御者台に行ったのは悪くないと思う。



門番さんにいろんな意味で心配されながらもスポルトへ。そしてあの水の宮殿へ。夜中でもばっちり水は流れ、さらさらという心地よい音を立てている。



全員を降ろして、馬車小屋へ…。



「お父様、お母様。どこに行かれるのですか?」

「…申し訳ないが一緒に来てくれ…。」


ディナン様が言うと、そそくさとクリアナさんがやってきて、馬車を動かしてしまった。

退路を断たれたー。



ガロウがレイコを守るようにしながら、ディナン様の後を追う。

レイコは完全に俺らがいるから―もしくは、警戒心がないか―から、安心しきっている。ガロウはそんなレイコを見て、俺がしっかりしないと…!という気分なのだろう。



…そんなことを考えながらも気分は、連行される牛(俺達)。



オスカル様の部屋に連れていかれると、中には既に、ディナン様以外の全員―フランシスカ様、ラウル様、オスカル様―がいた。後、ルキィ様も。つまり、これで全員揃った。



「お帰り、ディナン兄さん。早速だけど、事の顛末を100字で教えてくれない?ああ、ラウル兄さんからコロメニア博物館のことは聞いてあるからざっくり切っちゃって。」

「詳細不明。だが、全部無事に片付いた。」

「…、余りすぎじゃない?」


ディナン様のあまりにもあっさりした説明に、口を開いているオスカル様はもちろん、その場にいた人全員が唖然とした。



「仕方ないだろ…、だってそいつらが暴走したんだから…。」


そういえば、完全に置いてけぼりくらわしたな…。

全員の視線がこちらに集中して、「話して。」という無言の圧力を感じる。そんなことされなくても喋るのに…。



「この二人が保護した獣人です。詳しいことは、本人から聞いてあげてください。それと…、犯人は、「カネリア」という闇魔法使いでした。心当たりはありますか?」


おそらく心当たりなんてないだろうな。と思いつつも聞いてみた。

全員が首を振った。案の定か。まとめて記録消されたか?



「カネリアはアネリという恋人がいたそうです。」

「アイリちゃんに容姿が似てたそうなんですよ。」


それだけでこの場にいる人は察せる。レイコの口をガロウが無理やり口を塞いでいるのは気のせいだ。全員が、黙っててほしいから見ないふりをするとも言う。



「で、そのカネリアの願いは、アネリさんと一緒にいる事でした。彼女が既に死んでいるにもかかわらず。」

「それで外道な方面に走ったと?」

「そんな感じですね。」


察しがよくて助かる。



「アイリを呼んだのは、魂の器とするためだそうです。人を惨殺した理由は、「歓声」とか散々言ってましたから…、人の声が欲しかったんでしょう。」


アネリさんの真の容姿がバレたならば、受ける言葉は悪意ある言葉に限定される。だからと言って…、悪意のない言葉を歓声ととらえるのは壊れているとしか言いようがないが。無自覚か、自覚ありかわからないが、アネリさんを壊した報復も混じってただろうことは想像に難くない。



