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第15話 結婚式~誰がそこまでしろと言った~


 センゴクがアメリカへ発って3ヶ月。

 仕事が軌道に乗り、センゴクもお役御免とばかりに帰国した……のだが。


「はぁ? 結婚するぅ?」


 青天の霹靂とはこのことである。

 社員食堂でセンゴクは同僚から結婚の話を聞かされた。


「ばか、声がでかいよ」


 センゴクがアメリカにいる間に、同僚と秘書課の佐々木がいつの間にか、深い仲どころか、お墓まで一緒コースになっていたのだ。


「ははっ、そっかあ、おめでとう」


「ん。ありがとよ」


 仏頂面で答える同僚の声に、僅かな照れが含まれていた。


「んで、だ。お前にも式に出て欲しいんだが」


「ああ、式は挙げるんだ。って、俺も出ていいのか」


「当たり前だ。そもそも俺をみやこにけしかけたのはお前だろうが。センゴクには最後まで見届ける義務がある」


「ああ、そうだったかな。いや、遅かれ早かれ二人は付き合ってたと思うよ」


「……ぬかせよ。まあとにかく招待状出しとくからな」


「わかった。ううむ、これは久々に本気で魔法使ってお祝いしてやらないとな」


「やめろ、お前のガチ魔法で地球がヤバイ」


 同僚は、本気でセンゴクを止めた。








 結婚式当日。当初雨になるはずだった天気も当日は雲ひとつ無い晴天となった。センゴクの天候制御である。

 そして雨も無いのに巨大な虹が教会の上でアーチを描き、花火のスターマインが空を彩った。無論、センゴクの魔法である。

 挙句の果てにUFOが出てきて花吹雪を降らせたり、何処からとも無く壮大なオーケストラが流れてきたり、サーカスの一団が芸を披露したり、脈絡も無くて、ただただカオスに尽きる。

 無論、それらの裏に、センゴクの魔法と謎のコネクションがあったのは言うまでも無い。

 

 常識外れの演出の数々に開いた口がふさがらない参加者達と、同僚の嫁。

 だが、同僚だけは、呆れながらもおかしくて思わず笑ってしまった。

 友人の派手な演出に。馬鹿馬鹿しさに。必死にお祝いをしようとしている、その健気さに。

 センゴクとしては同僚の門出を派手に彩りたかっただけなのだろうが、少々色がきつ過ぎる。

 だから同僚は、容赦なくドヤ顔のセンゴクに脳天チョップでツッコミを入れた。


「ぐへえ」


「阿呆、調子に乗りすぎだ」


 同僚は、泣き笑いながら言った。



 センゴクの祝福魔法は、未来永劫プライスレス。




 ちなみに演出のUFOやサーカスなどはエトランゼさんたちが頑張ってくれました。



坂本「一週間で芸を覚えろとか、付け焼刃にもほどがある。ああやめて、あのときの波動砲で脅すのやめて」


 次回より、地球救世編 ラストエピソード突入

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