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白黒神の勇者召喚陣  作者: 三価種
2章 アークライン神聖国
43/306

37話 鎧

 ガシャンガシャンうるさい音を立てて動き出す鎧。スピードは俺たちの半分ほど、かなり遅い。



「まずは斬ってみるか!」

「ですね。やってみましょう!」


 あえて一番固そうなところに斬りかかる!トロイ上に大ぶりの一撃をなんなく回避して一撃!



 ガギィン!



「硬い」

「ですね」

「手応え的にはノサインカッシュほどではないが…」

「それでも硬そうですね。ひょっとすると、あれが今回の白授の道具ですかね?」

「かもな」

「次は関節の部分狙いましょうか!」

「弱点としては定番だな。やろう」


 斬りかかって来ているのをバックステップで回避。その隙に、攻撃してこなかった鎧に肉薄。攻撃をわざと誘発させる。



 奴が選んだ攻撃は右から左への横なぎ。わかっちゃいたけど、俺は攻撃できそうもない、四季に任せよう。



 四季は横なぎ後の隙をつき、



「でやああ!」

「ガギン!」


 関節を突いた。だが、この音か…。



「ダメですね…」

「シャイツァーで削り殺すか、崩壊覚悟で魔法ぶっ放すかどっちが良いと思う?」

「これだけ遅いと、外すことなんてないでしょうから、魔法で」

「だな」

「「『『ロックランス』』」」


 大きな一本の槍が出現。猛烈に回転しながら鎧に接近し、ドゴォ!という音を立てて、鎧の中心近くをえぐり、片腕をもいで、壁に縫い止める。



 ドゴ―ン!という不安になる音が鳴ったが、大丈夫だろ。とりあえず、これであいつは使い物にならんだろう。



「このまま!」

「はい!一気につぶします!」

『『ロックランス』』


 二本目!今回もど真ん中!



「ガギィン!」


 は?ちょっと待って。何に遮られた?そんなものどこにもなかったはずだぞ。……あれ?さっきの鎧どこに消えた?



「四季、さっきの鎧どこにいった?」

「足元見てください。」


 足元には真っ二つになった鎧がある。が、動いている。そして片方は腕がない。



「さっきのやつは、自分の腕か!自分で自分の腕なげるとか正気の沙汰じゃねぇぞ!」

「それだけじゃないですね。たぶん槍から逃げるために自分で真っ二つにしてますよ、あれ。しかも見てください。直撃じゃなかったからか、腕もまだ動いてますよ」

「だぁああ!面倒くせぇ!どこまでつぶせばいいんだよ!」

「まぁ、浮いてこないだけマシでしょう。最悪、文字通りすりつぶしてしまいましょ。でも、たぶん色がもとに戻るまでとかだと思いますよ?」

「それでもむちゃくちゃだな!でも、それしかないか。急ごう」


 ただでさえトロイ鎧が、足を失ってしまえば、もはや機動力なんてないも同然。撃てばあたる。だが、いちいち邪魔してくんじゃねぇよ、他の鎧ども!



 位置を調節してダメージを抑えるとか、そういうことしなくていいから!



「先に鎧全部砕いてしまうか?腕で妨害することも鎧どもから距離あるし、できないはずだ」

「いいですね。そうすれば防ぐこともできないはずです」

「なんだ、簡単に終わるな」

『『ウインドカッター』』『『ロックバレット』』


 二つの魔法は二つの鎧それぞれを、真っ二つにし、大穴をあけた。



「あ、穴開けるだけじゃだめだ」

「ですね」

『『ウインドカッター』』


 大きな風の刃が抵抗許さず、三基の鎧をまとめてさらに細かく切断した。



「ほぼ終わったな」

「ですね。まだ、扉は通れません。すりつぶしましょう」

「だな」


 気を少し緩めたとき、部屋がチヌカの青い光で満たされた。



 何も見えない!またかよ!



「四季!無事か!?」

「はい!眩しいだけで何もありませんよ!」


 会話の最中、ガチャガチャという金属音を耳が拾う。これは…。



 眩しさをこらえて目を開くと、最初と寸分変わらぬ鎧が3基。そして足元には破壊された3基がそのまま。



「ふざけてるのか。これ」

「何か仕掛けがあるんでしょうね。それを何とかしない限りおそらく、通れませんよ」

「奴の領域なんだから何か仕掛けていて当然だったか…!」


 ドサッ。



「今度は何だ!?」

「騎士でしょうか、ねっ!」


 後ろを振り返ると、階段付近に突如として騎士5名が出現。さっきの音はそれか。



 それだけでも異常なのに、ターゲットは俺ら。顔を見た瞬間に武器を投げてくるなよ!