「む?となると…、盗賊事件の黒幕もそいつですか?」

「そうですね。手っ取り早く、人を集めるため、闇魔法でちょいちょいと催眠をしたらしいですよ。」

「元から酷いやつは、もっと酷いほうへ。グレーだったやつは完全に黒へ。そんな風に、盗賊を作り上げたそうですよ。」

「それはまた…、面倒なことをしてくれたものじゃな…。」


処罰が面倒なことになるのは確定だ。俺は首を突っ込む気はない。マンチェだったっけ・そんな人がいたしな…。



「ですから、自首するやつがいたり、開き直る奴がいるでしょう。」

「言われなくとも、壊滅させるために動くさ。なあ、ラウル。」

「ああ、治安維持用の部隊も少しは動かせるようになるだろう。」


不穏な動きが云々言っていた気がするけど…、そっちは今日から明日にかけてのお祭りで解決するのかね?あ。



「そういえば、チヌカはいませんでした。どこに行ったんでしょう?」


全員がうわぁ…。という顔を隠そうともしない。非常に面倒だからな…。できるだけ確実に仕留めておきたい。



「申し訳ありません。意見してもよろしいですか?」


先ほどから、口を押えられていたレイコが口を開いた。ガロウも肩をすくめている。この場では、彼女に話させる方がいいと判断したんだろう。



「いいけど…、ごめん。名前を教えてくれないかな?」

「レイコと、申します。以降、よろしくお願いいたします。」


優雅に頭を下げて、俺らがあげた紙を誇示するように見せた。…そんなに気に入ったのね。



わたくしを誘拐したのは、おそらくチヌカ…、そうですよね。お父様、お母様?」


どう返事するのが正解なのこれ。全員、口には出してないけど、心の中は絶対同じ。「わけがわからないよ。」である。いや、聞く相手は間違ってないよ。二人が捕まっていたアジトでチヌカの痕跡っぽいものを感じたのは俺達だし。でもね…。



「お父様?お母様?」


ここで追い打ち。俺達に対して、辛辣だったガロウが、気の毒そうな目で見てくる。

…二人の関係聞いてないけど、ちゃんと止めて!



「聞いてらっしゃいますか?」

「たぶんそれでいいと思うよ…。」

「私も同意見です。」


俺だけ答えることで済ませようと思ったら、四季の答えも要求してきた…。この子、ただぽわぽわしてるだけじゃないぞ…。



「というわけですから、おそらく大丈夫です。あちらで始末されるでしょう。」


どういうわけだよ。



「えーと、その根拠は?30字で説明できる?」

「勘です!」


あてにならない!だが、真正面から否定できるわけもなく、



「…うん。わかった。じゃあ、他にチヌカがいないとも限らないから、探させる。」


オスカル様は、レイコの面子を保ちつつ、探す方向に持って行った。

ガロウがまた口を押えているのは、「たぶん一人ですよ!」とか言われないようにするためかな?…さすがに、言わないとは思うんだけどね…。



カレンが小さく欠伸をした、



「もう、夜も遅いし…、4人は寝てきなよ。戦いもあって疲れているだろうし…。あ、獣人の二人は悪いけど、もうちょっとだけ付き合って。」


執事っぽい人がやってきて、案内される。疲れているのは確かだし、お言葉に甘えさせてもらおう。一礼して退出。軽く、お腹に溜まるもの、つまりはパン。それを食べさせてもらって、風呂に入ると絶対寝るので、シャワーだけ浴びて、互いに「おやすみ。」を言うと、泥のように寝た。



------


翌日。朝ご飯を食べて、お祭りに参加する気なんてさらさらないので部屋でのんびりしていると、レイコとガロウ。それとオスカル様と、ルキィ様がやってきた。



「単刀直入に25字以内で言います。この二人を連れて行ってあげてください。」

「ごめんなさい。その方が色々と都合がいいのです。」


二人は頭を下げた。



「別に構いませんよ。ついでなのは変わりませんし…。」

「勇者ですから…、それに、こっちの世界の人が行くと何かやらかしそうだから…ですよね?」

「それもある。」


も?一番の理由は…、と言わんばかりに、隣でニコニコするレイコを見る。あっ。



「レイコさん本人が連れて行って欲しいと言っているんですよね。」


やっぱりか…。突然の父母呼びだからな…。そうなるよね。



「了解です。」

「じゃ、この二人よろしくお願いします。」


オスカル様はそれを言うと、そそくさと帰ってしまった。たぶん、徹夜だなあの人。

お祭りは始まったばかりなのかな?



「お二人はいつ頃出発の予定ですか?」

「いつでも構いませんよ。出来る事ならすぐでも。」


その方が揉めなくていいはず。

なんて思ったら、当事者の片割れ…、レイコだが。そちらから、「嫌です。」というオーラがビシバシと伝わってくる。どうしろと。



「おや、ルキィ…様。おはようございます。」

「ああ、おはようです。」


学習して、ディナン様。最初っから、様付で呼んでおけば、そんな辛辣にならないはず。



「シュウ、シキ、それと娘たちもおはよう。」

「…おはようございます。」

「はよー。」

「おはようございます。」

「おはようございます!」


…なんでレイコとガロウも混じるんだ…。後で、ガロウに聞いてみよう。レイコからは、まともに答えが返って来る気がしない。

ディナン様は、一瞬だけ、気の毒そうな顔をしたが、慕われている方がいいよな!と言わんばかりにガン無視することにしたようだ。



「馬車がな、酷使しすぎてぶっ壊れかけだそうだ。どうする?」


思い当たることしかないな!砂漠で致命傷か。かなり飛ばした覚えがある。



「どう…とは?」

「新しいのをこちらからやるか、改良するか。」


ああ、今回の礼も兼ねてるなこれ。間違いない。となると…、どうしようか。おっちゃんにセンとセットで売ってもらったものだしな…。

その経緯を知っている、四季とアイリを見る。アイリは完全に任せてくれるようだ。ついでにカレンも。ああ、うん。わかったから。アイリの上にのしかかるのはやめなさい。忘れてたんじゃないから。



セン本人…、もとい、本馬に聞いてみるか?

