まさかの・・・・!?
約1か月ぶりの更新ですね、すみません。
いろいろ立て込んでました。
「あ~っ、やっと帰ってきた!」
「遅いじゃないですか」
「質問質問!!」
カナタが帰ってきたと同時に元気よく手を上げるガネル。
「はい、どうぞ」
「ヴォルテスって貴族、聞いたこと無いんだけど」
「(ガネルのくせに鋭いな!!)」
「それはですね、ヴォルテス家がまだ知られていないからですよ」
いかにもな感じてジルが言う。
「そうなんですか?」
「そうなんです」
ほのぼのした空気が広がる。
「はいはい、次あたし~」
今度はレナが手を上げる。
「どうぞ」
「ジルさんは、いつからカナタといるんですか?」
「そうですねぇ・・・・。幼い頃から、ですね」
「そのときのカナタ君はどんな子でしたか?」
レナの目がキラキラしている気がする。
「今と同じですよ。ほとんど変わりません」
「へ~」
ガネルが意味ありげな視線をカナタに向ける。
「・・・・・なんだよ」
その視線に少しイラッとした。
「いや~、なんでも~?」
「あっそ」
ちょっと気に入らなかったが、そこはスルー。
「次は私です」
「はい」
「カナタ君はどこに住んでいたんですか?」
「どこ・・・・と言いますと?」
一瞬カナタを見て、リルに視線を戻す。
「カナタ君、この学園に編入してきたんですけど、どこから来たか教えてくれないんです」
「そうなんですか」
ジロリ、とカナタを睨むジル。
目で“おい、言い訳ぐらいできるようになっとけや”と言っている。
「(ごめんなさい!)」
心で謝りながら、勢いよく頭を下げるカナタ。
若干顔が青い。
「カナタ、大丈夫か?」
それを見ながら本気でカナタのことを心配するガネル。
「こほん。カナタ様と俺はここからとても離れたところに住んでいました」
「そこは、私たちも知っていますか?」
「どうでしょうね。知っているかもしれないし、知らないかもしれません」
「むぅ・・・・。わかりづらいですね」
何ともあいまいな返事をするジルに頭を悩ませるリル。
「さて、他にはありませんか?」
誰も手を挙げない。
「ないですね。ではカナタ様、帰りましょうか」
「はぁ?だから、帰んねぇって」
両社ともに譲る気はない。
「か・え・り・ま・す・よ」
「か・え・ん・ね・え」
2人の間に火花が散る。
「・・・・しょうがないですね。そこまでするなら、こっちは力尽くで」
「待ってください!」
実力行使に出ようとしたジルをリルが止める。
「なんです?まだ何かあるんですか?」
カナタとジルの間にリルが両手を広げて割り込んだ。
「カナタ君は連れて行かせません!」
「そうだそうだ!」
ガネルとレナも同じように割り込む。
「だいたい、どうしてカナタを連れていこうとするのよ!」
「それは、カナタ様の仕事が山ほどたまっているからですよ」
「え゛!?」
ジルの言葉を聞き、カナタは目を見開いた。
「何言ってんのよ!カナタは学生なんだから、勉強するのが仕事のはずよ!!」
まあ、寝てばかりなんだけど・・・・と小声で続けたが、ジルには聞こえてなかったようだ。
「う~ん、一理ありますねぇ」
「でしょう?」
ジルが考え始める。
「だから、カナタは連れていかせないわ」
「ああ、それは無理ですね」
あっさりと言うジル。
「どうしてですか!」
それに喰いつくリル。
「俺が言う“仕事”は、カナタ様にしかできないからですよ」
「では、その仕事の内容を教えてください。内容次第で考えが変わるかもしれませんよ?」
にこり、と笑うリルだが、その笑顔の裏に帰す気はないけれど、という考えがある。
ただ内容を聞いてみたいだけだった。
「それは――――」
ジルがちらりとカナタの方を見る。
「(ダメ!絶対に言うな!!)」
カナタは指で×を作り、頭を横にブンブンと振る。
「そうですねぇ・・・・・・」
心が揺れているジル。
内容を言ってリル達が離れればカナタは帰ってくるかもしれないが、ふてくされて仕事をしないかもしれない。言わなければカナタは絶対に返ってこない。さて、どうするか・・・・・。
考えて、ジルが出した選択は・・・・・。
「仕事の内容は言えませんが、カナタ様が帰ってこないと大変なことになってしまうんです」
内容は隠しておいて、危険性をほのめかす、というものだった。
これでリル達がカナタを帰そうとしてくれたらいいな、という淡い期待を抱いて。
「大変なこと?」
「そうなんです」
ジルの真剣な表情に、黙っていたガネルが口を開いた。
「カナタ、今すぐ帰れ!」
「「「は?」」」
ガネルの裏切り?にカナタだけでなく、リルとレナも驚いた。