「さっきのも洗脳効果あったのか!」

「でも、かなり弱そうですよ!おそらく、優しく頭を殴ってやればそれで回復しますよ。ほら!」


 実演とばかりに、近くにいた騎士の頭を殴る。



「ハッ!?私は一体…!?」

「どうです!」

「そうだね。それで済みそうだ。手伝ってもらおう」

「あ、ダメですね」

「何で!?」

「消えちゃいました。部屋の外にはじき出されたようです」

「仕掛け満載だな!」


 騎士はただの妨害役か!動きは当然鎧なんかよりいい。それが5人。今は4人だけど、鎧も入れればかなり大変。なぜかあいつら、フレンドリーファイアしないからな!



 まとめて弱めの『ロックバレット』でやるか。威力は落として…。



「『ロックバレット』!」


 大量の岩の玉が騎士たちに襲い掛かる!が、鎧が受け止めた。威力を下げすぎたせいで、全くもって効果なし。



「スキありです!『ウインドカッ…』、やめです!」


 今度は騎士がウインドカッターの盾になる。鎧を破壊する威力なら、間違いなく騎士は死ぬ。しかも、わざわざ兜まで脱いで頭さらけ出してくる。



「っ!?足が…。って、前の鎧の腕か!?」


 少し破損しているからか、握力はない。が、動けない…!



 そんなことしてたら来るよな。



 騎士の縦の一撃を、掴まれた足を軸に回避。そのまま後ろにいた鎧に向かって、勢いよく頭から投げつける。これで、あの騎士も正気に戻るはず。次の鎧の一撃は、剣で受け止める!



「『ウインドカッター』」


 四季の放った風の刃は、俺と鍔迫り合いをしている鎧を真っ二つに。ついでに、足を掴んでいた腕も破壊した。これで動ける。



 激突していた騎士が消えた。今なら確実に当たる。



「『ロックランス』!」


 鎧の腹の部分に直撃。一回目と同様、壁に縫い付けられた。追撃だ。



「『ウインドカッター』!」


 を撃てば、自分を真っ二つにしようとする剣をはじく。これであと一基!



 四季が騎士を蹴って、飛び上がる。剣をファイルで防ぎ、鎧を押し倒す。



「あんまり今、使いたくないんですけどね。これならどうです!『ファイヤーボール』!」


 キーワードを唱えると、鎧を蹴って後ろに飛びのく。



 ファイヤーボールが直撃したところは、ドロドロに溶け、周りは赤熱化。そして、床の絨毯にでも、引火したのかチリチリと炎が広がる。



 再び目がくらむような閃光。またか!



「四季、大丈夫?」

「はい!ですが、ということは…」


 言わない方がいい。想像するだけでも鬱になる。



 目が見えるようになると、再び鎧3基。そして、6基分の残骸。そして…、騎士。なぜか増えて6人。さっき吹っ飛ばした人も3人混じっている。ついでに火も消えている。



「やっぱりか!」

「騎士が増えてしまいましたけどね!」

「そうだねっ!」


 まずは一人。



「っ!?また!?これでは仕事が…」


 再び消えた。



 考えろ。今までとさっきとで何が違う?時間が経った?それは一番明らかだが…、鎧の数が増えていない。ならば。他だ。きっとほかの何かが違うはずだ。



 ゴン!



 ん?何だ?足元に何か…。



 見てみると足元には石畳が広がって…、ん?石畳!?しまった!ここ、さっきファイヤーボールで鎧を仕留めたところか!



 今の音は鎧を蹴った音か!足を掴まれる前にとっとと離脱…は、させてくれないか。立ちふさがるは騎士2人と鎧一基。



「てい!」


 四季のかわいらしくも真剣な声が響くと、騎士が一人倒れ伏す。どうやらファイルを投げたようだ。角に当たらないと死にそうにないしな。



「ナイス、四季!」


 言いながら、間近にいた騎士の攻撃を剣で受け止め、盾もろともペンで殴る。哀れ盾は粉砕され、突き出したペンの威力は少し弱くなり、死にはしないレベルになった攻撃が腹に直撃する。



「ゲフッ」


 あ、ごめん。強かった。でも、これでこの人も片付いた。



 今のうちに鎧の振り下ろしをよけ、石畳から逃れる。そしてそのまま体当たり!くらえ。



「『ロックランス』」


 岩の槍が体当たりを受けて倒れた鎧もろとも石畳を砕く!



 ん?下に何かあるようだが…、暗くてよく見えない。音も聞こえないし…、妨害されているのか?



 手を入れる気になんてならないからペンを投げ込んでみるか。槍が砕け散ったからほぼ結果はわかりきってはいるが…。ほいっと。



「バチィ!」そんな音を立ててものすごい勢いで弾かれ、たまたまそこにいた鎧を貫通した。怖っ!