…「どっちでもいいよ!そんなことより、遊ぼう!」って返されるオチが見える。

あの子的には、大きい馬車の方がいいだろうし…、万一、他に獣人がいたとき、送り返すことになるのは俺らになりそうだしなぁ…。



「馬車、どっちのほうが大きくなります?」

「ん?…改良じゃないか?今、うちにそこまで大型の馬車はないはずだ。使ってるしな。何より、そんなもの渡せん。」

「新造は?」

「時間かかるぞ…。うちの国に素材がない。」


わぁ…。かなりお得な買い物だったみたいだ。



「では、改良で。お願いします。皆もそれでいい?」


俺の言葉に全員が頷いた。うん、そろそろレイコとガロウが混じってることは気にしないでおこう。



それを聞くと、やることがあるからと、二人ともどこかに行ってしまった。お祭りの最中だからねぇ…。



さて、とりあえず…、ガロウに話を聞くのはいいとして、レイコには、それを聞かれないようにしたい。さて、どうしようかな。



「ご飯で釣ります?」

「言い方は悪いけど、それがベストかな?じゃあ、今、何ができる?」

「べっこう飴を作ろうかなと思って、砂糖ならたっぷり。」

「砂糖ねぇ…。砂糖だけで出来るものって、飴を除くと綿菓子しかないよ?」

「いいんじゃないでしょうか?アイリちゃん。カレンちゃんも喜んでくれるでしょう。」

「じゃあ、製作…だけど、火どうする?アルコールランプか蝋燭使う?」

「蝋燭は…、やめときましょう。溶けた蝋触れてしまうとか、食べてしまうとかは避けたいです。」

「じゃあ、アルコールランプだけど…、んなもんあるのかな?」

「…アルコールランプはあるよ。でも…、魔法でやらないの?」


かなり昔、出来ないって言わなかったっけ?でも…、色々あった今ならできるかもしれない。



四季は何も言わずにサッと紙を出してくれた。さて、書きますか。魔力はそこまでいらないから…、楽勝だな。『火』と…。



「じゃあ、やってみるよ。全員離れて。」


紙を放り投げて念じてみる。燃えろ!



「ゴウッ!」


そんな音とともに、火柱が上がった。ぎりぎり天井に当たらなかった。よかった、セーフ!

「いや、アウトだろ。」そんな声が聞こえた気がするけど幻聴だ。



「先にもっと、安全なもので試しておくべきでしたね…。」

「となると…、聖魔法?ま、うまくいったしいいよね。」


なんて会話をしていたら、クリアナさんが駆けつけてきて怒られました。ごめんなさい。

というわけで、天井を守るために、新しく天井を魔法で作る。で、実験続行。



------


皆に見守られながら行った実験の結果、次のようなことが分かった。

俺か、四季。どちらかの3 m以内であれば発動する。発動したら最後、どれほど紙に魔力が残ってようと、無理やり止めると消える。勿体ない…。止めようとしなければ魔力の続く限り持続するけど。



そして、発動する魔法は、紙とインクに込めた魔力内でいじれる。大きさとか、持続時間とか。威力とか。

ただ、触媒魔法ほど強引にはいじれない。残念。

だから、触媒魔法と同じことをしようと思うと、「触媒魔法が使えない!」というデメリットがない以外、完全に劣化。やろうとは思わない。



じゃあ、作ろう。



「…昼食はさんだけどね。」


うん。実験大事。アイリならわかってくれるはず。

さて、まず作った天井を消します。忘れても勝手に消えるけど、入ってきた人を驚かせる要素は減らしておく。

決して、入ってきたクリアナさんが驚いて昼食を落としかけた…、なんてことああったわけではない。ないったらないのだ。



さあ、作ろう。向こうでも作ったことあるし。それを参考に。



まず、箱を用意します。綿菓子であたりがベットベとになる。室内でやろうと、屋外でやろうと必須だ。中身は…、すべすべだった気がする。たぶん、貼りつかないようにするため。それか、紙とか砂糖に混じらないようにするためかな?これは、魔法ですぐ用意できる。



