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魔王  作者: 秋雨
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寮を初見

「・・・・・・・・でっけー」

寮を見た第一感想がこれだった。それもそのはず。寮はとてつもなく大きかった。  

「まあ、全生徒が暮らしてるし、この大きさは仕方ないだろ」

「始めて見る人の反応は固まるんだけど」

「なんかつまんないです」

カナタの反応を見た3人は三者三様だった。

「なー、早く入ろーぜ」

「ああ・・・・・」

ガネルに言われてようやく中に入る。

「そーいや、カナタの部屋って何番?」

「『444』」

「その数字って・・・・」

「不吉、ですね」

「だろ?俺、何か悪いことしたかなぁ」

まず、魔王が脱走したということ自体悪いと思う。

「部屋の場所は管理人に聞けって言われてたな」

「そうなの?」

「たぶん」

「じゃあ、あたしたちは自分の部屋に行ってるね」

「また後でなー!」

3人はそれぞれ自分の部屋に行った。

「・・・・・・・・管理人さんはどこだ?」

カナタは受付みたいなところに行ったが、誰もいなかった。

「管理人さんやーい!」

それから10分ほど管理人を探すはめになった。

「やっと見つけた・・・・・・・」

管理人は庭の掃除をしていた。

「管理人さーん」

「はい?」

「このカギの部屋ってどこ?」

「このカギ・・・・・・」

管理人がカナタをじいっと見てくる。

「な、なんだ?」

「あなたがカナタ君?」

「そう」

カナタがうなずくと管理人がにこっと笑う。

「ようこそ、我が寮へ。カナタ君の部屋はこっちよ。ついてきて」

カナタを置いて歩き出す。

「ちょっと!」

カナタもあわてて後を追う。

しばらく歩き、エレベーターで4階まで行った。

「ここです」

「おおー」

「なにかあったら呼んでください」

管理人は帰っていった。

「さて、中を拝見っと」

カギを回して中に入る。

「・・・・・・なかなか良いな」

中は人1人が暮らすには少し大きい空間に必要最低限の家具が置いてあった。

「冷蔵庫はっけーん」

部屋を探索していたカナタは冷蔵庫を発見した。

「中身は?」

冷蔵庫の中には、

「・・・・・・普通か」

1食分の材料があるだけだった。

「・・・・・ベッドだ」

寝室にあったベッドに倒れこむ。

「疲れ、た・・・・・・」

そのまま眠りについた。

30分後。

「・・・・か・・君、カナ・・・カナタ君。起きてください」

「ん・・・・、もうちょっと・・・・・」

「起きなさいって言ってるでしょ!!」

「わあっ!!」

下にひいていた布団を誰かに引っ張られ、カナタはベッドから転げ落ちた。

「いててててててて・・・・・・・。なにすんだよ」

「起きないお前が悪いぞ」

痛む腰を押さえながら安眠の邪魔をした人物たちを見る。

そこには、リル、ガネル、レナ、管理人がいた。

「・・・・・・カギはかけてたはず。なんでいるんだよ」

「いくら呼んでも出てこないから、管理人さんを呼んでマスターキーであけてもらったの」

「・・・・・・不法侵入したってことか?」

「ちゃんと正面から入ってきましたよ」

「いや、そういう問題じゃ・・・・・」

「だー、もーストップ!そんなことしに来たわけじゃないだろ?」

いくらでも続きそうな争いをガネルが止める。

「あ、そうだったわ」

「本来の目的を忘れるところでした」

「本来の目的?(さっきの言い争いじゃないのか?)」

ちょっとひどいぞ。

「晩飯食べに行かねぇ?」

「晩飯~?(もうそんな時間か)」

「どうします?」

「・・・・・・行く」

「じゃ、早く行きましょ!」

みんなカナタの部屋から出て行った。


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