「習君、何やってるんですか!『ファイヤーボール』」

「ごめん、石畳に穴が開いて、その下に何か空間があるから、行けるかどうか試してみたらこうなった!」

「そうですか…、でも、今のナイスでしたよ!」


 親指を立てる四季。鎧は融けて倒れ伏し、再び絨毯が燃える。もう一基の鎧は、その隙を狙おうとしたのか、背後から四季に迫るが…、



「『ウインドカッター』」


 その一言で、哀れにも縦に切断された。



 そういえば、さっき、足を掴まれなかった。何故だ?……頭に靄がかかったような感じがする。あぁ、目を閉じておかねば。



 ギリギリ間にあった。目を閉じていても、眩しいと感じるような閃光が再び部屋を覆う。仕切り直し。



 俺らの前には見慣れた鎧3基。それに騎士5人と…、ちょっと待て。なんでブルンナがいるんだよ。それにあの目は…、洗脳されてないじゃん!まずい!



「四季!」

「はい!」

「動くなよ、ブルンナ!」

「え、えっ?」

「動いたら死にますよ!」


 まだテンパっているが仕方ない。



「「『『ウォーターレーザー』』」」


 2条の水がブルンナの左右を飛んで行った。



 奥の壁に激突し、ドガァ!と音を立て、入ってきた扉は粉砕された。



 やっちまったぜ!それに、やっぱりこんな威力。当たれば即死は免れん。



 案の定「ヒッ」ってブルンナ言ってるし。震えてる。おもらししてないのはすごい。覚悟を決めたからか?



「「『『ロックバレット』』」」


 最初からこうすればよかった。鎧と合流されるから面倒くさい。される前の呆然としている時間。そのときに、全員を叩きのめす。



 適度に威力が弱められた岩の弾丸が騎士たちを襲い、「キンキン!」と硬質な音を奏でる。きっと青あざがいっぱいできるだろう。でも、神聖魔法で治る。許せ。



「またか!ここどこなんだよ!?」

「ここは?」

「私は一体…?」


 等と言う言葉を残して騎士は消えた。最初に声出した人3回目だぞ…。髭が特徴的で、さらに、髪がね。あれだからね。わかりやすくていいよね。って、今はそんなこといい。



「ブルンナ!大丈夫か!?」

「色々言いたいことあるけど大丈夫」

「後ろに下がっていてください。鎧は通しませんから」


 ブルンナは言われた通り素直に後ろに下がる。鎧を倒すことなく、話を聞く必要がある。



 また、騎士召喚されたら面倒だし、かわいそう。あんな助け方したし…。正直すまんかった。



 でも、攻撃できるのにしちゃいけないというのはなかなかストレス。半分にされているやつでもすりつぶすか。のそのそと動いているやつもあるし。



「何があったかわかるか!?」

「うーん、頭がなんかポワポワしてる…。気持ち悪いよぉ…」

「話を聞いてよ、ブルンナちゃん!」

「うーん、回復か?」

「それよりも、解呪のほうがいいだろ」

「了解です。『解呪』!」


 白い光がブルンナを包み、まばゆい光を放って消えた。マジで、影響受けてたのか…。



「うん。スッキリしたよ。えーとね。騎士が消えて、地下から怪我をして出てくるっていう報告があったから、一緒に入ってみたの。護衛数名とね」


 めっちゃワイルド。無茶しやがって…。



 で、話を聞いている間ぐらいは、黙ってみててくれないかな鎧ども。無理だよな。知ってる。



「ちょっと、待って」

「少し話を聞きやすくするから」

「「『『ロックランス』』」」


 からの、


「「『『ウインドカッター』』」」


 これで2基は戦闘不能。残り一基は、



「受けます!」

「頼んだ!」


 四季が鎧の剣を受け止め、俺がその隙に『ウインドカッター』で腕を破壊。そののちに、全力の体当たりで吹き飛ばす。腕は『ファイヤーボール』で焼却。あ、絨毯が燃える。一応、消すか。



「いいぞ」

「どうぞ」

「あ、うん。でね、一階が怪しいかなと思って見回っても、何もなかったの。でね、仕方ないから、数人だけ残して退散しようと思ったら、突然地面が光ってね。ここにいたの。でも、光ってないところもあったよ。不思議だね」