その底に、火。当然中央に置く。これは、さっき実験した奴を使う。

…向こうでやった時、使ったアルコールランプだったっけ?それ、砂糖まみれになった。



で、砂糖を入れる入れ物。あっちでは、缶にキリだったか?それで穴をあけた。底の方にグルッ3周ぐらい。直径1cmだったかな?これも、魔法ですぐに出来る。魔法超便利。



で、この入れ物をつりさげれるようにして…、あっちではモーターにつないだ。こっちではそんなものはない。というわけで、魔法だ。紙に、『モーター』と書いたら、モーターの合わる部分が都合よく出てきて、そこが回る。見た目が尋常じゃなく悪い。

モーターつってるのも十分悪いけど、これはそれの上を行く。



でも、つりさげる棒にプロペラを付けて、風魔法で回す。という方法を考えたけど、それは回転数が高いと怪我しかねないので却下。プロベラ邪魔だし。



で、これを、火の上につりさげる。架橋してもいいけど、超邪魔。なので、これも魔法でさくっと解決だ。あっちでは、電気スタンドにつるした。高さが足りなかったので、その辺にあるもので底上げ。見た目…?美味しいものが食べれればいいよね!

その時はそんな思考だった。今?今は、綿菓子作りたいから仕方ないよね!



魔法だから、時間が経てば消えるが…、一日中やるわけでもないので問題ない。



「はい。準備できた。」

「出来ましたね!」

「…すごい魔法の無駄遣いを見た気がする。」


気にしたら負け。絶対タクに見られたら、「綿菓子作るために今までできなかったこと(火を持たなくても持続的に出せる)が出来るようになるとか、全力すぎんだろ。」


と言われることは間違いない。しかも、絶対笑う。いわゆる、草生えるだね。



「じゃあ、どうぞ。」

「習君。まずはお手本を見せないと…。」

「あ、そうだったね。じゃあ、お願いね。」


火をつけて、砂糖の入った入れ物を加熱。溶けるまで暫し待つ。なお、待ちすぎると、焦げて入れ物が犠牲になるので注意。



溶けてきたかな?と思ったら、それを回す。ぶっちゃけ、あっためてる最中から回しててもよかったな…。



「回さない方が早く溶けるんじゃないですか?」

「誤差レベルじゃないかな…。」

「「……。」」

「あ、でてきたよー。」

「あ、本当だ。」

「じゃあ、ぐーるぐーる。」


ナイスカレン。あの空気は耐えられなかった。

それにしても…、ぐーるぐーると言いながら、綿菓子を作っている四季、かわいいなぁ…。

座るのではなくしゃがんでいて…、そのせいで女性らしさがでる。どことは言わないけど。

身長が高いのもあると思う。そのまま上目づかいとかされたら確実にヤバい。



こんなこと考えていると、確実に目が合う未来しか見えないので、四季の横にスライド。

四季は、娘二人と、レイコ、ガロウの分を作ると、いつでも作れるように棒を置いた。俺は、ちょっと止めて…、砂糖足しておこうか。



「美味しい。ありがとう!」

「あまーい!美味しいよー!」

「変わった食感で…、美味しいです!」

「……美味しい。」


全員、美味しいと言ってくれた。ガロウは、渋々感凄まじいけど。これは、美味しいのが悔しい、そっち方面だろうな。



「ガロウ。ちょっといい?」

「聞きたいことがあるんですけど。」


レイコの方を一瞥すると、嫌々という気持ちは伝わってきたが、それでも、



「いいぜ。出よう。」


と言ってくれた。

アイリは賢いから察してくれるはずだ。この行動の意味を。カレンは微妙だけど、大丈夫だろう。きっと二人ともレイコと遊んでいてくれるに違いない。さて、どんな話がでるか…。

たぶん少しは重い話になるはずだ。


作中の綿菓子作りは昔、部活か何かでやったものを簡略化して書いてあります。

もし、真似しよう! という方がいらっしゃるなら、ちゃんと調べてからやっていただく方が安全です。

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