学園初日
「ふわ・・・・・」
翌朝、カナタは気持ちのいい朝を迎えた。
「ねみぃ・・・・・・」
そのまま顔を洗いに行く。
「めし~」
冷蔵庫に入れていたパンを取り出して食べる。
「制服は・・・・・・・どこに置いたかな」
制服を見つけ、着がえる。
「あ~、なにしよっかな」
ぼ~っとしていると、ルイから念話がきた。
「{カナタ君、聞こえる~?}」
「{ああ、聞こえる}」
「{ごめんね~、昨日言い忘れてたことがあったの}」
「{・・・・何?}」
「{学園が始まる時間、8時30分からだって}」
「{わかった}」
「{それと、行ったらすぐに学園長室に来いって}」
「{はいはい}」
「{じゃ~ね~}」
念話が切れる。
「8時30分からか・・・・」
時計を見ると7時30分だった。
「早く起きたんだなぁ。・・・・ちょっと早いけど、学園に行くか」
特にすることもなかったから、学園に行くことにした。
「ここには当分帰ってこないだろうし、片付けとくか」
少し部屋を片付けて、《転移》で学園に行った。
学園長室前。
「よ~し、転移成功っと」
誰もいなかった空間にカナタが現れた。
「失礼しま~す」
ノックをしないで学園長室に入った。
「誰だ、礼儀しらずの大馬鹿野郎は!」
入ったとたんに中にいた20代前半の男性に怒鳴られた。
「今日編入することになったカナタ・ヴォルテスです」
怒鳴られたのに普通に自己紹介をした。
「んあ?・・・・・そんな奴いたかなぁ」
そう言って書類の山をあさる。
「(自分の学園の編入生くらい把握しとけよ・・・・)」
そう思わずにはいられないカナタだった。
「これか・・・・・・。ああ、たしか、ルイに頼まれたんだっけ?」
一枚の書類を見ながら思い出しているようだ。
「んで、それがお前、と」
「そう」
書類とカナタを交互に見た後、男性は姿勢を正した。
「俺がここの学園長をしている。よろしくな」
「よろしく」
「早速なんだけど、ホイ」
学園長が何かを放り投げる。それを軽くキャッチする。
「それ、寮のカギ」
そのカギには、『444』と書かれていた。
「(・・・・不吉すぎる)」
「部屋の場所は寮の管理人に聞け。あと、この学園でいるもんとかは部屋にあるから確認しとけ。ないもんとかがあったら俺に聞け。いいな?」
「オッケ~」
「・・・・・・なあ、敬語で話さねぇのか?俺、一応年上なんだけど」
「あ~。俺、基本タメなんで。(年上なんて人界じゃ絶対にいないし)」
忘れている人がいるかもしれないですが、カナタは400歳です。ついでに魔族です。
「そーかい」
「ところで、俺の担任は?」
「あ~、そいつなら、もうすぐ来る」
学園長が言い終わったとき、どたどたどたっと足音が聞こえた。
その後すぐに、髪がぼさぼさの男性が入ってきた。
「す、すみません!遅れました!!」
「おう、遅かったな。こいつがお前の担任だ」
「君がカナタ君?僕が担任のノウです。よろしくね」
「(・・・・・頼りなさそうな奴)」
ノウの第一印象がそれだった。
「学園長との会話は終わってるみたいだね」
「ああ、ついさっき終わったぞ」
「それじゃあ、教室に行こうか」
ノウに連れられてやってきたのはAクラス。
「じゃあ、呼んだら入ってきてね」
そう言うと、ノウは教室へ入っていった。
「静かにー!今日は編入生がくるよー」
ノウがそう言うと、騒がしかった教室が静かになり、次の瞬間・・・・・・。
「うおおおおおおおお!!!!」
歓声があがった。
「男?女?」
「男です」
「ブーーーーーーーーー!!」
男子からブーイングがおこる。
「キャーーーーーーーー!!」
女子からは歓声があがる。
「し、静かにーーーーーーぃ!!」
耐え切れなくなったのか、ノウが叫ぶ。
「・・・・・・・・・・」
教室が静かになる。
「フゥ。カナタ君、入って」
「は~い」
返事をすると、元気よく教室に入った。
「カナタ君、自己紹介をしてくれる?」
ノウにコクンと頷くと、自己紹介をする。
「どうも、カナタ・ヴォルテスです。属性は水と雷。よろしく」
軽くおじぎをする。
「カナタ君の席はあそこね」
ノウが指差したところは窓際の一番奥。
カナタが歩き始めると、いろんな人が見てきた。
「(売り物になった気分・・・・・・)」
そう思いながら席に座る。
「(おっ。案外いい席じゃん)」
「あのう・・・・・」
「ん?」
隣の席に座っているきれいな緑色の髪に黄緑色の目の女子が話しかけてきた。
「私、リル・ネイルです。属性は風。わからないことがあったら聞いてください」
そう言ってリルはにっこりと微笑んだ。
「ああ、よろしく頼む」
カナタも一緒に笑う。
「え~っと、今日の授業では魔武器を作るので闘技場に集まってください。以上です」
言い終わるとノウは教室から出て行った。