 わからん。全くわからん。



 鎧がその場にあった残骸を拾って投げてくる。壁を作ってガード。見る必要もない。



 そんな俺たちの様子を見てブルンナがボソッっと一言。


「ねぇ、二人ともさ、自分、解呪したの?なんか普段と違うよ?あ、黒いというのは別だよ」


 あ。ツッコミたいことはあるが、使ってなかったわ。



『『解呪』』


 頭がすっきりする。うん。影響ガッツリ受けてるわ。怪しい点がわんさか。確かめるか。



 四季を見る。頷く。考えることはやはり一緒か。



「「『『ファイヤーボール』』」」


 壁に縫いつかられたままの鎧もろとも、カーペットを燃やす。次。



「「『『爆発』』」」


 燃えたカーペットのちょうど真上、そこにある天井をぶち抜く!哀れ天井は、爆発の直撃を受け、「ガラガラ」と音を立て、崩れ落ちた。



「ブルンナ!」

「ひゃ、ひゃい!」

「洗脳されなかった騎士のいた場所はあそこで合っているか?」

「え?ちょ、ちょっと待ってよ…」


 ブルンナはその位置をジッと見つめる。



「わかんないよ!そんなの!こいつらの睡眠スペースなんて画一的だったし!」

「そっか、じゃあ…」

「ブルンナちゃん。そこから天井を見ていてください。騎士がその穴付近に集まってきたら教えてください」

「え、うん。わかった」


 今も騎士の声が聞こえている。すぐに集まるだろう。



「来たよ!」



「「『『ロックバレット』』」」


 多数の岩の弾丸が一瞬で鎧に殺到し、見えなくなる。そして壁に激突すると、ズドン!という大きな音を立てた。



「ブルンナ!目を閉じておけよ!」

「答え合わせの時間ですね」


 一拍の後に、部屋中が閃光で満たされる。



「ニャあぁあ、目が、目がああ!」


 閉じとけって言ったじゃん…。



 仕方ない、俺らが確認するか。その前に…、騎士がうっとおしいので先に片付けてしまおう。



「「『『ロックバレット』』」」


 適当に威力が落とされた岩の散弾が入り口 (元)に向かって飛んでゆく。



「ぎゃ!?痛い痛い!」


 ありゃ、一人だったか。結構いると思って、適当に撃ったわ…。すまんな。これで4度目である。



 となると…、穴の上には変わらず騎士たちがいる。やはり鍵は絨毯か。鎧もよく見れば、火で黒ずんでいるが…、絨毯の上にない鎧は、青みが取れている。



 目を閉じるという発想が出るのが遅かったり、実はあれ、メッキなんじゃないかという発想が出なかったりと、散々だわ。メッキでも、ペンで5回は殴らないとダメそうだ。



「『解呪』」


 四季が3人まとめて解呪してくれた。



「四季!あってたぞ」

「そうですか。では、ちゃちゃっと片付けましょう」

「だな。新しく書くか?それとも、ファイヤーボール?」

「書くのはダメです。さっき触媒火魔法使ったじゃないですか」

「あ、そっか。じゃあ、焼くか」

「ですね」

「「『『ファイヤーボール』』」」


 まずは鎧の周りを焼く。動かれると面倒だ。



 武器を投げて妨害しようとしてくるが…、無駄だ。今回のは威力ではなく数重視。数個つぶしても結果は変わらんよ。



 次に安全地帯(焼いた場所)に避難して…、そこから焼く。



「「『『ファイヤーボール』』」」

「さて、待ってる間、紙補充するか」

「ですね。ロックランスにロックバレット、それとウインドカッター。それ以外は…、今は遠慮したいです」

「わかってる」


 落ち着いてかけるから3枚で1分もかからん。そんなに魔力も込めてないし。



「ねえ、今更だけど、空気は?密室で火を使ったらダメなんじゃないの?」

「天井ぶち抜いたし、問題ない。問題あるなら魔法で何とかする。」

「ということは追加の紙ですね」


 『空気浄化』っと。系統はたぶん風。



 さて、絨毯も鎧の周り以外燃え尽きた。後は、あそこを燃やすだけ。



「面倒なものでしたね」

「だな」

「たぶん結界の一種だよ」

「へぇー」


 武器も何もない鎧をただ、土の大きな壁で押し出す。そして、その隙に燃やす。



 絨毯から一度でも押し出されてしまうと、動かなくなる。



 だから、鎧は必死に踏みとどまろうとするが、肩や、背中などの一部が出てしまう。一部が動かなくなりバランスが悪くなった鎧は、加速度的に抵抗が弱くなり、一気に押し出された。



「「『『ファイヤーボール』』」」


 最後に残った絨毯も焼き払う。閃光が部屋を覆う……が、さすがに慣れた。



「またぁ!?眩しいよぉ…」


 テンションが下がっている人が一名いるが致し方なし。



 閃光が収まると、先へ進むドアがいつの間にやら開いていた。



「ブルンナ。お前は戻れ」

「どうやって?入り口はなくなってるし、天井の穴からはみんな来れないんだよ?ブルンナが通れるわけないじゃん」


 うへぇ…。



「じゃあ、ここで待機。シャイツァー使って全力で」

「…わかったよ。足手まといになりそうだし。気を付けて」

「ああ」「はい」


 声が重なる。



「じゃ、行くか」

「ですね」


 俺たちは扉をくぐった。

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